東京圏におけるグリーン券の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 03:25 UTC 版)
「グリーン券」の記事における「東京圏におけるグリーン券の扱い」の解説
1980年代後半以降、普通列車におけるグリーン車はJR東日本の東海道本線(東海道線)列車及び横須賀線と総武線快速電車を介して総武本線・外房線・内房線・成田線のみに連結されていた。しかし、2004年(平成16年)10月16日より湘南新宿ラインを介して新宿駅以北の高崎線・東北本線(宇都宮線)にまで乗り入れることになった。 なお、グリーン車連結は2007年(平成19年)3月18日からは常磐線にも拡大。2015年3月の上野東京ラインの開通によって、東海道線から東京駅・上野駅経由での高崎線・宇都宮線に直通でのグリーン車の乗車も可能となっている。 これに伴い、従来から運用されていた東海道本線・横須賀線で実施していた相互の乗り換えによる乗り継ぎ料金制度を拡大し、異なる運転系統へ進行方向が逆向きになるような形で乗り継ぐ経路を除いて、料金区間内であれば乗り継ぎ可とした。乗り継ぎが不可であるような例は乗り継ぎ料金制度#普通列車を参照のこと。 この取り扱いがなされるのは東京近郊区間を主に運行される普通列車・快速列車の自由席のものに限られ、普通列車・快速列車の座席指定制のものについては適用されない。 適用される線区は、以下の区間である。 東海道本線:東京駅 - 沼津駅間、品川駅 - 西大井駅 - 鶴見駅間 山手線:田端駅 - 新宿駅 - 品川駅間 赤羽線:池袋駅 - 赤羽駅間 伊東線:熱海駅 - 伊東駅間 横須賀線:大船駅 - 久里浜駅間 総武本線:東京駅 - 成東駅間 成田線:佐倉駅 - 成田空港駅間 外房線:千葉駅 - 上総一ノ宮駅間 内房線:蘇我駅 - 君津駅間 東北本線:東京駅 - 宇都宮駅間 高崎線:大宮駅 - 高崎駅間 上越線:高崎駅 - 新前橋駅間 両毛線:新前橋駅- 前橋駅間 常磐線:日暮里駅 - 高萩駅間 相違点として、以下のものが挙げられる。 乗車日により料金体系を「平日料金」・「ホリデー料金」の2本立てとした。ホリデー料金は平日料金の200円引きである。 従来、乗車に際してグリーン券の有無を問わず同一金額であったものを、乗車前購入時の料金「事前料金」と乗車後に精算する料金「車内料金」が異なるようにした。車内料金は事前料金の260円増しである。なお、モバイルSuicaで購入した場合は事前料金と同額である。 料金地帯を従来の150キロまで50キロ刻み及び151キロ以上の4地帯から、50キロ以下と51キロ以上の2地帯とした。 また、Suicaを利用した「グリーン車Suicaシステム」が導入されている。これは、ICカード内にグリーン券情報を記録する「Suicaグリーン券」を自動券売機で購入し(グリーン料金はSuicaのSF残高から差し引かれる)、グリーン車の座席上部にある読取機にSuicaをタッチすることで車内改札を省略することができるチケットレスシステムである。ただし、2021年3月12日まで運転していた「湘南ライナー」等に充当される特急用車両および215系のグリーン車はSuicaグリーン券の車内改札省略に対応していなかった。 これと同時に、従来の定期乗車券・青春18きっぷ・北海道&東日本パスでのグリーン車利用禁止を改め、自由席に限りその乗車券類にグリーン券を別途購入するだけで乗車できるようになった。一方、「グリーン回数券」・「データイムグリーン料金回数券」が廃止された。 2006年3月18日のダイヤ改正で導入線区が拡大された。同時に、ホーム上の自動券売機でのグリーン券発売はすべてSuicaグリーン券のみとなり、紙のグリーン券(磁気グリーン券)の発売が取り止めになった。改札外の自動券売機やみどりの窓口では、磁気グリーン券を引き続き発売している。 Suicaと相互利用可能な他社カードでのSuicaグリーン券の購入は、2013年3月時点で、PASMO・TOICA・Kitacaで可能、manaca・ICOCA・PiTaPa・SUGOCA・nimoca・はやかけんでは不可能である。なお、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる函南駅・三島駅・沼津駅以遠の発着の利用者はSuicaグリーン券は使用できず、磁気グリーン券を購入する必要がある。
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