アンティオキア学派ネストリオスとの論争とは? わかりやすく解説

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アンティオキア学派ネストリオスとの論争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 05:30 UTC 版)

アレクサンドリアのキュリロス」の記事における「アンティオキア学派ネストリオスとの論争」の解説

もう一つ大きな争い神学上のアレクサンドリア学派アンティオキア学派との間での信仰語法に関するものであった。この論争は、コンスタンティノープル総主教管区の、より古いアレクサンドリア及びアンティオキア総主教管区対す優位認めた第1コンスタンティノポリス公会議第三決議拡張したもので、アレクサンドリア管区アンティオキア管区との争いはすでにコンスタンティノープルをも巻き込んでいた。この衝突アンティオキア学派ネストリオス428年コンスタンティノープル総主教になるとともに土壇場に来た。 アンティオキア聖職者コンスタンティノープルネストリオスの命によって聖母マリアを「神の母」と呼ぶことに反対する説教始めた際にキュリロスアレクサンドリアアンティオキア及びコンスタンティノープル対す優越性取り戻す機会得た。「神の母」という言葉長い間マリア用いられていたため、コンスタンティノープル在家信者たちはアンティオキア聖職者に不満を抱いていた。ネストリオスは、聖母マリアは人の母でも神の母でもなく、「キリストの母」であると主張したネストリオスによればキリスト神性と「神殿」(ネストリオス人性をこう呼んだ)との併合(συνάΦεια)である。 論争キリスト受難問題中心とした。神の子つまり神の言葉本当に受肉して」受難なさったキュリロス主張した。しかし、ネストリオスは、神の子肉体における結合をも含めると完全に受難することはできない主張した。ドリュラオンのエウセビオスネストリオスの説を養子的キリスト論だと責めたコンスタンティノープルでの議論アレクサンドリアに伝わると、429年復活祭の折、キュリロスエジプト修道僧たちにネストリオス説に注意するよう書簡送った。この書簡写しコンスタンティノープルにまで到達すると、ネストリオスはそれに反論する説教行ったここからキュリロスネストリオスの間で複数回にわたる書簡応酬始まり次第攻撃的な調子強めていった。 この論争解決するために皇帝テオドシウス2世エフェソス公会議開いたキュリロスエフェソス開催地として選んだのは当地マリア崇敬強く支持する土地柄だったからである(キリスト教以前ギリシア女神アルテミス崇拝していたのがマリア崇敬替わった)。エフェソス市民キュリロス友好的で[要出典]、キュリロスとその支持者ネストリオスとその支持者アンティオキアシリアから到着する前にエフェソス公会議(431年)を開会させ、ネストリオス召喚されても参加拒みネストリオス異端であるとして職務剥奪国外追放決定した。 しかしアンティオキアヨハネその他のネストリオス派司教たちがエフェソス到着すると、公会議キュリロス異端宣告し総主教地位剥奪宣誓して、「教会破壊するために生まれ育てられ怪物」とレッテル貼った。皇帝テオドシウス2世公会議評決無効だ宣言してキュリロスを捕えた。しかしキュリロス逃げおおせ、エジプト逃げ帰るテオドシウス廷臣にわいろを贈りまた、隠者コンスタンティノポリスのダルマティオスに率いられ群衆送り込んでテオドシウス宮殿包囲して罵声上げさせた。ついにテオドシウス降参しネストリオス上エジプト流刑処したキュリロス444年世を去ったが、エフェソス強盗会議(449年)からカルケドン公会議(451年)以降論争数十続いた

※この「アンティオキア学派ネストリオスとの論争」の解説は、「アレクサンドリアのキュリロス」の解説の一部です。
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