ドミナトール王国と関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 01:23 UTC 版)
「癒しの葉」の記事における「ドミナトール王国と関係者」の解説
優秀な軍馬を輩出する軍事国家。アビゴールと100年に渡る深刻な対立を抱え一触即発の状態にある。 オルフェ ドミナトール王国の第一王子で、次期国王。ユーリグの異母兄。優秀な頭脳とカリスマ性でドミナトールの人々の期待を一身に背負う反面、幼い頃から国王の父と正室の母の愛情を受けずに育ったため、ユーリグや父に対し深い憎悪を抱える。言葉巧みに人々の心を操り。忠誠を誓う部下たちを使って陰謀を巡らせる物語の黒幕。髪が短いことと唇が朱を引いたように赤いことを除けば背格好も顔立ちもユーリグと瓜二つ。 心の闇を深くした結果、ユーリグの母・シャーロットと同じ身分の低い女官達を次々とたらし込んでは食い散らかしていた。父王やユーリグの真っ直ぐな愛情を受け止めることが出来ず、嫉妬心からユーリグになりすまして国王暗殺を企て王都から追放。無実の罪に苦しむユーリグを弁護することで恩を売りつけ、混乱の収束のため父王がユーリグを庇えなかったのを良いことに二人の間を裂く。 やがて「影の民」となって自らにまとわりつく母に苛まれ、解決を求めて赴いたフーロンズ島でガイと出会う。その身に抱えた深き闇を知ったガイが「影の民」についての真実を語るが受け入れようとせず、ガイが聖者サナトールとして帰還するや、“サナトールこそが「影の民」を聖地から招き寄せて世に混乱をもたらそうとしている”と説き、部下達に命じて暗殺を企てる。 ユーリグからなにもかも奪うべく、再びユーリグ本人になりすましてセレスを拉致監禁。古傷にK.O.D(ドミナトール国王の所有物の意)の傷を刻むなどの仕打ちを与えるが、いわれなき屈辱への怒りが「影の民」との邂逅に弱っていたセレスの心を強く呼び覚ます期待とは逆の結果となる。更にはアビゴールとの開戦に踏み切り、深い友情で結ばれたユーリグとセレスを開戦の儀における一騎討ちで争わせ、ユーリグ自身の手で親友・セレスを殺させて心に深い傷をつける目論見が、ユーリグの方が負けてしまうというやはり期待とは逆の結果となる。最後はやはりユーリグになりすましてセレスを騙し討ちにし、クレアを手に入れようとするも国王に陰謀を暴かれ王位継承者から外される。 主要人物の中で唯一人「影の民」を自らの力だけで退けることが出来ず、最後も父や弟に助けられることになった。 ドミナトール国王 オルフェとユーリグの父。かつてドミナトール兵としてアビゴールと戦ったガイとは旧知の間柄で、その身を案じて信頼し愛する息子・ユーリグの派遣を命じた張本人。王子時代に後の王妃との確執からシャーロットを見初めて、ユーリグを成した。 ユーリグを出仕させて手許で養育するが、それに嫉妬したオルフェがユーリグになりすまして国王暗殺未遂の嫌疑で陥れる。事実関係の一切を知りながら国内の混乱を恐れ、敢えて芯の強いユーリグを弁護せずに放置し、オルフェの主張を全面的に受け入れた。だが、そのことがかえってオルフェの心を歪ませる結果となる。事態を静観し続けたがもはや庇いたてることが出来なくなり、オルフェから王位継承権を剥奪。爆発で塔が吹き飛んだときその身でオルフェを庇いつつ奇跡的に生き長らえる。アビゴールとの休戦に際して不利な条件を数多く呑んだことで姪に玉座を譲って退位し、余生はオルフェのために生きると誓う。 シャーロット ユーリグの母。田舎育ちの闊達な女性。オルフェからは妾と揶揄される。女官として出仕していた際に奔放な魅力で、王妃との確執に悩んでいた王子の心を虜にしてしまい、ユーリグを身ごもる。王命で実家に戻されてからは子供たちに囲まれて幸せに暮らす。国王の求めで12歳のユーリグを出仕させた。ユーリグとは似た者親子。 王妃 オルフェの母。プライドが高く、尊大なために国王との折り合いが悪かった。夫の関心が身分の低い女官だったシャーロットに注がれたことを知って自尊心を傷つけられ、そのことでオルフェに復讐心を植え付けた。物語の7年前に亡くなっていたが、オルフェはセレスに屈辱の傷を刻んだ後、セレスの身を王妃の墓前に吊した。 グリフォス オルフェの忠実な従者。ウェーブの掛かった長髪が特徴。オルフェの心中を推し量り、陰謀に深く荷担する。しかし、次第に暴走に歯止めが利かなくなるオルフェに振り回されるようになる。
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