動物製品の忌避
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:18 UTC 版)
詳細は「畜産副産物」および「en:Rendering (animals)」を参照 19世紀から20世紀初めのベジタリアンは健康上の理由で動物製品(畜産副産物)を避ける者と倫理上の理由で避ける者に分かれていたが、その状況は依然としてそのままである。プラントベース・ダイエットは、肉・魚・卵・乳製品を摂取しないように心掛ける一方、動物由来の成分が含まれている衣服や化粧品を使うことは許容する。それに対しヴィーガンは、食物や衣服、娯楽などあらゆる目的での動物の商品化(英語版)を拒否している。全英ヴィーガン協会は、動物実験を含む動物の利用を可能な限り避けた製品だけを認定している。 動物由来の製品には獣肉や鶏肉、海産物、卵、乳製品、はちみつ、毛皮および皮革、ウール、シルクなどのほかに、あまり知られていないものとして蜜蝋、骨灰、ボーンチャイナ、コチニールカイガラムシおよびその虫から採取される色素、カゼイン、ゼラチン、アイシングラス、ラノリン、ラード、レンネット、コチニールとは別のカイガラムシから採取されるシェラック、ヘット, 乳清、黄色油脂(英語版)などがあり、これらの多くは完成品の原材料リストに記載されていないこともある。 また、ヴィーガンは、動物実験が行われた製品の購入も避けている。彼等は毛皮のコートや革靴、皮革製の車用シート、ウールのジャンパー、シルクのスカーフ、カメラフィルム、ダウンやフェザーの入った羽毛布団の購入を避けるほか、場合によっては製造時に鶏卵を用いるインフルエンザ用ワクチンといった特定のワクチンの使用も拒んでいる。ただし、状況によってはヴィーガン向けでない製品をチャリティ目的で購入したり、使い古すこともある。ウールの代用品には、アクリル、綿、麻、レーヨン、ポリエステルなどがある。一部のヴィーガン向けの衣服や、靴、もしくは皮革の代用品としてヴィーガンらの間では石油由来の原料が愛用されているが、これらの原料は製造時に地球環境へ大きなダメージを与えるため、論争の火種になっているが、近年では、プラスチックなどの石油由来の製品による海洋汚染などが大々的に報道されるようになってきており、世界的に石油由来の製品から自然な素材への移行傾向があり、パイナップルレザーなどの開発も進んでいる為、この問題も次第に縮小して行くと思われる。
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