正成との合流湊川の合戦とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 正成との合流湊川の合戦の意味・解説 

正成との合流・湊川の合戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 05:20 UTC 版)

新田義貞」の記事における「正成との合流・湊川の合戦」の解説

5月18日進撃してきた足利軍新田軍はまず福山合戦に及ぶ。この合戦新田軍は敗れ、義貞、脇屋義助大井田氏経らは攝津まで退却する。さらに進撃続け尊氏迎撃する為、義貞は楠木正成と共に迎撃することとなった24日、義貞は正成軍と合流したのち会見し、正成から朝廷における議論の経過説明された。『太平記』によるとその夜、義貞と正成は酌み交わしそれぞれの胸の内吐露した。義貞は先の戦で尊氏相手連敗喫したことを恥じており、「尊氏大軍率いて迫ってくるこの時にさらに逃げたとあって笑い者にされる。かくなる上は勝敗など度外視して一戦挑みたい」と内情発露した。義貞は鎌倉攻め落とすという大功成し遂げたため、その期待から尊氏討伐における天皇方総大将という過重な重荷を担わされた。そのため、ずっと常に世間注目受けていて、それを酷く気にせざるを得ず箱根竹下での敗北播磨攻めへの遅参白旗城攻略失敗などについて、義貞は強い自責の念感じていた。この義貞の心中吐露に対して、正成は「他者謗りなど気にせず、退くべき時は退くべきであるのが良将の成すべきことである。北条高時滅ぼし尊氏九州追いやったのは義貞の武徳よるものだから、誰も侮るものはいない」といい、玉砕覚悟の義貞を慰めると同時に嗜めた。しかし峰岸純夫は、周囲悪評や恥にばかり固執して勝敗度外視した一戦挑もうとする義貞の頑迷さに、同情した同時に落胆もしたのではないか、と分析している。 義貞は翌25日湊川の合戦において輪田泊の西南にある和田岬本陣置いた。この陣立ては、「不思議な陣立てであったと言われる。南から上陸してくる足利軍軍船背中を向けるばかりか、北に陣取った楠木正成脇屋義助撃破されてしまうと、東西南の三方向が海に面している和田岬足利軍に完全に包囲され退路ふさがれてしまう形になる。義貞はあえて「背水の陣」を強いて配下決死覚悟合戦挑むよう促した推測される合戦趨勢は、まず足利軍先鋒経島上陸したが脇屋軍に全員討ち取られた。これを見た足利方の細川水軍新田軍のいない東の海岸に上陸しようと移動したため、軍勢大半がこれを追って移動し、義貞、続いて正成も移動する。この時、手薄になった和田岬足利軍主力上陸したので、一歩遅れて移動していた楠木軍は湊川へ引き返す新田楠木両軍分断されて、正成は湊川自害した。義貞は、先頭立って東側上陸しようとする細川水軍こそ尊氏本隊だと誤認してたようだが、実際に尊氏和田岬へと上陸した最後尾軍船乗船していた。 尊氏奇襲作戦奏功したが、湊川合戦における正成、義貞の敗北何より原因は、兵力多寡にあるとされる『太平記』においては、正成、義貞共に、「敵は勢い乗り大軍率いているが、一方我々の軍勢疲弊して人数少なくなっている」と語っている。また、義貞と正成の間に戦術面における連携不備があったとも言われる。 ただし、湊川の合戦の「本戦」は西宮付近に上陸しようとした細川水軍破り生田の森を背に布陣し新田軍と、上陸した直義軍と合流した尊氏軍との間で戦われた。『太平記』によると新田軍は一番に大舘氏明江田行義二番中院貞平、大井田里見鳥山三番脇屋義助宇都宮公綱菊池武季、河野土居、得能が、足利軍足利軍足利直義、高、上杉吉良石塔激しく戦った。 義貞は「これ義貞がみづから当たるべきところなり」と、尊氏本軍激突した『太平記』はこの合戦を「両虎・二龍の戦い」「新田足利の国の争ひ今を限りとぞ見えたりける」と評し激しさ苛烈極めた。ただ、数の違いは明らかであり、ついに新田軍は生田の森突破され敗れた。 義貞は敗戦濃厚となりながら、馬が無数の矢を受けて倒れてもなお太刀振るって奮戦し、みずから殿を務めた。しかし、小山田高家が馬を失った義貞に自分の馬を与え、それに義貞を乗せて戦場から離脱させた。そして義貞は戦死免れたが、高家彼の身代わりとなって討死遂げた

※この「正成との合流・湊川の合戦」の解説は、「新田義貞」の解説の一部です。
「正成との合流・湊川の合戦」を含む「新田義貞」の記事については、「新田義貞」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「正成との合流湊川の合戦」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「正成との合流湊川の合戦」の関連用語

正成との合流湊川の合戦のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



正成との合流湊川の合戦のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの新田義貞 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS