アイヌ民族部族間対立・報復合戦とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > アイヌ民族部族間対立・報復合戦の意味・解説 

アイヌ民族部族間対立・報復合戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 02:45 UTC 版)

シャクシャインの戦い」の記事における「アイヌ民族部族間対立・報復合戦」の解説

シブチャリ以東太平洋沿岸居住するアイヌ民族集団メナシクルと、シブチャリからシラオイにかけてのアイヌ民族集団であるシュムクルは、シブチャリ地方漁猟をめぐる争い続けていた。この東西2部族の対立は、文献においては多く死者出たとされる1648年戦いまで遡ることが出来るほど根深いのだった15世紀頃から交易和人大和民族)あるいはアイヌ同士抗争などによって地域文化的政治的に統合され17世紀には、河川中心とした複数狩猟漁労場所などの領域を含む広い地域政治的に統合し和人から惣大将惣乙名呼ばれる有力首長現れていた。シャクシャインや、『津軽一統志』に現れるイシカリ首長ハウカセヨイチ八郎右衛門やシリフカのカンニシコルなどがこれに相当するアイヌ民族松前城下や津軽南部方面まで交易舟を出し和人製品である鉄製品・漆器・米・木綿などを北方産物である獣皮鷹羽昆布などと交易していた。しかし17世紀以降幕藩体制成立する幕府により対アイヌ交易松前藩独占して他の大名には禁じられることとなったアイヌ民族にとっては対和人交易相手松前藩のみとなったことを意味し和人との自由な交易阻害されることとなった。これは松前家事跡記した新羅之記録』より、まだ蠣崎姓の時代に、秀吉から、蠣崎交易独占保証する朱印与えられていることが分かる徳川時代では、徳川家歴史記した徳川実紀』より、家康から黒印状与えられ独占をより強固なものとする幕府権力背景にした松前藩では17世紀後半には対アイヌ交易松前城下などでの交易から商場知行制に基づく交易体制へと移行した。これは松前藩蝦夷地各地知行主(松前藩主や藩主一族及び上級藩士など)と彼らの知行地である商場設定して知行主には直接商場出向きそこに居住するアイヌ民族との交易与え交易体制であったメナシクル首長であるカモクタインやシュムクル首長でありハエ(後の日高国沙流郡現在の日高町門別地区)に拠点を持つオニビシもまた惣大将である。シャクシャインメナシクルの副首長であったが、カモクタインは1653年シュムクルによって殺害されたために首長となった。惣大将間の抗争危惧した松前藩仲裁乗り出し1655年に両集団は一旦講和するこの際シュムクル松前藩接近しシュムクル親松前藩的な立場となる。1667年オニビシの甥がシャクシャイン同盟関係にあるウラカワを獲り、シャクシャインによって殺されたのを機に再燃1668年5月31日寛文9年4月21日仲裁するといって中に入った金堀り・文四郎の館にやって来た、オニビシシャクシャインらが数十人で襲い殺害した。 なお同時期の北海道南西部では渡島駒ケ岳1640年)、有珠山1663年)、樽前山1667年)と火山大噴火頻発していた。特に有珠山大噴火では山麓洞爺湖周辺3m降灰記録し影響日高山脈越えた十勝地方にも及んだ度重なる大噴火による生活環境悪化サケ不漁つながりシュムクルメナシクル抗争一因になった、との見解もある。

※この「アイヌ民族部族間対立・報復合戦」の解説は、「シャクシャインの戦い」の解説の一部です。
「アイヌ民族部族間対立・報復合戦」を含む「シャクシャインの戦い」の記事については、「シャクシャインの戦い」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「アイヌ民族部族間対立・報復合戦」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アイヌ民族部族間対立・報復合戦」の関連用語

アイヌ民族部族間対立・報復合戦のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アイヌ民族部族間対立・報復合戦のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのシャクシャインの戦い (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS