宇和島鉄道(現・予土線の一部)
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「買収気動車」の記事における「宇和島鉄道(現・予土線の一部)」の解説
1933年の宇和島鉄道買収に伴い、半鋼製ボギー式ガソリンカー1両が移管された。なお、宇和島鉄道線は当時762mm軌間の軽便鉄道で、買収車名も「ケキハ」となり、線名は宇和島線となったがすぐには規格向上されなかった。1067mm改軌・ルート変更されて現行の予土線のルートとなったのは1941年である。 ウキ1 (1931年 日本車輌本店製)→鉄道省ケキハ500軽便線のガソリンカーとして初めての国鉄買収車であるが、買収車の中でも極めて短命だった車両である。シンプルなデザインの半鋼製車体と、駆動台車を偏心式とした鋳鋼台車を備えた、当時の日本車輌製の標準的な軽便鉄道用気動車であった。1931年4月に製造され、翌5月から1両のみで運行開始、以後1933年8月の買収まで2年2ヶ月余りに渡り、「予備車は無し」というシビアな運用状態で、宇和島-吉野(何れも当時の駅名)間を往復し続けた。買収後は「予備車が無いのは運用上不適切」という鉄道省の方針により、ケキハ500は早々に運用から外されて休車となり、宇和島線は蒸気機関車のみの運行に戻された模様である。詳細は不明だが1935年前後に廃車になったと見られる。
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