所要時間と最高速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 06:37 UTC 版)
東京駅 - 新大阪駅間最速列車の所要時間の推移を示す。後述の「歴史」の節もあわせて参照されたい。 日付所要時間最高速度列車愛称車両形式1964年10月1日 - 1965年10月31日 4時間 210 km/h ひかり 0系 1965年11月1日 - 1985年3月13日 3時間10分 210 km/h ひかり 0系 1985年3月14日 - 1986年10月31日 3時間8分 210 km/h ひかり 0系・100系 1986年11月1日 - 1988年3月12日 2時間56分 220 km/h ひかり 0系・100系 1988年3月13日 - 1992年3月13日 2時間49分 220 km/h ひかり 100系 1992年3月14日 - 2007年6月30日 2時間30分 270 km/h のぞみ 300系・500系・700系 2007年7月1日 - 2015年3月13日 2時間25分 270 km/h のぞみ N700系 2015年3月14日 - 2020年3月13日 2時間22分 285 km/h のぞみ N700系(G・X・F・K編成) 2020年3月14日 - 2時間21分 285 km/h のぞみ N700系(G・X・F・K編成) 東海道新幹線は短い工期で開業にこぎつけた経緯から路盤の安定を配慮し、開業後1年間は馴らし運転の意味合いで、東京駅と新大阪駅の間を「ひかり」では4時間、「こだま」では5時間で運転した。 開業翌年以降は「ひかり」が予定通りの3時間10分で運転。1985年(昭和60年)以降は徐々に速度向上が図られた。同年3月14日のダイヤ改正では「ひかり」の余裕時間見直しにより、1986年(昭和61年)11月には最高速度引き上げにより所要時間が短縮された。1988年(昭和63年)3月には東京21時00分発の新大阪行き最終列車「ひかり」、通称「シンデレラ・エクスプレス」が最速所要時間を塗り替えた。 1992年(平成4年)3月14日から最高速度270 km/hの300系「のぞみ」が運転を開始し、東京駅 - 新大阪駅間を2時間30分で結んだ。その後も停車駅に品川駅・新横浜駅が追加されたが最速所要時間には変化がなかった。 2007年(平成19年)7月1日からN700系が運転開始。最高速度を下げることなく、在来線通勤形車両とほぼ同等の高い起動加速度の他、車体傾斜システム・新ATCなどを駆使し、東京駅 - 新大阪駅間を5分短縮した。 東京駅 - 名古屋駅間の歴代最短所要時間は2015年(平成27年)3月14日からの名古屋22時12分発上り東京行き最終「のぞみ」などの1時間33分である。 車両の最高速度はより向上しているが、同区間での営業運転での最高速度が270 km/hに抑えられてきたのは、その後に建設された新幹線各路線に比べ、曲率半径の小さなカーブ が多く、最高速度のみを向上させても到達時間短縮に大きな寄与がないためである。東京駅 - 新横浜駅間は特に顕著でカーブと速度制限が多く、品鶴線(横須賀線)と並走する品川駅 - 新横浜駅間のうち多摩川橋梁から武蔵小杉駅横須賀線ホーム脇までの区間には、東海道新幹線内でのもっとも急な最小曲線半径約500 mのカーブが存在する。一方で米原駅 - 京都駅間はカーブが少なく高速走行が可能であり、試験では955形 (300X) が鉄軌道では日本国内最速の443.0 km/hを樹立している。この区間は一部列車について330 km/hでの営業運転の検討が始まっている。 2015年(平成27年)3月14日から、23年ぶりに最高速度を285 km/hに引き上げた。これにより東京駅 - 新大阪駅間の最短所要時間が3分短縮された。対象は、N700AおよびN700系の改造車両(以下両者を総称してN700Aタイプとする)を使った列車である。 2020年(令和2年)3月2日から、全列車が最高速度285 km/hのN700Aタイプに統一され、同月14日から、最短所要時間が1分短縮 された。
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