動物媒とは? わかりやすく解説

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送粉者

(動物媒 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/15 07:50 UTC 版)

送粉者(そうふんしゃ、: pollinator)とは、植物花粉を運んで受粉させ(送粉)、花粉の雄性配偶子と花の胚珠受精させる動物のこと。花粉媒介者(かふんばいかいしゃ)・授粉者(じゅふんしゃ)・ポリネーターともいう[* 1]。送粉者によって媒介される受粉様式を動物媒と呼ぶ。


注釈

  1. ^ J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター,ライフサイエンス辞書,YAHOO!辞書(プログレッシブ英和中辞典) - "pollinator"を入力し検索のこと
  2. ^ 裸子植物のうちグネツム目ソテツ目には虫媒と考えられる植物が含まれる(中山剛 BotanyWEB送粉・受粉-動物媒」)。
  3. ^ 2015年時点の米ドル換算

出典

  1. ^ a b c 花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するアセスメントレポート政策決定者向け要約(抄訳)” (PDF). 公益財団法人 地球環境戦略研究機関 (2017年1月1日). 2024年2月10日閲覧。
  2. ^ 中山剛 BotanyWEB動物媒」。
  3. ^ 田中肇『花に秘められたなぞを解くために』76-79ページ。
  4. ^ Fægri, K and L van der Pijl(1979). The principles of pollination ecology. Oxford: Pergamon.
  5. ^ Fulton, M and SA Hodges(1999). "Floral isolation between Aquilegia formosa and A. pubescens". Proceedings of the Royal Society of London, Series B 266: 2247–2252.
  6. ^ Hodges SA, JB Whittall, M Fulton and JY Yang(2002). "Genetics of floral traits influencing reproductive isolation between Aquilegia formosa and A. pubescens". American Naturalist 159: S51–S60.
  7. ^ 福原達人「さまざまな送粉様式」『植物形態学』。
  8. ^ SAVE THE BEES”. the bee conservancy. 2024年2月8日閲覧。
  9. ^ 米国農務省森林局 Celebrating Wildflowers - Pollinators - Butterfly
  10. ^ Tan, KH and R Nishida(2005). "Synomone or Kairomone? - Bulbophyllum apertum (Orchidaceae) flower releases raspberry ketone to attract Bactrocera fruit flies". Journal of Chemical Ecology 31(3): 509-519.
  11. ^ Tan KH and R Nishida(2007). "Zingerone in the floral synomone of Bulbophyllum baileyi (Orchidaceae) attracts Bactrocera fruit flies during pollination". Biochemical Systematics & Ecology 35: 334-341.
  12. ^ Olesen, JM and A Valido(2003). "Lizards as pollinators and seed dispersers: an island phenomenon". Trends in Ecology and Evolution 18: 177-181.


「送粉者」の続きの解説一覧

動物媒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 08:29 UTC 版)

受粉」の記事における「動物媒」の解説

詳細は「送粉者」を参照 自然界受粉送粉)を行う動物送粉者と呼ぶ。動物媒花では、目につきやすい色や特有の香りの花を咲かせたり、蜜や花粉を餌として提供したりすることによって動物自身存在を示す。動物が餌を探すために花を見つけるため、森林熱帯といった複雑な植物社会において動物媒による送粉をとる種が多い。 送粉者種類は約20種あると推定されており、その大部分昆虫である。昆虫による送粉虫媒 (entomophily) と呼び虫媒花ハチアリ膜翅目)・コウチュウ鞘翅目)・チョウとガ(鱗翅目)・アブハエ双翅目)などの昆虫引き寄せる。そのために、目につきやすい色や特有の香りの花を咲かせたり、蜜や花粉提供するなどの戦略をとる。また、昆虫類知覚できる紫外線領域の色も用いて昆虫誘引している花もある。進化的には虫媒花の原型は、送粉者花粉食べさせる虫媒植物であった考えられている。 その他の動物媒"zoophily"としては、鳥類コウモリなどの脊椎動物よるものがあり、約1,000種が送粉者であると考えられている。鳥類昆虫比べて体が大きく、また多量の蜜を必要とするため花間積極的に飛び回るので、花粉移動考え上で貢献度が高いとされる送粉を行う脊椎動物の例としてはハチドリ・オオコウモリ類・オーストラリアにおける有袋類がある。コウモリ送粉者とするように適応した植物白い花弁と強い香りを持つ傾向があり、鳥類送粉者として適応した植物赤い花弁を発達させ香り持たない傾向がある。 植物と送粉者の共進化 非生物的な受粉最初化石記録は、石炭紀後期シダ種子植物遡る[要出典]。キカデオイデアという中生代繁栄した裸子植物虫媒されていたという証拠がある。多く花粉化石は、現代の動物媒介される花粉類似した特徴示している[要出典]。また、鞘翅目ハエ化石腸内容物翅の構造および摂食器官形態は、彼らが初期送粉者として働いたことを示唆している[要出典]。 白亜紀の間、昆虫類被子植物共進化した。原初被子植物は蜜を分泌しなかったと思われるが、その後花に蜜腺生じた進化は、昆虫類被子植物の間の共進化示唆している。

※この「動物媒」の解説は、「受粉」の解説の一部です。
「動物媒」を含む「受粉」の記事については、「受粉」の概要を参照ください。

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