便所の落書き
便所の落書き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 03:45 UTC 版)
学校を含む公共の場としての便所には、落書きが書かれている場合が多い。そこには愚にもつかない駄文から、個人情報とおぼしき文字列までさまざまな情報が書かれているが、稀に秀逸なジョークや、非常に興味深い警句もみられる。馬上、枕上、厠上の3つを文章を練りやすい場所という意味で「三上」というように、便所を使用している最中は、様々な思索が交錯しやすい。それの発露が便所の落書きといえる。多種多様な人間の利用する駅や高速道路サービスエリアの公衆便所では、多様な落書きが見出される。 特に日本では1990年代以降、携帯電話番号の落書きが増える傾向が顕著だが、これは本人の番号ではなく、他人の番号を書き散らして個人攻撃を実現する目的と推測される。公園に併設された衛生状態の芳しくない公衆便所では、暴走族の叫びにも似た自己主張的なマーキング、同性愛者向けの交流に向けたメッセージも見られる。 いずれにしても、第三者にとっては無価値な情報であるものが多く、有益な情報が残されている事は稀である。またそれら雑情報に埋もれる格好で、他の情報までその価値を失うという現象も見られる。ノイズの項を参照。 転用 「価値のない情報が氾濫する場」という意味で、電子掲示板に書かれる内容を、「便所の落書き」と非難することがある。由来としては、新世紀エヴァンゲリオンの庵野秀明監督が、インターネット上のチャット通信について「便所の落書き」と批判したことにある。また東芝クレーマー事件において筑紫哲也が自身の番組中、インターネット上の情報を、「かなり恣意的で、トイレの落書きに近い、などという酷評すらあります」と報じた。
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