ワールドカップへの道程
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「アジアサッカー連盟」の記事における「ワールドカップへの道程」の解説
FIFAワールドカップ本大会及び各大陸予選も、FIFA主催であるが、現在では各大陸予選の運営に関しては、各地域連盟に任されている。ところが、以前のアジア予選では違っていた。例えば、1994年アメリカ大会アジア予選では、FIFAのW杯組織委員会が検討・決定したが、AFCは単なるオブザーバーとして会議に出席しただけだった。アジア予選の大会運営もFIFAが総責任者にFIFA副会長のコロスコフ(ロシア)を就任させるなど人を送り込んでFIFAが直接行い、AFCはその下働きに徹した。それまで予選ではその予選の地域連盟の審判が起用されていたが、アメリカ大会アジア最終予選の審判は、全13名ともヨーロッパ人が指名され、さらにW杯や五輪の経験があるトップクラスの審判はわずか2名であった。現在のアジア予選では、AFCが検討・決定したものを、FIFAのW杯組織委員会が承認している。AFCの予選では、AFC所属の審判が起用されている(2003年から国際Aマッチデー制度が始まり、予選が同じ日に世界中で行われるようになったため、現在では以前のように地域連盟の予選の審判はその地域連盟の審判が務めるようになった)。 もともとAFC加盟国の地理的範囲が極めて広大であったことに加え、出場国数が漸増してきたこと、しばしば政情不安や国家間紛争が起きたこともあり、予選の方式は大会ごとに変更されてきており、ホーム・アンド・アウェー方式以外にも集中開催方式(1国で集中開催)やダブルセントラル方式(開催期間を2つに分け2国で開催)が用いられた時期もある。 FIFAワールドカップ・アジア予選の方式。出場枠のかっこ内は開催国枠大会参加チーム出場枠1次予選2次予選3次予選最終予選地区プレーオフ大陸間プレーオフ1986年メキシコ大会予選 27チーム 2 H&A - H&A - 1990年イタリア大会予選 26チーム 2 H&A・WC - C - 1994年アメリカ大会予選 30チーム 2 WC - C - 1998年フランス大会予選 36チーム 3.5 H&A・C・WC - H&A C H&A 2002年日韓大会予選 40チーム 2.5(+2) H&A・C・WC - H&A 2006年ドイツ大会予選 39チーム 4.5 H&A - H&A 2010年南アフリカ大会予選 43チーム 4.5 H&A 2014年ブラジル大会予選 43チーム 4.5 H&A 2018年ロシア大会予選 46チーム 4.5 H&A - H&A 2022年カタール大会予選 46チーム 4.5(+1) H&A - H&A 1998年アジア予選以降は、最終予選で直接出場出来る枠の他にも、大陸間プレーオフ(ホーム・アンド・アウェー方式)に勝利した上で出場できる枠が与えれている。 大陸間プレーオフ・AFCからの出場チームの対戦結果(1998年以降)アジア予選AFCからの出場チーム対戦相手対戦結果第1戦第2戦合計1998 イラン○ オーストラリア (オセアニア予選1位) 1 - 1 (H) 2 - 2 (A) 3 - 3 (a) 2002 イラン アイルランド○ (ヨーロッパ予選各組2位チームのうち成績最上位) 0 - 2 (A) 1 - 0 (H) 1 - 2 2006 バーレーン トリニダード・トバゴ○ (北中米カリブ海予選4位) 1 - 1 (A) 0 - 1 (H) 1 - 2 2010 バーレーン ニュージーランド○ (オセアニア予選1位) 0 - 0 (H) 0 - 1 (A) 0 - 1 2014 ヨルダン ウルグアイ○ (南米予選5位) 0 - 5 (H) 0 - 0 (A) 0 - 5 2018 オーストラリア○ ホンジュラス (北中米カリブ海予選4位) 0 - 0 (A) 3 - 1 (H) 3 - 1 2022 未定 ペルー(南米予選5位) - 凡例:○が勝者。(H)はAFCのチームのホームゲーム、(A)はAFCのチームのアウェーゲーム。 2022年カタール大会予選に関しては、アジアは4か国の出場枠と開催国枠であるカタールに加え、1か国のプレーオフ枠があり(いわゆる4.5枠)、以下の予選方式を採用している。 予選には46チームが参加。2019年4月のFIFAランキングを基にシード順位を決定。FIFAランキング下位12チームは1次予選から参加、上位34チームは1次予選を免除され、2次予選から参加する(2022 FIFAワールドカップ・アジア予選#出場チームを参照)。1次予選と2次予選はAFCアジアカップ2023 1次予選・2次予選と共有する。 1次予選はAFCアジアカップ2023 1次予選も兼ね、12チームが6カードに分かれ、それぞれホーム・アンド・アウェーで2試合を行い、勝者6チームが 2022 ワールドカップアジア2次予選並びにAFCアジアカップ2023 2次予選進出。 2次予選はAFCアジアカップ2023 2次予選も兼ね、40チーム(1次予選突破の6チーム+1次予選のみ免除の34チーム)が8つのグループに分かれ(グループHは北朝鮮が予選中に出場辞退したため4チーム、他の7グループは5チーム)、1次予選同様それぞれホーム・アンド・アウェーで2試合を行い、各組1位のチームと、各組2位チームのうち成績上位4チーム(合計12チーム)はワールドカップの最終予選に進出するとともにアジアカップ2023への出場権を獲得。ただし、本大会開催国として既に出場権を獲得しているカタールがグループ1位または各組2位のうち成績上位4チームに入った場合はその分が繰り上がりとなり、各組2位チーム中成績第5位のチームが代わってワールドカップの最終予選に進出する。各組2位のうち成績下位3チームおよび各組3位・4位、各組5位チームのうち成績上位3チーム (計22チーム)はAFCアジアカップ2023予選3次予選へ進出。各組5位チームのうち成績下位4チームはAFCアジアカップ2023予選プレーオフへ進出する。 最終予選は12チームを6チームずつ2つのグループに分け、各組でホーム・アンド・アウェー総当たり方式のリーグ戦を行う。各組上位2チームが本大会出場権獲得。 また最終予選の各グループ3位チームは中立地(カタール)で1試合勝負のプレーオフを行い、この勝者がアジア5位国として南米予選5位チームとの大陸間プレーオフに出場。これも勝てば本大会出場権獲得。
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