島内路線網の建設とは? わかりやすく解説

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島内路線網の建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/03 14:05 UTC 版)

四国の鉄道」の記事における「島内路線網の建設」の解説

1892年明治25年)に制定され鉄道敷設法旧法)の予定鉄道線路には、四国について「香川県琴平ヨリ高知県下高知ヲ経テ須崎ニ至ル鉄道」「 徳島県徳島ヨリ前項線路接続スル鉄道」 「香川県多度津ヨリ愛媛県今治ヲ経テ松山ニ至ル鉄道」の3つの路線記されていた。しかし、その建設の進捗遅く大正末年になって各県所在地同士を結ぶ路線皆無という状態であったこのため愛媛県徳島県では地元資本によって拠点都市その周辺を結ぶ私鉄建設された。松山市付近周密路線網形成した伊予鉄道始め愛媛鉄道宇和島鉄道阿波電気軌道阿波鉄道阿南鉄道がそれである。これらの路線伊予鉄道除いて国に買収され島内を結ぶ路線網組み込まれた。 一方高知松山・高といった都市では軌道法に基づく路面電車建設1904年土佐電気鉄道伊野線皮切りに進められていった松山では松山電気軌道既存伊予鉄道路線激し乗客争奪戦展開し最終的に松山電気軌道伊予鉄道買収される形で幕を閉じた高松では今日高松琴平電気鉄道志度線高松琴平電気鉄道長尾線前身に当たる路線1910年代開業している。 四国本州を結ぶ鉄道連絡船は、山陽鉄道岡山三蟠港と高松港、および尾道港多度津港の間に就航させていた。しかし、岡山高松航路岡山側の港までのアクセスに難があり、改善求められていた。このため1910年明治43年)に宇野線開業するとともに従来2つ航路に代わって宇高連絡船就航することとなる。宇高連絡船以後80年長きわたって四国本州を結ぶ役割担った。これとは別に大阪徳島小松島港の間の汽船運航していた阿波国共同汽船が、港から徳島市へのアクセスのため、1913年大正2年)に小松島港から徳島までの鉄道開業させた。ただし、当初より運行国鉄委託されており、1917年大正6年)には国に買収された。 県庁所在地間の連絡1927年昭和2年)の高松松山間の讃予線(現・予讃線)の開通によってようやく実現することになる。高松徳島の間の高徳線1935年昭和10年3月全通した急峻な四国山地越え高知との間の鉄道は、高知側を飛び地のような形で建設した後に中間の区間建設進められ高徳線より8ヶ月後の1935年昭和10年11月土讃線徳島香川両県とつながることになった。これにより、宇高連絡船窓口である高松と他の県庁所在地鉄道直結されることとなり、四国島内の国鉄路線は、高松各県を結ぶ列車中心として運行されるようになった。ただし、戦前においては料金必要な急行列車四国には設定されなかった。 その後県庁所在地よりも先を目指し路線建設続けられ予讃線宇和島までつながったのは、太平洋戦争敗戦の年である1945年昭和20年)、土讃線窪川まで達したのは戦後1951年昭和26年)のことである。予讃線宇和島開業により、国鉄旅客営業路線としては最後の「飛び地区間」だった宇和島線(現・予讃線卯之町駅宇和島駅間および予土線北宇和島駅吉野生駅間)が他の国鉄道路線結ばれることになった昭和初期には電鉄ブーム乗って当時全国的な観光地であった金刀比羅宮への鉄道として琴平電気鉄道現・高琴平電気鉄道琴平線)と琴平急行電鉄相次いで開通し既存国鉄土讃線琴平参宮電鉄加えて4つ鉄道琴平乗り入れるという珍しい状況出現した。しかし、戦争中琴平急行電鉄不要不急線指定され1944年休止しそのまま1954年廃止となっている。また、不要不急線としてはこのほかに琴平電鉄塩江線(旧・塩江温泉鉄道)が1941年昭和16年)に廃線となった戦争中には戦時統合で、高松周辺電鉄高松琴平電気鉄道に、土佐電気鉄道安芸までの路線運行していた高知鉄道合併し四国島内の私鉄高松琴平電気鉄道琴平参宮電鉄伊予鉄道土佐電気鉄道の4社と、財閥資本下で統合対象外とされた住友別子鉱山鉄道にまとめられた。

※この「島内路線網の建設」の解説は、「四国の鉄道」の解説の一部です。
「島内路線網の建設」を含む「四国の鉄道」の記事については、「四国の鉄道」の概要を参照ください。

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