イギリスの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 19:22 UTC 版)
「アメリカ合衆国の建築」の記事における「イギリスの影響」の解説
18世紀にはジョージア様式が現れ、バージニア州ウィリアムズバーグではパッラーディオ様式が開花した。1706年から1720年に建設された総督公邸は前面に壮大な切り妻造りの玄関があり、手すりから下がった小さな提灯で飾られている。対象形の原理を尊重し、ニューイングランドで手に入った資材が用いられている。すなわち赤いレンガ、白く塗られた木材、および二重勾配の屋根に使われる青い(天然)スレートである。この様式は大西洋岸に住むプランテーションの労働者や裕福な商人の住宅建築に使われた(下記、「貴族の田園住居」の節を参照)。 宗教的建築では、共通してあるのがレンガ、石状のスタッコ(化粧しっくい)、および玄関上の1つの尖塔である。それらはチャールストンのセントマイケル教会(1761年建造)あるいはニューヨーク市のトリニティ・セントポール礼拝堂(1766年建造)で見られる。この時代の建築家は旧世界の建築の規範に強く影響された。ピーター・ハリソン(1716年-1755年)はヨーロッパの技術を持ち込み、ロードアイランド州で適用した。1748年から1761年、レッドウッド図書館やニューポート市場を建設した。マサチューセッツ州のボストンとセイラムはイギリス様式が開花した2つの主要都市だが、よりきちんと整理され、またアメリカ生活様式に適用された。建築家チャールズ・バルフィンチは1795年から1798年に建設された「マサチューセッツ州会議事堂」に当初の金ぴかドームを着けた。バルフィンチは生まれ故郷のボストンでビーコンヒル地区やルイスバーグ広場で幾つかの家屋の建設も行った。 最初の恒久的イギリス人開拓地ジェームズタウン(1607年設立)を発掘すると、三角形のジェームズ砦の出土部や17世紀初期からの多くの人工物が出てきた。近くのウィリアムズバーグはバージニア植民地の首都であり、現在は18世紀の保存状態の良い町として観光客を集めている。 マサチューセッツ州プリマスに残っている最古の建造物は1677年に建てられ現在は博物館になっているハーローハウス である。マサチューセッツ州デダムのフェアバンクスハウス(1636年頃建造)は北アメリカに現存する最古の木造家屋である。ボストンには幾つか著名な植民地時代の建造物が残っている。1723年にボストンでクリストファー・レン卿の様式で建造されたオールドノースチャーチは、その後のアメリカ合衆国教会建築で影響力有る先例となった。
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