外観と内装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/10 05:31 UTC 版)
左: ドームの内側、ロタンダの天井に施された装飾。右: オレゴン・パイオニア像。実際にはこの像は銅像で、金箔が貼られている。 議事堂内部中央、ドーム直下のロタンダの床にはアルリック・エラーヒューゼンによって銅版に彫られたオレゴン州章がはめ込まれている。また、ドームの屋上に立つオレゴン・パイオニア像もエラーヒューゼンの手によるものである。州章からドームまでの高さは32.3mである。ドームの内側にはフランク・H・シュワルツによって33個の星が描かれている。この星はオレゴンが連邦33番目の州であることを示している。ロタンダの内壁最上部に描かれている8つの円形飾り模様は、州章に描かれている8つのものをそれぞれ現している。また、ロタンダの内壁にはオレゴンの歴史を描写した4枚の壁画も描かれている。そのうちの1枚はロバート・グレイによる1792年のコロンビア川探検を描いている。もう1枚にはルイス・クラーク探検隊が、そして残りの2枚には開拓時代の幌馬車が描かれている。これら4枚の壁画はシュワルツとバリー・フォークナーによって描かれた。また、ロタンダのウイングの大階段には、その壁に沿ってオレゴン・カントリー暫定政府の鮭と小麦の紋章、およびオレゴン準州の準州章、およびオレゴンの産業に関する壁画などが描かれている。1階のガレリアには聴聞室のほか、展示ケースやビジター・インフォメーション・エリアが設けられている。 オレゴン州議会の本会議場(左: 上院, 右: 下院) オレゴン州議会下院の本会議場の床には特注の絨毯が敷かれている。この絨毯の模様には州の木であるベイマツが描かれ、州の林業を象徴している。場内の備品や羽目板はオーク材の一種であるキプロスイチイガシで造られている。下院議長席の後ろには、オレゴン・カントリー暫定政府の創設に至った1843年のシャンプーイ会議の様子が描かれた、フォークナーの手による壁画が飾られている。州議会上院本会議場の備品や羽目板にはウォールナット材の一種であるクログルミが用いられている。こちらの絨毯も特注のもので、州の漁業と農業を象徴するキングサーモンと小麦が描かれている。上院本会議場に飾られている壁画はシュワルツの手によるもので、オレゴンの州昇格の知らせがセーラムに届いたときの様子が描かれている。上下両院の本会議場の壁にはフリーズが設けられ、オレゴンの歴史上重要な158人の名が刻まれている。2008年に火事に遭う前には、議事堂の2階には知事室が設けられていた。知事室は公式の事務室、および州の最高責任者用の私用の事務室の2部屋からなるスイート(続き部屋)であった。上院本会議場同様、羽目板はクログルミで造られていた。公式の事務室には、フォークナーによる絵画が飾られた暖炉も設けられていた。スイートの応接エリアには、40種の木材を用いたテーブルが置かれていた。このテーブルには2代目のオレゴン州会議事堂庁舎のレプリカ、州の花であるセイヨウヒイラギナンテン、および州の鳥であるニシマキバドリが刻み込まれていた。 正面入口への階段の両側に施された浮き彫り左: ルイス・クラーク探検隊(タイトル: 「帝国の星が西方へと道を進める」)右: 開拓者たちと幌馬車(タイトル: 「勇敢な者たちが我らの辺境を日の沈む地へと押し進めた」) 庁舎の外観にも様々な彫刻が施されている。レオ・フリードランダーは正面入口への階段の両側に置かれた大きなバーモント州産大理石に浮き彫りを施した。左側の大理石にはメリウェザー・ルイス、ウィリアム・クラーク、およびサカガウィアが彫られており、その裏側には彼らの探検隊が辿った道筋を示す地図が描かれている。一方、右側の大理石には開拓者たちと幌馬車が彫られており、その裏側にはオレゴン・トレイルの地図が描かれている。これらの彫刻に加えて、外観にはエラーヒューゼンが制作した大理石の彫刻が5つある。また、正面入口の上部に飾られた6つ(外側と内側に3つずつ)の銅の彫刻もエラーヒューゼンの手によるものである。南側入口の上部には、トム・モランディによる金属の彫刻が飾られている。 庁舎は幅211.2m、奥行き79.1mである。ドームを含めた庁舎の高さは51m、中央部分のドームを除いた高さは16.3m、ウイングの高さは20.9mである。庁舎の有効床面積は約21,720m²、容積は約90,600m³である。
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