のれんに腕押し
別表記:暖簾に腕押し
「のれんに腕押し」とは、手ごたえがない・張り合いがないことを意味する表現である。
「のれんに腕押し」とは・「のれんに腕押し」の意味
「のれんに腕押し」とは、暖簾を腕で押した時のように何も手ごたえがない、或いは張り合いがないという意味の慣用句である。人だけでなくある動物や事象に対して使われることもある。同じ意味を持つ言葉に、米ぬかに釘を打っても感触が無い様子の「糠に釘」がある。「豆腐に鎹」は、「糠に釘」と同義語で、ともに食べ物と道具を比喩として使ったことわざである。「馬の耳に念仏」は、誰かに何を意見、忠告しても無駄であるという意味で、日常会話の中では人に対して使われることが多い。これに似た四字熟語の「馬耳東風」は、意見や忠告だけでなく、重要な話すらも聞かないという意味である。「のれんに腕押し」の熟語・言い回し
暖簾に腕押しな人とは
暖簾に腕押しな人とは、何をやっても上手くいかない人、他人の意見を全く聞こうとしない人を形容する言い回しである。
「のれんに腕押し」の使い方・例文
彼はゲームに夢中になって他のことには意識が向かないのだから、いくら親や先生が勉強をしろと言い聞かせたところでのれんに腕押しであろう。仕事で良いアイディアが思いついたので先日のミーティングの際に発表してみたのだが、思いのほか興味を持ってもらえずのれんに腕押しとなってしまった。
どんなに優秀な社員であっても、職場内での根回しが上手くいかず、上司や先輩がその人を評価しないのであればのれんに腕押しとなることは必至だ。
残業続きで帰ってきた夫に家事をしろと言ったところでのれんに腕押しになるのは目に見えているから、できる限り自分でやってしまう方が良いだろう。
あの人は好きな人に振り向いてもらおうと何度もデートに誘っているが、容姿も性格もいまいちだから、どれだけ時間をかけてものれんに腕押しだ。
満を持してスキー場にやってきたが、雪がほとんど積もっておらず、おまけに利用客の姿もまばらとあって、ベテランスキーヤーの私にとってのれんに腕押しである。
土日祝日にはいつも行列ができるとテレビで話題のラーメン店に平日に行ってみたところ、店主の体調不良による臨時休業の張り紙が目に入り、のれんに腕押しだとがっかりした。
最近アルバイトとして入店した高校生にお客様にはしっかりと挨拶をするよう指導しているのだが、恥ずかしいのかそもそもやる気がないのか全く聞かずのれんに腕押しの状況だ。
駅のホームで駅員さんが駆け込み乗車はおやめくださいと何度も注意しているにも関わらず、マナーの悪い通勤客が多いせいか聞き耳を持たずのれんに腕押しだ。
パート先での出来事について主人に愚痴をこぼしたいが、昔から人の話にあまり関心を示さない人なので、どうせのれんに腕押しになると思う。
車の性能やデザインについて饒舌に説明をするセールスマンに注意点を尋ねたところ急に語気が弱くなってしまい、これはのれんに腕押しだと思った。
スーパーでレジ袋をお金を払わずに持っていく人に対して、店側は放送を流したり直接注意をしたりと色々と対策をしているようだが、店内がいつも混雑していることもありのれんに腕押しだ。
以前からごみの捨て方について市や自治体が決めたルールを守らない人がいるが、張り紙だけでは何の効果もなく、防犯カメラを付けるなど本格的に対応をしなければ結局はのれんに腕押しとなるだろう。
出社したら何よりもまずタイムレコーダーの打刻をするよう事務員が呼びかけているものの、朝の時間帯は社員が殺到し忙しないこともあり、のれんの腕押しといったところだ。
風邪をひかないように寒い日は靴下を履くようにと母が忠告してくれたが、当時の私は若いこともあり裸足で過ごすのが当たり前になっていて、のれんに腕押しだったと思う。
暖簾に腕押し
暖簾(のれん)に腕押(うでお)し
暖簾に腕押し
「暖簾に腕押し」の例文・使い方・用例・文例
- 彼を攻撃するのは暖簾に腕押しだ
暖簾に腕押しと同じ種類の言葉
腕に関連することわざ | 暖簾に腕押し 朝雨は女の腕まくり 衣は骭に至り袖腕に至る |
腕に関連する慣用句 | 腕を鳴らす 腕を磨く 暖簾に腕押し 切歯扼腕 腕一本脛一本 |
商売・仕事に関連する慣用句 | 市に虎を放つ 仕事にならない 暖簾に腕押し 暖簾を下ろす 暖簾を分ける |
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