吹奏楽専門誌『バンドジャーナル』による指摘・提言
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「東日本学校吹奏楽大会」の記事における「吹奏楽専門誌『バンドジャーナル』による指摘・提言」の解説
これまでにバンドジャーナル編集部の赤井淳、作曲家・編曲家・音楽評論家の後藤洋が、誌上で様々な指摘や提言をしている。 『バンドジャーナル』(2006年12月号 35-37項)でバンドジャーナル編集部の赤井淳と早川元啓が対談形式で、各支部によって参加規定が違うこと、『小編成』の概念、プログラム他について論議している。最後に赤井が「“本当の意味で小編成バンド”が輝く大会になってほしいですね」と希望を述べている。 『バンドジャーナル』(2007年12月号 31項)で赤井淳は、『小編成バンドの“育成”と“質的向上”をめざす』ためには、『小編成バンド』という言葉の解釈の幅をなくし、『小編成』とは何かを明確にするための議論をする時期がきていると指摘している。 『バンドジャーナル』(2009年12月号 114項)で赤井淳は、「人数を絞って出場する側の論理」と題し、人数を絞って参加している団体の実情を記事にしている。また「運営サイドの構造から生じる論理」と題し、構造的に大会運営の大幅な見直しが難しいことを記事にしている。そのうえで、“東日本大会限定”の“特別ルール”を提案している。 『バンドジャーナル』(2010年12月号 114項)で赤井淳は、“本当の意味での小編成バンド”の出場が増え、少人数の持ち味を活かした音楽を奏でていることを評価している一方、大会趣旨に合致しない部員が大勢いるにもかかわらず人数を絞って出場している中学校・高等学校があったことを指摘している。 『バンドジャーナル』(2011年12月号 110-112項)で後藤洋は、東日本学校吹奏楽大会とその予選の規定、特に中学校・高等学校の人数制限の規定が異なる点を問題視している。また、『理想の小編成バンド像はあるのか』と題し、これからの少人数/小編成バンドに必要と思われることを5つ挙げている。(1) 編成の根本的な見直し(2) 楽器の持ち替えについての可能性の追求と、その指導の研究(3) 編成やメンバーの能力に合わせた楽譜の手直しについてのスキル向上(4) レパートリーの見直しと開発(5) 活動のあり方と音楽的な目標の見直し 『バンドジャーナル』(2012年12月号 105項)で赤井淳は、2011年度の大会から中学校・高等学校の人数規定の変更を行ったことに触れ、『東日本学校吹奏楽大会が唱える小編成バンドとは何か』、『その小編成バンドのどんな音楽・演奏を高く評価するのか』という点を明確にする必要性を指摘している。 『バンドジャーナル』(2014年12月号 113-114項)で赤井淳は、『3出制度』に対応する各支部大会までの規定が統一されていないことを指摘している。 『バンドジャーナル』(2016年1月号 80項)で赤井淳は、『3出制度』のために大編成部門で出場した団体があったことを「“本当の小編成バンド”に東日本大会に3回出場したら大編成へ......」と表現し、「少子化から人数的に厳しい状況で活動しているバンドが、大編成部門で勝負するのは正直難しい。」と意見を述べている。そのうえで、このような実情は大会開催の原点と矛盾しているのではないかと疑問を呈している。 『バンドジャーナル』(2018年1月号 85項)で赤井淳は、東京都代表で東日本学校吹奏楽大会に3年連続で出場した青梅市立第六中学校(7名で出場)を取材し、3年連続出場で東日本学校吹奏楽大会に出場した学校は翌年のこの大会への代表権を持てない制度に対し「“本当の小編成バンド”にとっては非常に厳しいことになる」と、3年連続出場を果たしても演奏人員数の都合でどうしても翌年度の全日本吹奏楽コンクールへ通じる部門への出場が困難である学校が存在することを指摘している。また翌年度の吹奏楽コンクール出場について、取材を受けた顧問の先生が卒業生や友人を加えて職場・一般の部での出場も一案として検討していると返答したことに対し、「“3出制度”の副産物」という表現で中学校および高等学校の小編成バンドを母体とした一般バンドが職場・一般の部で出場する発展性を示唆している。
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