フランス情報部とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > フランス情報部の意味・解説 

フランス情報部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 19:52 UTC 版)

マリアン・レイェフスキ」の記事における「フランス情報部」の解説

このヘッダー文字順列は、入口ローター暗号化ローター反転ロータープラグボード流れ電気信号を表すたくさんの未知数を含む方程式の形で書くことができた。しかしある時期未知数非常に多いことに関係して、レイェフスキの方程式がとてもに複雑なものになってしまった。1930年にレイェフスキが語ったところによれば、これらの方程式のほとんどは追加データなければ解を与えないのだったという。フランス情報部の一部門、ギュスターヴ・ベルトラン少佐率いられ第2局は、このようなデータを、暗号名アッシュ」の名で呼ばれていたハンス=ティロ・シュミットより入手し、これはポーランド側引き渡された。フランスから受けとったデータには、1932年9月10月分の暗号機設定一式含まれていた。レイェフスキはおそらく1932年12月9日10日にこれを入手し、これを分析した結果方程式からケーブル接続関係する要素消去することができた。それ以来未知数少なくなった方程式計算上の大きな問題となることは無かった。 軍で使用され暗号機キーボード配列が、レイェフスキの持っていた商業用エニグマ違っていたことは次の問題であった民生用のものは、通常のタイプライターキーボード配列と同じであった左上段がQWERTZU...となっているもの)。これらのキーキー並んでいる順に入力ローターつながっており、Q → {\displaystyle \rightarrow } A, W → {\displaystyle \rightarrow } B, E → {\displaystyle \rightarrow } C というように入口ローター変換された。軍用のものではキーアルファベット順ならんでおり、A → {\displaystyle \rightarrow } A, B → {\displaystyle \rightarrow } B, C → {\displaystyle \rightarrow } C と言う具合入口ローター変換された。この民生用軍用キーボード配列違いは、イギリス情報部努力無為にしてしまった。イギリス情報部は、軍用キーボード配列は文字が当たり前すぎる単純な変換であることに気がつかなかったのである。レイェフスキの場合、おそらく直感的に、またドイツ人秩序立った性質知っていたことからこの変換考え入れていた。レイェフスキは自身回想録にこう書いている。「N個目のローター接続を示す数字が、私の鉛筆から魔法のように現れ始めた。こうして、最初正しローター配線を知ることができたのである」 フランス情報部により提供されエニグマ設定情報セットには、2ヶ月間の暗号ローター位置変更情報含まれていた。2ヶ月目には1番目のローター別のものに代えることになっていた(ドイツ側は3ヶ月1度、1番目の暗号ローター交換していた)。最初入力ローター同じようにして、レイェフスキはこのローター配線解析した後になって、たとえフランス提供している資料が、暗号交換時期含んでいないとしても、同じ方程式使って次のローター配線解析することができるようになった残りローター配線解析は相当に簡単にできるようになっていた。実際、その年の終わりまでに残り暗号化ローター反転ローター配線解析終えた。レイェフスキが持っていたエニグマ操作マニュアルには、ある設定における平文暗号文の例が含まれていた。この例を使って解析正しかどうか確認することができ、また配線一意決めることができた。 戦後、もしフランス情報部からの情報なかったらローター配線決定することができただろうか考える人もいた。レイェフスキ自身1980年回想録の中で、情報部からの情報がなくても同じ結論行き着くことはできたであろうが、それは「正確でもなく、困難な方法あり、かなりのレベル偶然に頼った方法になったであろうと書いている。2005年数学者ジョン・ローレンス書いているところでは、4年研究すれば成功可能性ある程度あったであろうとしている。レイェフスキはつづけて、「情報部からの情報が、暗号機解読決定づけたと考えるべきである」と書いている。

※この「フランス情報部」の解説は、「マリアン・レイェフスキ」の解説の一部です。
「フランス情報部」を含む「マリアン・レイェフスキ」の記事については、「マリアン・レイェフスキ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「フランス情報部」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フランス情報部」の関連用語

フランス情報部のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フランス情報部のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのマリアン・レイェフスキ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS