建設の進捗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 05:39 UTC 版)
「ニューヨーク市地下鉄7系統延伸事業」の記事における「建設の進捗」の解説
2007年10月にニューヨーク州交通局は11億4000万ドルで7系統の終着駅であるタイムズ・スクエア-42丁目駅から新設する34丁目-ハドソン・ヤード駅までの間に 2,100メートル (7,000 ft)の複線トンネルを建設する予算を獲得し、 建設工事契約を S3(J.F. Shea, Skanska USA Civil、Schiavone の共同事業体)との間で締結した。工事は MTAキャピタル・コンストラクションが監督し、34丁目-ハドソン・ヤード駅の設計はダトナー・アーキテクツ(Dattner Architects)が担当した。S3 は発破工法で新駅部分とトンネル区間の最初の 300メートル (1,000 ft) を掘削した後、トンネルボーリングマシン(TBM)2基を投入して残りの 1,800メートル (6,000 ft) の掘削を開始した。 計画段階初期には、新駅にはホームドアが設置されることになっていた。 また、駅には冷房装置が設置されることになっていた(IRTブロードウェイ-7番街線 のサウス・フェリー駅やIND2番街線の第1期区間の3駅にはプラットホームの気温を下げるため冷房装置が設置される予定であった)。延伸区間は地下深くにあるため、他の路線で一般的な換気口の代わりに換気塔が設けられた。 しかし、延伸区間の発表直後に MTA は24億ドルの予算を超過することが見込まれるため 10番街駅の設置を取りやめて5億ドルを節減すると発表した。2007年12月3日には MTA が延伸区間の起工式を行い、ジャヴィッツ・コンベンション・センターに隣接する区画から掘削を開始した。 建設にあたってIND8番街線の42丁目-ポート・オーソリティ・バスターミナル駅の下層部のプラットホームが障害になったが、使われなくなった部分を取り壊して建設が進められた。 2008年6月にマンハッタン11番街でトンネル掘削工事が始まった。2009年2月には2基のうち1期目のトンネルボーリングマシンを25丁目・11番街交差点の角に設けた巨大な立坑から吊り下ろした。2基のトンネルボーリングマシンは並行する2本の全長 2,200メートル (7,100 ft)のトンネルを11番街に沿って、41丁目とタイムズ・スクエアの交差点にある現在の終点に向かって掘り進んでいった。MTA は2008年11月から工事の進捗状況を紹介するため工事現場の写真を公式ウェブサイトに公開するようになった。 2009年6月にはポート・オーソリティ・バスターミナルの入口ランプの下にタイムズ・スクエア-42丁目駅への取り付け部となる全長46メートル (150 ft)のトンネル掘削が完了した。同時に、26丁目のボーリングマシン発進立坑から北方向に掘削が進められていた。27丁目から28丁目付近は地質が軟弱だったため、91メートル (300 ft)にわたって凍結工法が採用された。 2009年12月21日には、トンネルボーリングマシンが34丁目-ハドソン・ヤード駅の仮壁まで貫通したことが発表された。2基のトンネルボーリングマシンは2010年春までにトンネルを掘り抜く予定になっていた。 1基は2010年6月、もう一基は同年7月15日にトンネルを掘り抜いた。トンネルボーリングマシンは一部を解体した上で25丁目の発進基地まで戻され、吊り上げられた。2011年4月に MTA は土木工事部分(トンネルおよび34丁目-ハドソン・ヤード駅の中二階とプラットホームの建設)の進捗率は85%で、システム工事部分(機械設備・電気設備・電力設備および照明と線路)の契約を2011年7月に締結すると発表した。追加の入口も計画された。2012年5月には MTA は延伸部分の全体進捗率は65%で、線路の敷設が始まったと発表した。 2013年8月21日には MTA は延伸工事は90%完了したと発表した。2013年12月20日には、マイケル・ブルームバーグ市長が新駅への記念乗車を行い、市長としての功績を祝った。この時点で開業は2014年6月の予定であった。
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