カルケドン公会議とは? わかりやすく解説

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カルケドン公会議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/03 21:29 UTC 版)

ワシーリー・スリコフ「カルケドン第四全地公会」1876年

カルケドン公会議(カルケドンこうかいぎ)は、451年10月8日から11月1日まで小アジアビティニアの都市カルケドンコンスタンティノポリスの対岸、現在のトルコ共和国イスタンブール市のアジア側にあるカドゥキョイ地区)において行われたキリスト教公会議東ローマ皇帝マルキアヌス(Marcianus)によって召集され、議長はコンスタンディヌーポリ総主教のアナトリオス(Anatolios)が務めた。キリスト神性と人性の両方があることを確認。正教会の一員たる日本ハリストス正教会では第四全地公会ともいう。

経緯

カルケドン公会議において第一の議題は単性論の排斥であり、両性説といわれる説を採用した。それはキリストの人性は神性に吸収されてしまったのではなく、その二つの本性を混合することも分かれることもなく、唯一の位格の中に有するという思想である。

また公会議ではネストリオス派も改めて排斥された。10月8日に単性論を採用したエフェソス強盗会議の議長であったアレクサンドリア総主教ディオスコロス(Dioscoros)が被告とされた。10月13日の第3回総会では、原ニカイア信条ニカイア・コンスタンティノポリス信条と、ローマ教皇レオ1世(Leo I)がコンスタンディヌーポリ総主教フラヴィアノス(Flavianos)に宛てた書簡が朗読された[1]。そして、レオ1世の書簡に基づいて23人の司教により起草されたカルケドン信条10月22日第5回の総会で定められた[2]

以後キリスト教世界は、カルケドン派非カルケドン派とに二分されることになった[3]

キリスト教諸教派の成立の概略を表す樹形図。ギリシャ正教から上の諸教派がカルケドン信条を承認したカルケドン派にあたる。

脚注

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  1. ^ 学校法人 上智学院 新カトリック大事典編纂委員会(代表 高柳俊一)編集, “新カトリック大事典 第3巻” 研究社, 2002.
  2. ^ H. イェディン 著, 梅津尚志, 出崎澄男 訳, “公会議史,” 南窓社, 1986.
  3. ^ カルケドン公会議【カルケドンこうかいぎ】”. マイペディア. 平凡社. 2018年8月5日閲覧。

外部リンク


カルケドン公会議

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古代末期のキリスト教」の記事における「カルケドン公会議」の解説

詳細は「カルケドン公会議」、「単性説」、「両性説」、「合性論」、および「非カルケドン派正教会」を参照 東ローマ皇帝マルキアヌスによって招集され451年のカルケドン公会議では、キリスト神性人性を持つ両性説採択されキリスト唯一の位格とする単性説異端とされた。カルケドン公会議の採択によって、合性論正統派とされた側から単性説一種と見なされたが、合性論派はそれを不服とする)の立場コプト正教会アルメニア使徒教会分立する。シリアアンティオキア総主教庁合性論者も分立してシリア正教会となった分立し教会非カルケドン派正教会呼ばれるその後553年の#第2コンスタンティノポリス公会議でもカルケドン公会議は確認された。

※この「カルケドン公会議」の解説は、「古代末期のキリスト教」の解説の一部です。
「カルケドン公会議」を含む「古代末期のキリスト教」の記事については、「古代末期のキリスト教」の概要を参照ください。

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