ノダウェイ郡の犯罪の歴史
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「ノダウェイ郡 (ミズーリ州)」の記事における「ノダウェイ郡の犯罪の歴史」の解説
ノダウェイ郡には長い暴力沙汰の歴史がある。 ノダウェイ郡で最初に処刑があったのは、1881年7月22日、郡庁所在地のメアリービルでのことだった。アルバート・P・タルボットとチャールズ・E・タルボットの兄弟が絞首刑にされた。2人は1880年9月18日にアーコーの町の北西1マイル (1.6 km) にあった自宅で、土地の医者であり著作家でもあった父のペリー・H・タルボット博士を殺害した容疑で有罪とされた。タルボット博士はアーコーの町の共同設立者でもあった。タルボット博士は自宅で銃で撃たれ、その夜にその傷がもとで死亡した。処刑の後、兄弟の遺骸は父の土地に埋葬された。その墓石は2つの手が友情の印に握られたものをあしらった竪型の柱であり、現在も残っている。碑銘には「我々は無実で死んだ」と彫られている。 次に絞首刑にされたのが1884年12月9日のオマハ・チャーリーであり、法律上の名前はチャールズ・F・スティーブンスだった。チャーリーは12月3日にメアリービルのヒルガートの酒場でヒューバート・クレミーを射殺していた。この射殺に対する地元民の感情が高まり、射殺は正当化されないものであるとみなし、地元民の手で始末をつけるべきだと判断した。当時の証言に拠れば、50人のマスクをつけた男達が監獄の前に現れ、チャーリーの引渡しを要求した。当時郡保安官のジェイムズ・アンダーソンが要求に応じ、暴徒はチャーリーを東4番通り橋に連れて行って絞首刑にした。 ノダウェイ郡の歴史の中でも最も悪名高い殺人の1つは地元農家の息子、ヘゼキア・"ヘズ"・ラスコーによるものであり、ラスコーは、オーダ・ハベル殺害の罪で1912年3月26日に絞首刑にされた。ラスコーとハベルは、1910年11月20日、バーナード駐車場に駐めたボックスカーの中で徹夜ポーカーに参加しており、ハベルはその朝家族のもとに戻った。その2日後、ラスコーは、オーダ・ハベル(29歳)、その妻、さらに2人の子供、娘のジェシー(6歳)と息子のウェルトン(4歳)の殺害容疑で逮捕された。しかし、ラスコーが裁判に掛けられ、有罪とされたのはオーダ・ハベルの殺害容疑だった。ハベルの家族の殺害容疑で裁判に掛けられることは無かった。ハベルは家の外でショットガンで撃たれ、その体は殺人者によって家の中に引きずって行かれていた。ハベルの妻はショットガンの台尻で撲殺された。ハベルの子供達の死因は明らかでない。殺人者は、ハベルの家族を殺害した後、その家に火をつけた。近くを通りかかった教会の礼拝帰りの親族がその火を消し止めるまでに、子供達と母親の遺骸はほとんど灰になり、オーダ・ハベルも胴体を残すばかりになっていた。ラスコーは死ぬまで無罪を主張し続けていた。 1931年、アフリカ系アメリカ人のレイモンド・ガンが、若い白人教師を強姦し殺害した容疑で逮捕された。1月12日、メアリービルの暴徒がガンを犯行現場とされる町外れの校舎に連れて行った。暴徒はガンを校舎の屋根に縛りつけてから校舎に火を放ち、生きたまま燃やした 。 1981年、スキドモア町の住民がケン・マケルロイを殺害し、郡内ではそのことが極秘事項とされることになった。マケルロイはスキドモアの通りでトラックの座席に座っているときに、銃で撃たれた。トラックの中から異なる口径の銃弾が発見されたので、殺害者は複数だった。保安官が尋問を行うと、全ての者が銃撃の始まったときに町の酒場でビリヤード台の下に隠れ居ていたと主張した。エステス保安官は後に「それは世界最大のビリヤード台だったに違いない」と語ったとされている。『In Broad Daylight(白昼に)』と題された著作(1988年)と映画はこの事件に基づいている。 1990年、FBIの情報提供者クリスティーヌ・エルキンズが失踪した。エルキンズは従兄弟のトニー・エメリーとタグ・エメリーおよびその名前の分からない仲間に撲殺されていた。エルキンズの遺体は彼女の車のトランクに押し込まれ、ミズーリ川に落とされていた。エメリーズは木片を使って車のハンドルとアクセルを固定し、ボート進水場近くから川に車を落とした。この車が1996年に発見され、エルキンズの遺体はトランクの中から見つかった。歯科の治療記録から被害者が特定された。トニー・エメリーは仮釈放の可能性がない終身刑とされ、控訴したが、1999年に刑が確定した。 2004年12月、ボビー・ジョー・スティネットが自宅で殺害され、その遺骸から胎児が切り出されていた。2007年、ライザ・モンゴメリーはスティネット殺害の容疑で有罪とされ、死刑を宣告された。
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