新潟県小瀬ケ沢洞窟遺跡出土品とは? わかりやすく解説

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新潟県小瀬ケ沢洞窟遺跡出土品

主名称: 新潟県小瀬ケ沢洞窟遺跡出土品
指定番号 534
枝番 00
指定年月日 2000.06.27(平成12.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 縄文
年代
検索年代
解説文: 本件は、小瀬ヶ沢洞窟から出土した縄文時代初頭草創期)の資料一括である。
 遺跡は、新潟県東部東蒲原郡上川村所在し福島県会津地域接す山岳地帯存在する地理的に猪苗代湖源流とし、日本海流れ込む阿賀野川中流域存し阿賀野川合流する常浪川のさらに支流にあたる室谷川の上流に位置する洞窟で、標高は約四〇メートルである。
 調査は、新潟県内尖頭器石槍文化究明のため、長岡市立科学博物館実施したもので、昭和三十三年第一次調査昭和三十四年に第二次調査が行われた。
 洞窟は、入口部で幅三メートル、奥の部分で幅一二メートル奥行一二メートル規模で、落盤多く調査面積は六〇平方メートルであった遺構焚き火とみられる焼土跡が数か所あるが、基本的に遺物包含する層序存在するのみであった上層から極少数の縄文時代早期前期属す土器片が出土したが、大半縄文時代初頭遺物であり、細片土器多量石器類そして極少数の骨器発見された。このような遺物内容平成八年六月指定され長崎県泉福寺洞窟遺跡の出土品の内容とも共通し縄文時代初頭特徴をよく示すものである
 本洞窟遺跡出土総点数は、土器一三四点石器石製品一万一四七四点、骨器獣骨四一点であるが、そのうち時期代表する土器一四〇点石器石製品一二〇七点、骨器三点指定するのである
 土器表面を飾る文様多彩で、縄やその他の施文具が多用されることはこの時期特徴といえ、その大多数が本洞窟遺跡発見されていることは、日本列島での土器出現期の様相を知るうえできわめて貴重な一括資料いえよう石器旧石器時代以来伝統である尖頭器石槍)、尖頭器の上下を折って細石刃同様にもしくは骨の軸にはめ込んだ考えられる植刃と、縄文時代に主要利器となる石斧石鏃石匙が共に発見され、その当時の生活相をよく示している。なお、骨器加工部分少ないが、残存しているものとしては最古属するものである
 本出資料は、日本列島における土器出現時期様相如実に示す代表的資料として、さらに北東アジア地域のこの時期動向を知る資料としてきわめて貴重なのである



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