ケータイ小説のブームとは? わかりやすく解説

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ケータイ小説のブーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 07:18 UTC 版)

ケータイ小説」の記事における「ケータイ小説のブーム」の解説

その後無料ホームページ作成サイト魔法のiらんど上で素人による小説投稿ブーム発生し、そこからchacoの『天使がくれたもの』を皮切りに美嘉の『恋空』やメイの『赤い糸』といった作品人気となり、やはり書籍化されるベストセラーとなった魔法のiらんどへのアクセス急増した背景には、当時パケット定額制普及したことがある考えられる)。これらのように、実話元にしたとされる素人によるケータイ小説は「リアル系」・「実話系」・「素人系」ケータイ小説などと呼ばれケータイ小説を巡る言説では、リアル系ケータイ小説のことを単にケータイ小説呼んでいることが多々ある。また『恋空』は映画化作品ヒットした。これが2006年以降第二次ケータイ小説ブームとされる2007年トーハン調べ文芸書のベストセラーランキングではトップ3をケータイ小説書籍独占しトップ10中にも5作品食い込んでいる。 ケータイ小説ブームになった頃は実際に誰が愛読しているのかはっきりせずマーケティング文脈において「統計上は大ヒットしているが売れているという実感伴わない商品」の例として挙げられたこともある。 ケータイ小説ブームきっかけつくった作品は『Deep Loveといえるが、この作品当時読者その後ブレイクしたリアル系ケータイ小説書籍読者層リンクしていないと見る編集者もいる。また、Deep Love』の作者であるYoshi男性作家であり「ふだんあまり小説を読む習慣がない10代」を読者として想定し戦略的に執筆行ったが、その後リアル系ケータイ小説作家大半女性であり、「書きたい読んでもらいたい」といった純粋な動機から執筆をしており戦略的な意図をもっていないケースが多い。 ケータイ小説流行はじまったころは文壇からは黙殺された状態で、サブカルチャー情報誌特集組まれる程度であったが、ケータイ小説書籍化作品売り上げランキング上位占め無視できない存在になると、『文學界』で座談会組まれるなど文壇からケータイ小説への言及はじまった。そしてその後インターネット上などで識者インテリ層を中心にバッシングおこったケータイ小説対す批判主な内容は、短絡的類型的なストーリー展開語彙少なさ文章表現稚拙さ、投稿される際の推敲不十分さ安易な性的・暴力描写などである。 小説家著述家本田透は、文学において新しジャンル興隆したとき、「まず黙殺し次に否定しそのあと制度内にそのジャンル取り込もうとする」という、かつて漫画ライトノベル辿ったのと同じ流れケータイ小説はなぞりつつあるし、ケータイ小説についても「制度への取り込み」が始まる可能性示唆した小池未樹嵯峨景子昭和初期吉屋信子の『女の友情』を酷評した小林秀雄通ずる点もあり、女性向けコンテンツ男性向けより下に見られている傾向があり、文学批評男性中心に作られたことで女性向けへの言及がされ難くく、小林のようになんとなく立腹する自分リテラシーでは読めない作品ヒットしたことへの苛立ちベストセラーになったことが我慢できず、レイプ妊娠不治の病詰め合わせでそれらを軽く扱っていることが一番許し難かったではないかとみている。

※この「ケータイ小説のブーム」の解説は、「ケータイ小説」の解説の一部です。
「ケータイ小説のブーム」を含む「ケータイ小説」の記事については、「ケータイ小説」の概要を参照ください。

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