批判された報道内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 04:17 UTC 版)
「筑紫哲也 NEWS23」の記事における「批判された報道内容」の解説
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)に関する報道において、ヘリコプターからの取材に臨んだ筑紫が、地震による火災で燃え上がる神戸市の様子を「まるで温泉街(おんせんまち)に来ているようです。そこらじゅうから煙が上がっています」と発言し放送。これが『あまりに無思慮である』と視聴者から批判され、筑紫も非を認めている。歌手の嘉門達夫は、自身の曲「怒りのグルーヴ〜震災編〜」でこれを取り上げている。 また同震災において、撮影取材を拒絶した被災者のグループを取り上げた際、筑紫が「被災者は感情的になっている」とコメントした。この被災者のひとりと知人であった田中康夫は、自身の著書『神戸震災日記』で、この撮影取材は被災者に無断で行われたもので、なおかつ放送しないことを約束したにも関わらず放送された、としている。もっとも、この田中の指摘は事実とは異なり、取材映像は放送しておらず、筑紫が補足コメントで述べたものに過ぎない。筑紫は自著の中で田中の名を挙げなかったものの、この批判を知っていたとしている。 1997年9月1日放送分にて、「きょうの特集」において朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に渡った日本人妻へのインタビューを放送。そこでは「日本人妻は何の不満も無く差別されずに安泰に暮らしている」という日本人妻たちの回答を放送した。これについて井沢元彦は、共産圏とは言論の自由も無いわけで、筑紫がまさかそんな基本的なことすら知らないジャーナリストではない筈であり、明らかに日本人妻の本音とは違う部分を何の論評もせずに垂れ流すというのは、北朝鮮の宣伝に加担しているものであり、明らかに意図的であり偏向報道の何ものでもなかった、と筑紫と本番組を批判した。 1999年7月15日放送の「多事争論」において、東芝クレーマー事件を取り上げた際、東芝を一部上場企業と匿名で報道した上で、当事者に批判的な発言を行った。また、このときインターネットを「かなり恣意的で、トイレの落書きに近い、などという酷評すらあります」と批判した発言は、インターネットを中心に反発が広がり、「便所の落書き」発言として一人歩きすることとなった。放送当日のスポンサーが東芝で、多事争論直前に東芝ダイナブックのCMが放送されたとされることも非難を大きくする要因となった。 2006年6月29日放送で、内閣総理大臣小泉純一郎の靖国神社参拝について、アメリカ合衆国共和党のヘンリー・ハイド(英語版)下院国際関係委員長の「行くべきでないと強く感じているわけではない(英語: Not strongey alone.)」という発言を、字幕テロップの日本語で「行くべきではないと強く思っている」と翻訳して報道した。のちに日本語字幕に正確ではない表現があったと釈明した。 筑紫哲也NEWS23を批判する立場からの文献 別冊宝島Real編集部『筑紫哲也「妄言」の研究・『NEWS23』、その印象操作&偏向報道の作られ方』 ISBN 4-7966-3848-2 水間政憲『ニュースキャスター筑紫哲也を斬る・このままテレビの偏向報道を許していいのか もはや中国、北朝鮮の代弁者か』 ISBN 4-8174-0549-X 中宮崇『天晴れ! 筑紫哲也NEWS23』 ISBN 4-16-660494-5 西村幸祐『反日の構造』 ISBN 4-569-63996-8 - 「第4章 拉致家族と『朝日新聞』&筑紫哲也氏の深すぎる溝」にフォラツェン医師のインタビュー記事を所収。
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