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上尾村

読み方:アゲオムラ(ageomura)

所在 埼玉県上尾市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

〒362-0013  埼玉県上尾市上尾村

上尾村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/16 17:05 UTC 版)

日本 > 埼玉県 > 上尾市 > 上尾村
上尾村
一本杉橋付近の芝川(左岸側が上尾村)
上尾村
上尾村の位置
北緯35度59分14.82秒 東経139度35分42.1秒 / 北緯35.9874500度 東経139.595028度 / 35.9874500; 139.595028座標: 北緯35度59分14.82秒 東経139度35分42.1秒 / 北緯35.9874500度 東経139.595028度 / 35.9874500; 139.595028
日本
都道府県 埼玉県
市町村 上尾市
地区 上尾地区
面積
 • 合計 0.4760[1] km2
人口
2019年(平成31年)1月1日現在)[2]
 • 合計 2,265人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
362-0013[3]
市外局番 048(浦和MA[4][5]
ナンバープレート 大宮
上尾村の位置
座標の場所は上尾市消防本部を示す

上尾村(あげおむら)は、埼玉県上尾市大字郵便番号は362-0013[3]

市の統計などでは上尾地区で分類されている。全国でも珍しい町字として末尾に自然村由来の「村」が付く地名である[6]。江戸期には中山道宿駅である上尾宿が置かれていた[7]

地理

埼玉県の県央地域で、上尾市中央部の主に大宮台地上に位置する[8]。 町域の東側を平塚上尾宿、南側を二ツ宮、西側を本町錦町、北側を菅谷と隣接する。町域の西端を芝川やその支流(暗渠)が流れ、上流から一本杉、ひがし橋、矢岳橋、岡橋が架かる。町域の中央部のやや北側を小敷谷吉田通線(はなみずき通り)が東西に通る。

芝川やその支流周辺を除き市街化区域工業地域準工業地域に指定され[9]、全体的には主に住宅地が広がっているが、一部工業地生産緑地地区として農地も見られる。かつては芝川流域周辺が水田や耕作地で北部から南東部にかけて雑木林があった[10][11]。雑木林の名残が上平公園のふれあいの里として残されている。芝川流域沿いに指定されている市街化調整区域内には住宅も見られるが、学校施設や消防署などの公共施設が立地する。

縄文遺跡である「向原遺跡」(県遺跡番号:14-156[9])の一部が地内に掛かり、加曾利E式の土器片が発掘されている。

歴史

上尾宿明細絵図(江戸期)

もとは江戸期より存在した武蔵国足立郡上尾領に属する上尾村であった[8]延宝年間(1673年〜1681年)頃に江戸初期より存在した上尾町[注釈 1]より旗本3氏の所領の関係で、上尾宿や上尾下村とともに分村して成立した[8]。村高は『元禄郷帳』では204余、『天保郷帳』では373石余であった[8]。1828年(文政11年)の戸数は105軒、人口は435人で、村の規模は東西24、南北20町程であった[8]。上尾村は上尾下村に対し上尾上村とも称された時期があった[6]。また、上尾宿のうちに上尾村の纏まった飛地が現在の上町の辺りに存在した。遍照院の門前の辺りは中山道宿駅である上尾宿にも掛かり、上尾宿の加宿と呼ばれた[7]1875年(明治8年)の農業産物高は武蔵国郡村誌によると米85石、大麦400石、小麦116.2石、大豆71石、小豆21.5石、栗100石、甘藷15000貫、里芋10000貫であった[13][注釈 2]

存在していた小字

小字は全てが大字上尾宿と上尾村に跨って区域が指定されているため、双方に同名の小字がある[6]

世帯数と人口

2019年(平成31年)1月1日現在(上尾市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[2]

大字 世帯数 人口
上尾村 941世帯 2,265人

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[42]

大字 番地 小学校 中学校
上尾村 402〜475(東団地404-1を除く) 上尾市立芝川小学校 上尾市立東中学校
476以降 上尾市立東小学校

事業所

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[43]

大字 事業所数 従業員数
上尾村 74事業所 1,857人

交通

地区内に鉄道は敷設されていない。最寄り駅は下記路線バス利用で高崎線上尾駅である。駅まで遠く徒歩圏ではない。

道路

地区内に国道や主要地方道・一般県道は通っていない。

  • 小敷谷吉田通線[44](はなみずき通り)

バス

上尾駅から平塚住宅周辺への路線バスが運行されている。

朝日自動車菖蒲営業所[45]
地区内は「平塚住宅」、「向原」、「東小学校入口」バス停留所が設置されている。
上尾市コミュニティバス「ぐるっとくん[46]
  • 上平菅谷北上尾線
  • 原市平塚循環
地区内は「天然温泉極楽湯前」、「消防署東」、「上平公園南口」バス停留所が設置されている。

町内会

  • ビレッジハウス上尾向原自治会[47]

施設

地内に神社寺院は存在しない。かつては村社の氷川社のほか明治期[注釈 3]に村社の氷川社に合祀された神明社や稲荷社[8]、および明治期に氷川鍬神社に合祀された氷川女体社[21]や浅間社などがあった[20]。寺院は新義真言宗の遍照院のほか、慈眼寺などがあった。

  • 上尾市消防本部
  • さいたま地方法務局上尾出張所(一部)
  • 埼玉県中央児童相談所
  • 上尾市水道部
  • 上尾市立東中学校 - 指定緊急避難場所・指定一般避難所[48]
  • 上尾市立東小学校 - 指定緊急避難場所・指定一般避難所
  • 埼玉学園(一部)
  • 上平公園(一部) - 総合公園
    • 上平公園 ふれあいの里
  • 向原公民館
  • ビレッジハウス上尾向原[47]
  • 上尾東団地調節池[49]

脚注

注釈

  1. ^ 正保年間の『武蔵田園簿』では上尾町と記されるが[12]、文献によっては上尾村と記されているものもある[6]
  2. ^ その他、清酒120石[13]
  3. ^ 他村で合祀が相次いだ明治40年前後と思われる[20]

出典

  1. ^ 統計あげお 平成31年・令和元年版 第1章 土地・気象”. 上尾市役所. p. 2 (2020年6月1日). 2020年6月16日閲覧。
  2. ^ a b 町丁大字別人口表”. 上尾市 (2019年2月4日). 2019年3月5日閲覧。
  3. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年3月5日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年3月5日閲覧。
  5. ^ 単位料金区域別市外局番等一覧表”. NTT東日本. 2020年6月16日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 『上尾市史 第八巻 別編1、地誌』 264-271頁。
  7. ^ a b 上尾の古い地名を歩こう46 〜中山道の東裏通りを歩く〜”. 上尾市 (2011年12月22日). 2020年6月16日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 69頁。
  9. ^ a b 都市計画図がご覧になれます。 - 上尾市(2014年9月5日).2020年5月12日閲覧。
  10. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 925頁。
  11. ^ 『上尾市史 第八巻 別編1、地誌』 279-285頁。
  12. ^ 東京市『東京市史稿. 市街篇第六附錄』東京市、1928年、82-83頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3450753/47 
  13. ^ a b 『上尾百年史』 250-254頁。
  14. ^ 『上尾百年史』 23頁。
  15. ^ 一部寺領を除く。寺領も上知令により1871年または1875年までに没収され、浦和県または埼玉県に併合される。
  16. ^ 『上尾百年史』 26-30頁。
  17. ^ 『上尾市史 第八巻 別編1、地誌』 117-123頁。
  18. ^ 『上尾百年史』 610-615頁。
  19. ^ 『上尾百年史』 98-116頁。
  20. ^ a b c 『上尾百年史』 604-608頁。
  21. ^ a b (上尾歴史散歩)二ツ宮と氷川神社”. 上尾市役所. 2016年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月15日閲覧。
  22. ^ 『上尾百年史』 487頁。
  23. ^ 『上尾百年史』 639-649頁。
  24. ^ a b 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1421頁。
  25. ^ 『上尾市史 第五巻 資料編5、近代・現代2』 744頁。
  26. ^ 『上尾百年史』 571-574頁。
  27. ^ あげお写真館”. 上尾市役所 (2011年5月19日). 2020年5月12日閲覧。
  28. ^ 『上尾百年史』 320-323頁。
  29. ^ 平成30年度 水道事業年報” (PDF). 上尾市上下水道部. p. 1 (2019年10月1日). 2020年7月6日閲覧。
  30. ^ a b c 上尾市のあゆみ - 統計あげお平成23年版” (PDF). 上尾市. pp. 136-144 (2012年3月). 2014年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月3日閲覧。
  31. ^ 『上尾百年史』 576-579頁。
  32. ^ a b 『上尾百年史』 233-235頁。
  33. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 926頁。
  34. ^ a b 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 929頁。
  35. ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 928頁。
  36. ^ 『上尾市史 第五巻 資料編5、近代・現代2』 705-706頁。
  37. ^ 上尾市市制施行55周年記念 2013上尾市勢要覧”. 上尾市役所. p. 10 (2013年). 2019年3月13日閲覧。
  38. ^ 埼玉の児童相談” (PDF). 埼玉県. pp. 4-6 (2018年). 2019年3月5日閲覧。
  39. ^ 広報広聴課 (2018年7月). “広報あげお 2018年7月号(No.1012)” (PDF). 上尾市役所. pp. 4-7. 2019年3月13日閲覧。
  40. ^ 大字上尾村の一部の町名変更”. 上尾市役所 (2010年11月24日). 2019年3月5日閲覧。
  41. ^ 上平第三地区の町名地番の変更”. 上尾市役所 (2016年11月2日). 2019年3月6日閲覧。
  42. ^ 市内小・中学校通学区一覧”. 上尾市 (2018年4月1日). 2019年3月5日閲覧。
  43. ^ 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2025年2月17日閲覧。
  44. ^ 上尾市緊急輸送道路閉塞建築物耐震診断補助制度”. 上尾市役所 (2014年8月25日). 2019年2月10日閲覧。
  45. ^ 菖蒲営業所管内路線図 (PDF) - 朝日自動車(2020年5月1日).2020年6月17日閲覧。
  46. ^ ぐるっとくん 上尾市内循環バスROAD案内マップ (PDF) - 上尾市役所.2019年3月1日閲覧。
  47. ^ a b 自治会・町内会・区会に加入しましょう”. 上尾市役所 (2021年3月15日). 2022年4月27日閲覧。
  48. ^ 指定緊急避難場所・指定避難所・福祉避難所”. 上尾市役所 (2022年2月14日). 2022年4月27日閲覧。
  49. ^ 上尾市総合治水計画” (PDF). 上尾市. p. 14 (2019年12月). 2020年6月14日閲覧。

参考文献

  • 上尾市教育委員会・編『上尾市史 第五巻 資料編5、近代・現代2』上尾市、1998年3月31日。 
  • 上尾市教育委員会・編『上尾市史 第七巻 通史編(下)』埼玉県上尾市、2001年3月30日。 
  • 上尾市教育委員会・編『上尾市史 第八巻 別編1、地誌』上尾市、1997年3月31日。 
  • 上尾百年史編集委員会・編『上尾百年史』上尾市役所、1972年2月10日。 
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104 

関連項目

外部リンク



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