サーモン・ラン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/07 10:24 UTC 版)
サーモン・ラン(英語:salmon run)は鮭が海から自分が孵化した場所(母川)へ戻り産卵するため川を遡上することである。
ほとんどの鮭が遡河回遊性を持っており、川で生まれ、その後海に下って生活を過ごし、産卵の時期に再び川に戻るというライフサイクルを持つ。このうち川を遡上する行動を英語で「サーモン・ラン」と呼ぶ。
鮭はその後、放卵してその場でほとんどが死ぬが、新しい命が生まれライフサイクルが始まる。毎年の鮭の遡上は(北アメリカでは)ハイイログマ、ハクトウワシ、釣り師等にとって一大行事である。

鮭の種別
遡河回遊性のある鮭は北大西洋か北太平洋に生息する。大西洋に生息する鮭は一つの種のみで「タイセイヨウサケ(アトランティック・サーモン)」と呼ばれ、東大西洋、西大西洋両側に生息する。太平洋に生息する鮭は7種あり、そのうち2種はアジア側にしか生息していない。
遡河回遊鮭の種 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
海洋 | 海岸 | 種[1] | 最長 | 最重 | 最大寿命 | 備考 |
北大西洋 | 両岸 | タイセイヨウサケ[2] | 150 cm | 46.8 kg | 13年 | |
北太平洋 | 両岸 | マスノスケ[3] シロザケ[4] ギンザケ[5] カラフトマス[6] ベニザケ[7] ニジマス[8] |
150 cm 100 cm 108 cm 76 cm 84 cm 120 cm |
61.4 kg 15.9 kg 15.2 kg 6.8 kg 7.7 kg 25.4 kg |
9年 7年 5年 3年 8年 11年 |
ニュージーランドにも生息が確認されている ニジマスの回遊性種[9] |
アジア側 | サクラマス[10] ビワマス[11] |
79 cm 44 cm |
10.0 kg 1.3 kg |
日本各地で見られるが、北海道の石狩川、札幌市豊平川、新潟県村上市三面川などが有名。漁業資源保護のため大事に管理されている。
カナダ・ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーに注ぐフレーザー川も一大捕獲地で、明治時代には日本人が多数労働者として居住していた。この上流のその名もサーモンアーム市にあるシュスワップ湖目指して紅鮭が群れ泳ぐ様は壮観で、支流のアダムズ川で見られるサーモン・ランには10月ともなると多数の観光客が集まる。
北西アメリカでは鮭はキーストーン種として指定されており、生態系へ大きな影響を持つ。サーモン・ランを終えた産卵床での鮭の死骸は、窒素や硫黄、炭素、リンなどを生み出し多大な栄養源となって河岸の土地に棲む生物に影響を与え、さらに河口に蓄積され河口に棲む鳥などの栄養源にもなる。
遡上中は、絶食して途中で力尽きることもある[12]。多くのサケは、1回繁殖型戦略(Semelparity、セメルパリティ)を行うが、タイセイヨウサケ、ブラウントラウトなどは何度も遡上と海へ帰る多数回繁殖型戦略をとる[13]。
脚注
- ^ NOAA 2011
- ^ Froese 2011a
- ^ Froese 2011b
- ^ Froese 2011c
- ^ Froese 2011d
- ^ Froese 2011e
- ^ Froese 2011f
- ^ Froese 2011g
- ^ USDA Forest Service 2011
- ^ Froese 2011h
- ^ Froese 2011i
- ^ Yambe, Hidenobu「Studies on sex pheromones in salmonids」『NIPPON SUISAN GAKKAISHI』第75巻第4号、2009年、648–651頁、doi:10.2331/suisan.75.648、ISSN 1349-998X。
- ^ “多くの人が知らない「じつは、1回の産卵で死なないサケ」がいる…生物が「生殖活動を進化させる」予想以上の理由(更科 功)”. ブルーバックス講談社 (2025年3月6日). 2025年3月7日閲覧。
参考文献
- NOAA (2011) NEFSC Fish FAQ NOAA Fisheries Service. Retrieved 17 December 2011.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011a). "Salmo salar" in FishBase. December 2011a version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011b). "Oncorhynchus tshawytscha" in FishBase. December 2011b version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011c). "Oncorhynchus keta" in FishBase. December 2011c version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011d). "Oncorhynchus kisutch" in FishBase. December 2011d version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011e). "Oncorhynchus gorbuscha" in FishBase. December 2011e version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011f). "Oncorhynchus nerka" in FishBase. December 2011f version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011g). "Oncorhynchus mykiss" in FishBase. December 2011g version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011h). "Oncorhynchus masou" in FishBase. December 2011h version.
- Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2011i). "Oncorhynchus rhodurus" in FishBase. December 2011i version.
- USDA Forest Service, Salmon/Steelhead Pacific Northwest Fisheries Program. Retrieved 30 December 2011.
サーモンラン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:26 UTC 版)
2 - 4人で協力して大量の専用CPUと戦うモード(いわゆるPvEモード)。襲いかかってくる「シャケ」を退治するバイトを行い、様々な「オオモノシャケ」が落とす「金イクラ」をイクラコンテナに集めることが目的。ただし、シャケ(タマヒロイ、ハコビヤ)も金イクラを奪還しようとしてくる。また、普通のシャケ(コジャケ、シャケ、ドスコイ、タマヒロイ)やオオモノシャケが落とす「イクラ」も同様に報酬として換算される。インターネット通信では不定期に開催されており、ハイカラスクエアにある「クマサン商会」の施設がオープンしているときだけプレイできる。ローカル通信でプレイする「イカッチャ」では、いつでもプレイ可能。 WAVE制(いわゆるラウンド)を採用しており、制限時間内にノルマ分の金イクラをイクラコンテナへ集めることで最大WAVE3まで連続してプレイすることができる。プレイヤーが倒されると浮き輪で浮いている状態になるが、他の味方からインクを浴びさせてもらうことで復活する。ノルマを達成できなかったり、全滅するとその時点で強制的に終了し、失敗となる。 ゲームの結果に応じて「クマサンポイント」がたまり、一定数ためると「ほうしゅう」としてここでしか入手できないギアや、おカネ、ギアパワーのかけらなどのアイテムを入手できる。また、評価によって評価レートが上昇し、一定まで上がると称号が上昇する。称号が高くなるほどより高難易度・高報酬の内容になっていく。 1プレイごとに「キケン度」が設定されており、評価レートが高いほど「キケン度」も高くなる。「キケン度」が一定の値に達すると、プレイ冒頭の画面に「キケン度MAX!!」と表示される。 サーモンランではブキは持ち込めず、サブウェポンはスプラッシュボムで固定されている。スケジュールに表示されているブキを仲間内でWaveごとに使いまわす形で交換がなされるが、2017年9月16日より"ランダム"という要素が加わり、ブキがランダムで選択されることがある。ランダムのブキは他のメンバーと被る可能性があるうえ、中には「クマサン印」というサーモンラン内でしか使用できない強力なブキが出ることがあり、このブキのみのランダムとなる場合もある。また、4人全てのブキがランダムのみとなる場合もある。 ステージは以下の5つがある。 シェケナダム 難破船ドン・ブラコ 海上集落シャケト場 トキシラズいぶし工房 朽ちた箱舟 ポラリス WAVEごとに「満潮・干潮」といった変化が起こる場合や、特殊イベントとして、ヒカリバエと呼ばれる虫のようなものが特定のプレイヤーに群がりそのプレイヤーへシャケから集中的に襲われるようになる「ラッシュ」、シャケコプターを発信させ自らはイクラコンテナから金イクラを直接強奪しようとするハコビヤが登場する「ハコビヤ襲来」、レーザーで捕捉したプレイヤーを執拗に追うグリルが登場する「グリル発進」、隠れた金シャケをカンケツセンから探す「キンシャケ探し」、視界が極端に悪くなる「霧」、干潮時に大砲が利用可能となる「ドスコイ大量発生」といった特殊イベントが発生する場合がある。これらの特殊イベントは時間帯が夜のような演出となる。
※この「サーモンラン」の解説は、「スプラトゥーン2」の解説の一部です。
「サーモンラン」を含む「スプラトゥーン2」の記事については、「スプラトゥーン2」の概要を参照ください。
- サーモン・ランのページへのリンク