新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器の意味・解説 

にいがたけんささやまいせきしゅつど‐ふかばちがたどき〔にひがたケンささやまヰセキシユツド‐〕【新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器】

読み方:にいがたけんささやまいせきしゅつどふかばちがたどき

新潟県十日町市笹山遺跡出土した縄文時代中期土器群。この地域多く出土する火焔型土器14点王冠土器3点を含む57点の深鉢形土器で、平成11年1999)に国宝指定されている。十日町市博物館


新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器

主名称: 新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器
指定番号 39
枝番 00
指定年月日 1992.06.22(平成4.06.22)
国宝重文区分 国宝
部門種別 考古資料
ト書
員数 57
時代区分 縄文
年代
検索年代
解説文: 本件二〇箇体まとまって出土した火焔形【かえんがた】土器中心とする時期土器・土製品石器石製品などを一括指定するのであるその内訳は土器六九箇・土偶【どぐう】三四箇・土製品二六箇・石器七七七箇・石製品一四箇および附【つけたり指定ベンガラ八箇合計二八箇である。
 笹山遺跡は、信濃川右岸段丘上の標高一七〇~一八メートルの緩【ゆる】やかな傾斜面立地し十日町市笹山野球場建設事業に伴う発掘調査発見された。調査昭和五十五年から昭和六十一年まで行われた遺跡規模は約三万平メートルに及び、縄文時代中期の大集落であることが判明した遺跡の約三分の一調査によって、一二八軒住居跡【じゆうきよあと】をはじめ、多数土壙埋甕【うめがめ】が発見されている。
 本遺跡特徴づける遺物は、二〇箇体まとまって出土した火焔土器である。その内訳は「鶏頭冠【けいとうかん】」と称されるもの一四箇、「王冠形【おうかんがた】」と称されるもの六箇であるが、これほどまとまって火焔土器良好な残存状態で出土した例は希有【けう】である。在地【ざいち】の土器である火焔土器のほかに東北中部高地北陸各地域器形【きけい】や文様構成影響受けた土器存在するこのような土器様相本地域の特色をよく示しているといえよう土製品土偶【どぐう】・耳飾みみかざり】・円盤えんばん】・三角〓【さんかくとう】が出土している。土偶三四箇のうち二九箇は三角形小形土偶であり、この地域土偶特徴示している。三角〓は装飾品考えられているものであるが、具体的な用途については不明である。同形態の石製のものも存在している。三角〓も小形三角形土偶同様、この地域・時期出現する特徴的な作品である。石器石製品では打製石斧【だせいせきふ】(三八四箇)、磨石【すりいし】・敲石たたきいし】・凹石くぼみいし】類(二六八箇)が極めて多く石鏃せきぞく】(二八箇)が少ないことが特徴としてあげられる
 本一括品は、縄文時代代表するといわれる火焔土器今までになく質・量ともに豊富であることと、火焔土器製作され時期地域集落あり方、生活の様相を知るうえで極めて貴重な学術資料いえよう


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器」の関連用語

新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS