リテラシー
リテラシーの意味
リテラシーとは「物事を正確に理解し、活用できること」を表す語。リテラシーの語源は英語の「literacy」からきており、本来は「読み書きができる能力や知識」を指す言葉である。ビジネス用語としてのリテラシー
ビジネス用語としては仕事に対する遂行能力が高いか、低いかといった評価をする場合によく使われる。リテラシーは単体で使われるケースもあるが、「メディアリテラシー」や「ネットリテラシー」といったように、何かとセットになることが多い。例えば、メディアリテラシーはテレビやインターネットなどで発信された情報を把握し、正しく使用できる能力、ネットリテラシーはインターネットで情報収集した内容を的確に活用する能力を指す。単にリテラシーと略して表現される場合はメディアリテラシーやネットリテラシーを示す場合が多い。他には、文化リテラシー、金融リテラシーといった語もある。文化リテラシーは、芸術や文学などの分野で人の心を動かせる能力のことである。金融リテラシーは、金融のルールや商品を幅広く網羅し活用できる能力のことである。株式や生命保険、仮想通貨などの知識の豊富な人を指す。
リテラシーの語の使い方
- メディアリテラシーが低いため、間違った情報に流されてしまう
- 彼はあまり社交的ではないが、ネットリテラシーは抜群なので、開発部門の仕事が向いてる
- 株式で困ったら金融リテラシーが高い彼にアドバイスをもらおう
- 君は一流大学を出ているだけあって、文化リテラシーが高いね
リテラシーとコンピテンシー
リテラシーと似たような意味をもつ言葉として「コンピテンシー」がある。コンピテンシーとは、仕事で高い業績をあげる人たちが共通して持っている行動の特性のことである。アメリカのハーバード大学によると、仕事ができる能力と、その人が持っている知能や学歴は必ずしもイコールではないというデータがある。コンピテンシーの高い人たちはさまざまな環境に対応する能力が優れており、コミュニケーションが上手に取れるのが特徴である。また、異文化に対する感受性が高く、グループを統率したり、新しい組織を生み出す能力も持っている。コンピテンシーの特性を分析し、理解することができれば、一般層の人でも業務効率を上げることが可能である。そのため、多くの企業がコンピテンシー教育に力をいれている傾向にある。リテラシーとコンピテンシーとの違いを整理すると、リテラシーはあくまで能力の高さを示す概念といえる。一方、コンピテンシーは業務能力をアップさせるための行動特性といえる。
リテラシー
リテラシーとは
リテラシー(英: literacy)とは、おおむね「知識や情報を有効活用できる能力」という意味合いで用いられる表現。基本的には「読み書きできる能力」を意味し、「識字能力」または「読み書き能力」を指して用いられるが、これ以外の文脈でも「情報を活用する能力」のような意味合いで幅広く用いられる。リテラシーは英語に由来する表現であり、英語における literacy は「読み書き能力」を意味する。つまり日本語の意味とだいたい同じである。ちなみに、literacy の対義語は「illiteracy」である。illiteracy は、否定を意味する接頭辞「il-」が付いた語であり、意味は「読み書きができない」「無学」。閑話休題。英語の literacy は、形容詞「literate」(読み書きできる)の名詞形である。literate の語源はラテン語の「littera」および「litteratus」に遡り、これは letter(文字・手紙・学識)と同語源とされる。
日本語の中では、「リテラシー」という語が単独で用いられることは少なく、むしろ「情報リテラシー」や「メディアリテラシー」「ITリテラシー」のように《何の分野におけるリテラシーか》を明示する言い方で用いられることが多い。これは日本語独特というわけではなく、英語でも information literacy(情報リテラシー)、media literacy(メディアリテラシー)といった表現がよく使われる。
「リテラシー」の語を用いて叙述する場合、動詞には「高い・低い」「ある・ない」「持っている・欠如している」といった表現が用いられる。基本的には「高める」「育てる」「養う」「向上させる」といった指向の下に用いられる語であり、「低下する」とか「失う」といった方向で言及される場合は(皆無ではないが)めったにない。
リテラシーを使った例文
情報リテラシーとは
情報リテラシーとは、膨大な情報源にアクセスし、その中から自分の得たい情報を効率的に探し出し、適切に活用できる、そのような能力といえる。典型的には図書館やインターネットを活用した調べ物の可否・質・迅速さなどにおいて情報リテラシーが問われる。メディアリテラシーとは
メディアリテラシーとは、情報を伝達する媒体(メディア)の機能・役割・性質を正しく認識し、正しく活用できる能力であるといえる。情報を収集し、選択し、活用する、という点において「情報リテラシー」と共通するが、メディアリテラシーはメディアを通じて得られる情報に特に焦点を当てている。ニュース情報に特に焦点を絞る意味で「ニュースリテラシー」という表現が用いられる場合もある。ITリテラシーとは
ITリテラシーとは、情報にアクセスする手段としてコンピュータとネットワークを活用できる能力である、あるいは、コンピュータとネットワークを活用して情報にアクセスできる能力である。情報を収集し、選択し、活用するという点は情報リテラシーやメディアリテラシーと同様であるが、IRそのために利用する手段がPC等の電子器機であり、ハードウェアやソフトウェアの性質・機能・扱い方に関する理解が問われるという部分が「ITリテラシー」の根底にはある。「情報リテラシー」や「メディアリテラシー」、「ITリテラシー」は、いずれも「情報や情報メディアを扱う能力」というような意味で用いられる表現である。文脈によっては意味合いが重複したり、代替可能だったりする場合がある。
リテラシー教育
情報リテラシーもメディアリテラシーも、ITリテラシーも、現代の情報化社会においては半ば必須の能力といえる。学校教育などにおける、子供の各種リテラシーを高める取り組みは、「リテラシー教育」と呼ばれる。リテラシーとコンピテンシーとの違い
「リテラシー」と同様、「コンピテンシー」も、「能力」に関連する語という点で共通しているが、必ずしも類語として扱えるとは限らない。コンピテンシーは英語の competency に基づく語であり、英語では「適格性」という意味がある。日本語における「コンピテンシー」は、ビジネス・企業経営・人材マネジメントの分野において「成績優秀者の良好な業績の源となっている行動様式・行動特性」といった意味合いで用いられる、ある種の専門用語である。リテラシー【literacy】
リテラシー
リテラシー literacy
全体 ★☆☆☆ 60歳以上 ★☆☆☆
- 日本はもともと
リテラシー の高い国。問題なのは,活字は読めるが,読書をしないことだ。 - 答申は,インターネットなどITが進み活用範囲が広がることで,国民の学習機会や意欲が高まることが期待できるとし,
情報リテラシー を身に着けることが重要と提言。
- 元来は読み書き能力のことであるが,現代では情報を読み解き活用する能力の意味で使われることの方が多い。
- 活用することよりも読み解くことに重点のある場合は,「読み解き能力」と言い換えることもできる。
- 何を活用するかが分かりにくい場合は,「情報活用能力」などのように,活用するものを示す語を前に添えて言い換えるのも,効果的である。
- 情報リテラシー = 情報活用能力
- メディアリテラシー = メディア活用能力 情報活用能力
- グローバルリテラシー = 国際対話能力
- コンピューターリテラシー = コンピューター活用能力
リテラシー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/27 10:25 UTC 版)
リテラシー(英: literacy)とは、原義では「読解記述力」を指し、転じて現代では「(何らかのカタチで表現されたものを)適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味に使われるようになり(後述)、日本語の「識字率」と同じ意味で用いられている。 ちなみに、古典的には「書き言葉を正しく読んだり書いたりできる能力」と言う限定的に用いられる時代もあった。
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- ^ “literacy”. Online Etymology Dictionary. 2017年4月19日閲覧。
- ^ “【教育改革】ICTリテラシーって何だろう?” (日本語). fun.okinawatimes.co.jp. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “総務省|教育情報化の推進|ICTメディアリテラシーの育成” (日本語). 総務省. 2020年11月27日閲覧。
- 1 リテラシーとは
- 2 リテラシーの概要
- 3 現代的なリテラシー
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