積香廬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 08:31 UTC 版)
方玉娘(演:楊雪(中国語版)) 張居正の恋人。北京で雑貨店を営む方立徳の娘。兄は方大林。街でも評判の絶世の美女。妖道士・王九思に父と兄を殺され、自身も誘拐されそうになったが、危ういところを内閣次輔・張居正によって救われる。父・兄を殺した王九思を憎み、彼が法で裁かれ処刑されるのを望んでいたが、「張居正が諸事情から捕縛した王九思を釈放した」と知り、激しく失望。張居正にも、いささかの恨み・不満を募らせつつ、出家して尼僧になることを決意する。だがしかし、隆慶帝が崩御し万暦帝が即位、さらに張居正が内閣首輔となると、王九思は法で裁かれ、処刑された。張居正が自分の仇を討ってくれたことを大いに喜んだ彼女は、出家への想いを断ち切り、次第に張居正に惹かれ出し、強い恋心を抱くようになる。一方で張居正も、「玉娘のことが好きである」と作中で明言している。 出家を取り止めて後は、積香廬に移り住み、引き続き張居正とも親しく愉快に交流した。張居正とは相思相愛の仲であったが、なかなか恋愛関係には発展せず、プラトニックな関係が続いた。彼女は張居正の側妻となることを強く望み、李太后や張夫人(※張居正の正妻)も二人の婚姻を大いに後押ししたが、全くもって暖簾に腕押しであった。 やがて張居正の奪情(※ごく例外的に「守制」を行わず、引き続き官界に留まること)問題が起こると、自身は張居正に対して「守制(※※職を辞して帰郷し、三年親の喪に服す)のしきたりを遵守するように」と強く説き、行き過ぎた諫言がかえって張居正の不興を買い、平手打ちにされてしまった。 張居正と激しく喧嘩をした後は、積香廬を出奔。張居正に、自分の想いを綴った書置きを残し、どこかへと失踪。二度と張居正の前に現れなかった。
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