ヴァンダル人達のその後とは? わかりやすく解説

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ヴァンダル人達のその後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 02:19 UTC 版)

ヴァンダル人」の記事における「ヴァンダル人達のその後」の解説

中世より、ヴァンダル人ポーランド人チェコ人をはじめとした西スラヴ人主要な先祖構成しているのではないかという通念がある(プロト西スラヴ人)。 実際に一部ヴァンダル人東ドイツや、レグニツァグウォグフなどのあるシレジアにかけての地域戻っている。この移動は、のちのヴァンダロルム国(regionem Wandalorum)とともに記録残されており、そこで7世紀にはフランク王国ピピン1世ヴァンダル人出会っている。これはヴァンダル王国滅亡してからたった1世紀後のことである。 8世紀カール大帝が自らポラーブ人(西スラヴ系の部族)を平定した時、彼らを「ヴァンダル人」と呼んでいる。990年ごろのフランク歴史家であるアウクスブルクゲルハルトはその著書の中でポーランドミェシュコ1世をヴァンダロルム国の公と呼んでいる。1056年歴史書Annales Augustaniでは、ザクセン人隣接するスラヴ部族との戦争ポーランドボレスワフ1世とのドイツ・ポーランド戦争)で大敗北したことについて「ザクセン人ヴァンダル人討たれた。」と書かれている11世紀歴史家であるブレーメンのアダムは「ゲルマニアのうちで最も広大な地方であるスラーヴィアにはヴィンニル人が住んでいるが、彼らは正式にヴァンダル人呼ばれる。スラーヴィアはザクセンよりも広くボヘミア族チェコ人)とポラン族(ポーランド人)が住んでいる。このボヘミア族ポラン族の習俗言語互いにまったく同じである。」と書いている。12世紀クラクフポーランド)の歴史家ヴィンツェンティ・カドゥウベック(英語版)は「ポーランド人々は昔はヴァンダル人呼ばれた。これはヴィスワ川古名であるヴァンドゥルス川(ポーランド語: Vandalus)から来ているが、このヴァンドゥルスという川の名は、その昔ここに身を投げて亡くなったポーランドの古い部族の姫の名ヴァンダ由来する。」と述べている。12世紀イギリスの歴史家であるティルバリーのジャーヴァジーは、「ポーランド人ヴァンダル人呼ばれている。」と書いている。 ドイツからポーランドにかけてのこの地域は、今でもドイツではヴァンダロルムと呼ばれている。ポーランドチェコの古い伝説ではヴァンダル人推測されるレフポーランド人古名レフ族)とチェフチェコ族)という双子兄弟がおり、レフシレジアから北方向かってヴィエルコポルスカ地方定住しチェフ南方向かってボヘミア地方定住したとされる近世にはロシア国家起源ヴァンダル人結びつける主張もでてきた(ヴァンダルヴァリャーグ説)。16世紀神聖ローマ帝国大使ジギスムント・フォン・ヘルベルシュタインは、その著作で、「ヴァンダル人ルーシ言葉使いルーシ宗教持っていた」と記し、「ロシア人はヴァグリヤの地から言葉習俗宗教違っていた異民族ヴァンダル人つまりヴァリャーグ呼び寄せ権力委ねたのだと私は考える」と自説述べている。ヘルベルシュタインの記述から、ロシア学者中にはヴァリャーグノルマン人ではなくスラヴ化したヴァンダル人、即ちヴェンド人であると唱える者がいる。先のポーランドチェコに伝わるレフチェフ兄弟伝説は、近世になるとレフ・チェフ・ルス三兄弟伝説として書き換えられ、レフシレジアから北方向かってヴィエルコポルスカ地方定住しチェフ南方向かってボヘミア地方定住し、そしてルスはるか東方向かって行ってルーシ地方すなわちロシア定住したとされた[要出典]。 東ゴート族テオドリック大王西ゴート族指導者は、ヴァンダル人ブルグント人クローヴィス1世を王とするフランク王国との政略結婚によって同盟関係を結び、生き残り計った後年スウェーデン伝承では、北アフリカ達したヴァンダル人と、アジアヨーロッパ席巻したゴート族が、スウェーデン人(スヴェーア人(スウェーデン語版))の先祖であると言うゴート起源説(古ゴート主義)が生まれた。他にも21世紀初頭断絶したメクレンブルク家祖先ヴァンダル人の王とし、13世紀までに「ヴァンダル人の王」と名乗っていた。

※この「ヴァンダル人達のその後」の解説は、「ヴァンダル人」の解説の一部です。
「ヴァンダル人達のその後」を含む「ヴァンダル人」の記事については、「ヴァンダル人」の概要を参照ください。

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