摂津豊中大塚古墳出土品とは? わかりやすく解説

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摂津豊中大塚古墳出土品

主名称: 摂津豊中大塚古墳出土品
指定番号 418
枝番 00
指定年月日 1986.06.06(昭和61.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 大阪平野北部島熊山を頂とする千里丘陵発達しているが、この一支丘陵である豊中丘陵通称)上には史跡大石塚・小石古墳獅子古墳によって構成される桜塚古墳群がある。豊中大塚古墳は、この古墳群一基で、径五六メートル、高さ八メートル三段築成の円墳である。
 昭和五十八年の発掘調査結果、三基の粘土槨からなる主体部が明らかとなった。本遺品一括ここから出土品である。そのうち長さメートル、幅六〇~八〇センチ割竹形木棺収めた第二主体部は、埋葬時の副葬品配置状況種類等良く把握することができたが、中でも甲冑類は本遺品の中の白眉といえる。二領の三角板革綴襟付短甲はほぼ完存な状態にあり、同型式のものでは数例を知るに過ぎない。その一つ河内野中古出土八号短甲等が遺存状態の良好なものとして知られている中で、本遺品はそれをはるかに凌駕する様相示している。しかもこれらは板錣【いたしころ】や三尾【さんびてつ】等の付属具を伴う三角板革綴衝角付冑一具となって、その組合せ関係も明瞭である。また冑のうちには竪眉庇【たてまびさし】の先端波形に飾る意匠など、比較類例少ないものもあり注目される
 一方頸甲【あかべよろい】・肩甲【かたよろい】と組合う長方板革綴短甲は、長良龍門寺古墳出土のそれとほぼ同型式であるなど、他に幾つかの類例知られるが、その中で旧規良く保ち襟付短甲等の甲冑とともに古墳時代武具実態をみる上に欠かせないのである
 また多数刀剣類なども存在するように、副葬品全体はほとんど武具武器類占められ鉄製農工具や玉類等の装身具伴わない特徴持っているこうした様相含め全体通じた内容は五世紀前半比定でき、古墳文化究明のうえに極めて貴重な資料提供するのである
 また第一第三主体部過去盗掘の難に遭い副葬品全貌窺うことができないが、碧玉鉄剣第三主体部出土)のように稀有遺品出土している。巧み細工施した碧玉製把に鉄剣着装した状態を留めているのは珍しい。
 なお以上の他に、第一第三主体部盗掘に際して破損された短甲残欠鉄鏃残欠各種金属遺物出土をみているが、これらも附指定行い保存講じることとした。



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