星飛雄馬の家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:13 UTC 版)
「新約「巨人の星」花形」の記事における「星飛雄馬の家族」の解説
星一徹(ほし いってつ) 飛雄馬と明子の父。かつては巨人軍の伝説的な名サードでもあったが、突然の引退後消息を絶っていた。 「巨人の星」と表する栄光を飛雄馬に掴み取らせることが彼の全てである。そのためには微塵も金を惜しまないため、現在は借金まみれの生活を送っている。 ブラックシャドウズ初の練習試合を飛雄馬とともに目撃しているが、「あんなのは玉遊びだ」と批判している。花形の打者としての素質を見抜き、花形が将来飛雄馬のライバルとなりうる存在であることを直感している。 幼い頃から与えた玩具は野球のボール、バットとグローブのみ、友達すら作ることも遊ぶ間もない程の、徹底・過密・苛烈な練習の日々を飛雄馬に強いてきた。体力・体格的に到底無理な代物ともいえた大リーグボール養成ギプスの着用を強いて、弱音を吐く時には手をあげることもざらな特訓の日々ではあったが、一徹が語る「巨人の星」への想いは飛雄馬に確かに受け継がれ、突き動かし続けた。そして高校入学が間近に迫った春の日に、ギプスの解除を許し、「巨人の星」を飛雄馬が己の手で掴み取ることを願いながら、長きにわたる特訓の日々に終止符を打つ。この頃から床に伏せる姿が目立つようになっている。 英才教育の果てに、飛雄馬の投球は強豪高校にも捕れる者はいないレベルに仕上がっているため、一徹は敢えて青雲高校に進学させた。 後に青雲高校にて、強化練習のコーチを務め、鬼の如きしごきによってメンバー全員をボロ雑巾に等しくするが、徹底的に鍛え上げた事で彼らの甲子園出場への情熱と気力は最大限にまで引き上げられ、彼らの大きな成長を悟り自らコーチを辞退した。 星明子(ほし あきこ) 飛雄馬の姉。腰まで届く黒髪のロングヘアと抜群のスタイル、凛とした瞳が特徴。原作『巨人の星』では花形の妻となる女性であり、この漫画のヒロインともいえる。 母親を亡くした飛雄馬にとっては母親的存在でもある。母性にあふれたあたたかさで弟の飛雄馬を可愛がる一方、父に理想を押し付けられながらも、それにどこまでも従順で自分の制止に従わない彼の姿を不憫に思い、一番傍にありながら、女の自分ではただ見守ることしかできない自分に苦悩している。 幼い頃から星家の家事全般を担うと同時に、生活費の工面と一徹の借金を少しでも減らすためにアルバイトに奔走している。厳しい家庭環境の中で、また鬼のような一徹に育てられたこともあり、高圧的な借金取りに対しても毅然とした対応を見せ、弟には苦労を見せまいとする芯の強さがある。 第29話にてガソリンスタンドの店員として、花形と出会う。初対面の際には、学生である花形が無免許でバイクを乗り回していることに気付き、思わず平手打ちし彼を諌めている。そのことから花形に対しては良い印象を持っていなかったが、その後花形が怪我をした子供を病院に連れて行く手助けをした事や、彼の心優しさ、誠実な人間性に触れたことで認識を改め、心を通わせる事になる。 長きにわたり父の飛雄馬に対する接し方には疑問を抱いてきたが、花形との語らいを機に父の内にあった飛雄馬への愛情に気付くようになる。 飛雄馬とは違い公立高校に通っており、青雲高校に進んだ飛雄馬の高校生活を母のように案じている。 ある日、アルバイトでの窮地を花形に救われたことからそのお礼を提案したところ、デートの誘いを承諾させられることになるが、その中で花形の異性としての魅力に心打たれる。別れ際に花形から告白同然の思いの丈を打ち明けられるが、飛雄馬が一徹と共に歩んでいる棘道を見守り続ける姉として、また弟との決着が自分への想いよりも優先されていることに対するわずかな嫉妬から花形を拒んでしまうものの、それでも一人の女の子として花形に惹かれてしまっている想いの間で揺れ動くこととなる。
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