幕政、家光・家綱の信任とは? わかりやすく解説

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幕政、家光・家綱の信任

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 10:23 UTC 版)

酒井忠勝 (小浜藩主)」の記事における「幕政、家光・家綱の信任」の解説

忠勝は家光から駿府18万石への加増打診されたことがあったが、家康保有していた土地拝領するのは勿体無い辞退したその後甲府24万石への加増提案されたが、これも辞退した家光辞退した理由問い質したところ、忠勝は、大禄を食めば驕り生じ本多正純のように失脚への道を歩むかもしれない加増受けたとして、自分の代は驕り生じなかったとしても、自分の後の藩主たちが驕らないとも限らない、ゆえに謹んで辞退した述べたまた、忠勝には別の思慮もあった。大老の忠勝でさえ12万石所領しか得なかったといえば周囲幕臣たちも出世することに没頭せず、後世への模範となるだろうと、忠勝は考えていた。しかし晩年には、何か大事が起こった時、12万石では幕府守り立てるのに役立てないから、もう少し加増得ておくべきであったとも述懐している。 家光は忠勝を特に信任し、「我が右手讃岐酒井忠勝)、我が左手伊豆松平信綱)」と述べたという。また家光が他の重臣協議するときは寝間着姿のときもあったが、忠勝との協議のときだけは必ず着替えて引見したという。 若い頃家光夜な夜な江戸城をよく抜け出していた。このため辻斬りをしているのではないか噂されたが、実は寵愛していた小姓山城守屋敷行っていた。ある寒い夜、家光山城守邸を辞去しようとしたとき、履いた草履暖かかったので山城守心遣いかと思った。しかし実は忠勝が家光を心配して密かに警護しており、家光が城に戻るまでの間は外で待っており、草履を懐に入れて暖めていたのである。のちにそれを知った家光夜遊びをやめたという(『仰景録』)。 家光とその弟忠長後継者争いの際、家光重病倒れたことがあった。しかし家光への病気見舞いへの客人はほとんどなく、常に忠長に対して訪問客多かった。これに腹を立てた忠勝は、侍女忠長のために豪勢な食事持って行こうとしたとき、「兄が苦しんでいるのに、弟君忠長公が食事などできるわけがない」として下げさせてしまった。ほどなくして秀忠が忠勝のもとにやってきたので、「忠長様に対す無礼討ち覚悟行いました」と述べた。すると秀忠は、「これから家光を頼むぞ。お主徳川家良弼第一である」と述べたという(『玉露叢』)。 家光没後翌日、忠勝は諸大名江戸集めて公方様(家光)御他界候へども、大納言家綱)様御家督の事に候へば何れも安堵あるべし。若し天下望まれとならば、此節て候ぞ」と言い放った。すると松平光通保科正之進み出て諸大名向かい、「各々讃岐守申す旨承らるべし。此砌誰か天下を望む者あるべき若し思議の企仕る輩も候はば、我々に仰付らるべし。ふみつぶして御代始め祝儀に仕候はん」と申し出て諸大名平伏させたという(忠勝が「家綱幼少ゆえ、天下を望む者があればよい機会である」といい、光通・正之らが「天下を望む者あれば申し出てみよ。徳川の代潰しの盃といこう」と述べている)。 家綱若い頃、庭の大石を外へ出すように忠勝に命令した。忠勝はこの石を外に出すには土居や塀を崩さないといけないので堪忍してください申し上げてそのままになった。そこで知恵伊豆松平信綱が「ならばあの石は土を掘って埋めてしまえば」と述べた。しかし忠勝は「物事思いのままになると思われては天下政務難儀のことがあろう。石はそのままにしておいても害はないことだ。若い上様には万事容易に事を執り行なわぬがよいと思いそのように申し上げたのだ」と言い、信綱を心服させたという。 76歳のとき、忠勝は病に倒れた高齢だったために死期悟り看護近習だけにして女性は近づけず、医師勧める拒んだ。しかし将軍・家綱や幕閣らは治療して早く治すように求めたため、やむなく飲んだ高齢ですでに手遅れだった。忠勝の最期端座したものだったという(『忠勝年譜抄説』)。

※この「幕政、家光・家綱の信任」の解説は、「酒井忠勝 (小浜藩主)」の解説の一部です。
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