放送関連での対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 01:06 UTC 版)
ジャン=リュック・ゴダールの名作『気狂いピエロ』は、テレビではフランス語タイトルの『ピエロ・ル・フ』で放映されることが多い[要出典]。 横溝正史の『獄門島』では、主人公である金田一耕助が「季違い」と「気違い」を混同するという、作品のトリックに関する重要なシーンがある。過去に映画やテレビドラマとして制作されたことはあるものの、この語が放送禁止用語として指弾されてからは、テレビではそのまま放送せず、苦肉の策としてその部分のみ削除を行い、新たにドラマ化される場合はストーリーを改変している。 かつて放映されたテレビ番組などを後に再放送する際、「きちがい」の語を含む部分は編集されるか音声を消去され、程度のはなはだしい場合は放送回自体を省かれる。サブタイトルに「きちがい」の語が含まれている場合は、サブタイトルを改題する場合もある。テレビドラマ『東京警備指令 ザ・ガードマン』の第39話「わたしは人殺しなの」(1965年(昭和40年)12月31日放送)は、セリフに「きちがい」の語が多数登場し、また「犯罪を犯しやすい」という差別的表現があるため、再放送時に欠番となった。ただし、DVDには収録されている。 子供向け特撮ドラマ『怪奇大作戦』の第24話「狂鬼人間」(1969年(昭和44年)2月23日放送)は、刑法第39条第1項「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」の規定をテーマとしているため、後に円谷プロによって正式に「永久欠番指定」され、再放送は1984年(昭和59年)に岡山放送で行われた時(この際にも一部がカットされている)を最後に、ソフト化は1995年の発売当日に店頭から回収となり予約分のみが流通したLDボックスを最後に、そのエピソードの再放送はおろか、ソフト販売も一切不可とされている。 子供向け特撮番組『ジャンボーグA』の第26話「グロース第2号作戦 気ちがい星とノンビリゴン」(1973年(昭和48年)7月11日放送)は、ソフト化の際に「グロース第2号作戦 謎! ノンビリゴンの正体」と改題された。ただし、再放送は改題されていない。子供向け特撮番組『クレクレタコラ』の第220話「気違い真似して気が触れたの巻」(1974年(昭和49年)8月2日放送)は、そのサブタイトルと内容により再放送で欠番となった。ただし、DVDには収録されている。 プロレス団体大日本プロレス所属の"黒天使"沼澤邪鬼は、「キチ○イの神様」と自称し、チーム「045邪猿気違's(ゼロヨンゴ・ジャンキーズ)」でタッグを組む葛西純とともに「キチ○イ」をキャッチフレーズとしている。そのため同団体の中継番組「大日大戦」では、地上波放送の際に「キチ○イ」の部分に「ピー音」がかぶせられる。当選手のマイクパフォーマンス中に観客からの「キチガイ」コールは修正できないため、CSは修正なしのパターンもあり、地上波はシーン自体がカットとなる(キチ○イの表記については"黒天使"沼澤邪鬼を参照)。 ニュースや報道でのインタビューで一般人が「きちがい」といった場合、字幕テロップでその発言の「きちがい」の部分が別の単語に差し替えられることがある。例として、子供が行方不明になった母親を見た人がインタビュアーに対し「きちがいのように子供を捜していた」と言う部分の『きちがい』を『夢中になって』に差し替えた。 ニュース番組・報道番組やドキュメンタリー番組などで、沖縄県の在日米軍基地問題を取り上げる際に使う例として「基地外」では「きちがい」と音が同じになってしまうので『基地の外(きちのそと)』と、言い換えて表現している。ただし「基地の外」という表現であってもダブルミーニングとみなされ不適切な表現とされることがあり、2017年1月2日放送の『ニュース女子』で使われた「基地の外の反対派によるフェンスへの抗議活動」などの表現に対してBPOから放送倫理違反であるとの指摘があった。 東宝特撮やゴジラシリーズでは「きちがい」が製作時には通用していた言葉だった。DVDやマガジンでは冒頭にその件を知らせる字幕が挿入される。
※この「放送関連での対応」の解説は、「きちがい」の解説の一部です。
「放送関連での対応」を含む「きちがい」の記事については、「きちがい」の概要を参照ください。
- 放送関連での対応のページへのリンク