暫定ダイナブックとは? わかりやすく解説

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暫定ダイナブック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 16:44 UTC 版)

ダイナブック」の記事における「暫定ダイナブック」の解説

暫定ダイナブック(ざんていダイナブック、英語:Interim Dynabook)は、アラン・ケイが、自らが1960年代構想した理想個人向けコンピュータダイナブック」の一部機能実装したコンピュータ環境を、1970年代入って当時技術実現可能な範囲試作したもの。具体的に暫定ハードウェアとしてのAlto」と、暫定システム・ソフトウェアとしてのSmalltalk」の組み合わせがそれに当たる。製作はチャック・サッカーAlto)、ダン・インガルスSmalltalk)らにより行なわれた。 ダイナブックについては、「たんなる理想像過ぎず実装試されことはない」という考え方一般的だが、暫定ダイナブックの存在実現されたこと(主にGUI特徴後述)とオブジェクト指向)が後世及ぼした多大な影響鑑みると、こうした認識はまったくの誤りだと分かる。また同時にパーソナル・コンピュータにおけるGUI歴史という観点から「Alto」が取りざたされる際には、発言者記述者が意識できているか否かかかわらず、この「暫定ダイナブック環境」(さらに言えばハードウエアAltoではなくOSであるSmalltalkの方)を暗に指していることが多い。なお、Alto向けのGUI OS暫定ダイナブックシステム以外にもいくつか存在し互いにその見た目操作性異なっていた。たとえば、製品化されたAltoマシン搭載されXerox Starシステムは、この暫定ダイナブックシステム(Smalltalk)とは系譜から言えばまったくの別物である。 1980年代以降、主にMac OSWindows搭載機普及によって広く知られるうになるGUI特徴多く、たとえば、オーバーラップするウインドウやその振る舞い任意の所へ移動大きさ変更スクロールバー用いた隠れた内容呼び出しタイトル化による縮退表示)、マウス第二ボタンクリックでポップアップするメニューによるインタラクティブ操作カット&ペーストなどに象徴される範囲選択操作」というモードレス編集スタイルラリー・テスラーとティム・モットによる)、マルチフォントの扱いや絵の挿入可能なテキストエディタドット単位編集まで可能なペイントツール等は、1977年終わりごろにはこの暫定ダイナブック環境上に実現されていた。

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暫定ダイナブック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 21:16 UTC 版)

Alto」の記事における「暫定ダイナブック」の解説

詳細は「暫定ダイナブック」を参照 アラン・ケイらによってAlto上で開発され世界初GUIベースオペレーティングシステム (OS) 的存在であるSmalltalkは、パーソナルコンピューティングの方向性エンドユーザーに示すだけでなく、オブジェクト指向概念本格的に取り入れた設計開発者にもアピールし、このときのオブジェクト指向によるOSAPIフレームワーク設計は、現在最先端と言われるOSにも今なお色濃い影響与え続けている。 1970年代半ばにはすでに、ウインドウシステムメニュー操作アイコン付きパレットWYSIWYGエディタなど、現在のパソコン匹敵する特徴備えていた。出資受容条件要求してこれを見たApple Computerスティーブ・ジョブズ大きな影響与えLisaMacintosh開発させるきっかけとなったとともにPARCからAppleへの転職相次いだ

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