伝統のハタヨーガとは? わかりやすく解説

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伝統のハタ・ヨーガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:53 UTC 版)

ハタ・ヨーガ」の記事における「伝統のハタ・ヨーガ」の解説

伝統的なハタ・ヨーガ総合的全人的ヨーガ道である。具体的には制戒、坐法アーサナ)、浄化法(シャトカルマ)、印相ムドラー)、調気法プラーナーヤーマ)、瞑想ディヤーナ)である。 ヨーガには大きく分けて古典ヨーガハタ・ヨーガという二つ流れがある。ハタ・ヨーガ生理的身体的な修養を軸とする。また、古典ヨーガは心の作用の止滅を目指したのに対しイメージ活用して心を統御しようとするハタ・ヨーガは、むしろ心の作用活性化させる傾向有するものと見ることができる。ハタ・ヨーガ古典『ゴーラクシャ・シャタカ』は、『ヨーガ・スートラ』の説く八支則(アシュターンガ、アシュタ=八、アンガ=肢)のうち、ヤマ禁戒、制戒)とニヤマ勧戒内制)を除く六つハタ・ヨーガの六支則とする(ハタ・ヨーガの六支則については後述)。スヴァートマーラーマは自身著書『ハタ・プラディーピカー』の中で、ハタ・ヨーガラージャ・ヨーガ前段階として位置づける。そして、ラージャ・ヨーガハタ・ヨーガなしには成立せず、ハタ・ヨーガラージャ・ヨーガなしでは成立しない繰り返し述べている。ここでいうラージャ・ヨーガ一般にヨーガ・スートラ』の古典ヨーガのことと解される例え立川 2013, p. 100山下 2009, p. 136 参照)。両者主な相違点は、ラージャ・ヨーガで行う坐法は、瞑想状態を維持するために身体整え目的行われることである。したがってラージャ・ヨーガ瞑想重点を置き、そのために蓮華座 (結跏趺坐)、達人座 (en:siddhasana)、安楽座 (en:sukhasana)、正座 (vajrasana) といったポーズを行う。ハタ・ヨーガ瞑想以外にも身体の訓練目的とする坐法も行う。ラージャ・ヨーガで行うプラーナーヤーマ(調気法)に、バンダ (Bandha)(締め付け)を伴わないことと類似している。 ハタは熱い物と冷たい物のように相反するエネルギーを表す。(炎となど陰陽概念同様に男性女性プラスとマイナスなどである。ハタ・ヨーガは、身体鍛練するアーサナ浄化実践呼吸コントロール、そこから得られるリラクゼーション瞑想によってもたらされる心の落ち着き通して精神身体の調和を図る。アーサナは体の平衡を保つ訓練である。アーサナによってバランス取れ鍛えられると、心身ともに健康になり、瞑想素養となる。ただし、痰や脂肪の多い人はプラーナーヤーマより先に浄化法を行うことが必要である。 アシュターンガとは、パタンジャリ編纂したヨーガ・スートラ』に書かれている8支則のことである。すなわち、倫理遵守関わるヤマ (Yama)(禁戒)とニヤマ勧戒)、アーサナ坐法)、調気法であるプラーナーヤーマ調息)、感官外界から内に引き戻すプラティヤーハーラ(英語: pratyahara)(制感)、思念集中であるダーラナー(英語: dharana)(凝念)、瞑想であるディヤーナ静慮)、高度な心の抑止境地であるサマーディ三昧)の8つである。8支則は、正確には8段階修養過程であり、段階ごとに効果顕れ、それが次の段階基礎となる。パタンジャリアシュターンガ・ヨーガ(八支ヨーガ)はラージャ・ヨーガ混同されることも多いが、『ヨーガ・スートラ自体にはラージャ・ヨーガという言葉使われていないハタ・ヨーガは、六支則に基づいてサマーディ三昧)に到達しようとする。ハタ・ヨーガの六支則とは、アーサナ坐法)、プラーナーヤーマ(調気法)、プラティヤーハーラ(制感)、ダーラナー集中)、ディヤーナ無心)、サマーディ三昧)である。ハタ・ヨーガ原点となる教典は、サハジャーナンダの高弟であるスヴァートマーラーマによって書かれた『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』である。ハタ・ヨーガ重要なのはクンダリニー覚醒である。ハタ・ヨーガ成果次のように現れるとされる身体引き締まる表情明るくなる神秘的な音が聞こえる、目が輝く、幸福感得られる、ビンドゥー(英語: bindu)のコントロールができる、エネルギー活性化する、ナーディー(英語版)が浄化される、など。

※この「伝統のハタ・ヨーガ」の解説は、「ハタ・ヨーガ」の解説の一部です。
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