出生と業績とは? わかりやすく解説

出生と業績

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 21:19 UTC 版)

ティトゥス・リウィウス」の記事における「出生と業績」の解説

リウィウスは、パタウィウム現在のイタリア・パドヴァ)において生まれた結婚しており少なくとも2人の子供がいた。没したのもパタウィウムであり、一部記録では死んだのは11年または16年-17年であるとされるリウィウス企図規模巨大さはその最も著名な作品ローマ建国史 (Ab Urbe Condita)』の直訳したタイトル都市の創設から』にも表れている。リウィウス著述において新たなコンスル選出告げるために物語をしばしば中断させているが、このような年代記物語足し合わせたような書き方ローマ人歴史著述を行う際にしばしば用い方法であったリウィウス紀元前387年ガリア人によるローマ破壊によって生じた史料の不足が自身仕事困難にしたと嘆いている。 リウィウスは、アウグストゥス治世作品大部分書いたが、彼自身共和政への強い愛着抱いており再び共和政ローマ復帰することを望んでいたとされる。ただしこの点については、共和政終焉及びアウグストゥス政権掌握まで記したはずの後半部分の巻が失われているため、争点もある。確かにリウィウス新し政体価値には疑問抱いていた。しかしかといって単に帝政共和政かの一方支持していたというような単純な立場ではなく、より複雑な立場にあったといえるアウグストゥスリウィウス帝政への反対者とはみなしておらず、彼に自身義理の孫にあたるクラウディウス指導委ねていた。リウィウスクラウディウスへの影響は、のちに皇帝となって行った弁論リウィウスローマ史観忠実に織り込まれていることからも明白である。 リウィウス文体は、カエサルキケロといった秀逸書き手とは一線を画したものであり、詩的古典的な文章であった。リウィウスローマによるイタリアおよび地中海世界征服についてローマ人の徳を強調するため、ローマ人反抗する人々視点から著述行った。また詩的表現のため事実フィクション区別それほど行わなかった。このほか、過去作家記述引用しているが、これらは過去道徳的教訓として当時ローマ社会資することを望んでのものであったリウィウス業績は、142巻にもわたる膨大なものであったが、そのうち1巻から10巻までと21巻から45巻までの計35巻については現存している。1772年には、バチカン図書館上書きされた写本パリンプセスト)の下からおよそ1000語を含んだ91巻が発見されている。また1900年ごろからエジプトでは、分量はるかに少ないものの未知断片を含むパピルス片が発見されている。最近のものでは1980年代第11巻40語ほどの断片発掘されている。 リウィウス業績古代時点概要要約にされており、1巻要約されたものが現存している。またこの概要をさらに単なるリストにまで要約した Periochae と呼ばれるものも現存している。エジプトオクシリンコス・パピルスからも、37巻から40巻までと48巻から55巻までの要約発見されている。こうした要約から欠落している箇所についてある程度復元することができる。 リウィウスはピクトル、クァドリガリウス、アセッリオ、ウァレリウス・アンティアスといった年代史家を自身典拠として使用している。対してアウレリウス・ウィクトル、カッシオドルスエウトロピウス、フェストゥス、フロルス、グラニウス・リキニアヌス、パウルス・オロシウスなどはリウィウス業績参考にしている。ユリウス・オブセクエンスの『驚異の書』もリウィウス抜粋利用して書かれている

※この「出生と業績」の解説は、「ティトゥス・リウィウス」の解説の一部です。
「出生と業績」を含む「ティトゥス・リウィウス」の記事については、「ティトゥス・リウィウス」の概要を参照ください。

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