日本人論を研究した著作報告
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1978年 野村総合研究所「日本人論―国際協調時代にそなえて」『レファレンス』第2号。 1982年 杉本良夫、ロス・マオア共編著『日本人論に関する12章』ちくま学芸文庫 ISBN 4480085912 日本で法学を学び、米国で歴史社会学を学んだ社会学者で文化人類学者が、日本人論について考察する。 1984年 ハルミ・ベフ『イデオロギーとしての日本文化論』 思想の科学社 ISBN 4783600899 日米貿易摩擦の環境下で、日系アメリカ人で文化人類学者の著者が、“日本はこんなに立派なんだ”という類の日本人論について、体制に役に立つために作られたものだ、文化人類学的な視点で作られたものではないと批判した。 1985年 ロビン・ギル『日本人論探険―ユニークさ病の研究』TBSブリタニカ、『反日本人論―a touch of nature ドドにはじまる』工作舎 日本人論は、「日本」と「西洋」をそれぞれ非常に単純化して論じているものとして、批判した。 1987年 佐伯彰一、芳賀徹『外国人による日本論の名著―ゴンチャロフからパンゲまで』中公新書 ISBN 4121008324 アメリカ文学者で文芸評論家と、美術史家で比較文学者を編者に、幕末から昭和後記までの 外国人42名による日本論・日本人論を紹介した論考。 1990年 青木保『「日本文化論」の変容―戦後日本の文化とアイデンティティー』中公文庫 ISBN 4480085912 文化人類学者で米国の大学などで客員教授を務めた著者が、戦後日本の文化とアイデンティティーについて考察する。 1991年 Peter N. Dale『The Myth of Japanese Uniqueness』 Macmillan ISBN 0312046294 1994年 南博『日本人論-明治から今日まで』岩波書店 ISBN 4-00-001707-1、のち岩波現代文庫全2巻 1914年生まれで京都大学、コーネル大学で学んだ社会心理学者が、日本人論500点について論考する。 1995年 杉本良夫、ロス・マオア共著『日本人論の方程式』筑摩書房:ちくま学芸文庫 ISBN 4480081798 1995年 吉野耕作『Cultural Nationalism in Contemporary Japan: A Sociological Enquiry』 Routledge ISBN 0415120845 社会学者でナショナリズム論を専攻する著者が、日本人論について考察する。 2000年 築島謙三『「日本人論」の中の日本人』講談社(講談社学術文庫) 上巻 ザビエルから幕末の日本人論について ISBN 4061594494 下巻 福沢諭吉から現代の日本人論について ISBN 4061594508 2002年 森貞彦『「菊と刀」再発見』東京図書出版会 ISBN 4434020277 2003年 大久保喬樹『日本文化論の系譜-「武士道」から「『甘え』の構造」まで』中公新書 ISBN 4-12-101696-3 著者は比較文学、比較文化専攻で、フランス留学出身、明治・大正・昭和時代に書かれた日本人15人による日本論・日本人論を紹介、論考する。 2003年 船曳建夫『「日本人論」再考』日本放送出版協会 ISBN 4-14-080830-6 1948年生まれの文化人類学者が、日本と西洋の間で揺れ動くアイデンティティの問題として、明治以降の日本人論を考察する。 2009年 内田樹『日本辺境論』 ISBN 978-4-10-610336-0 フランスの思想を研究した著者が、すぐれた日本文化論のアーカイブであることを願う本。 2010年 小谷野敦『日本文化論のインチキ』 幻冬舎新書 ISBN 978-4-344-98166-9 比較文化論を研究する著者が、「あらゆる日本文化論がインチキだと言っているのではない」が、人文学は学問ではないとし、個々の論個々の説を取り上げ、これらは評論であって学問ではないと論ずる。
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