商場知行制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 12:15 UTC 版)
なお、諸藩のうち松前藩のみは一部の例外を除き大半が米の収穫のない土地を領有していたため、中級から上級の家臣に対して蝦夷地の特定の区域を「商場(あきないば)」と称して現地の蝦夷(アイヌ)との交易権を割り当て地方にかわる知行として与えていた。これを商場知行制(あきないばちぎょうせい)と呼ぶ。商場はおおむね蝦夷の人々の漁猟圏(イオル)にあわせ区分されており、知行主は年に一、二度、商船を送って交易し、入手した産品を松前城下の商人達へ売却し収入を得ていた。時代がすすむと商人に手数料を支払い交易を委ねるように変わっていった。これは18世紀初頭に場所請負制に移行することとなる。商場知行制成立前については、城下交易制が行われていた。 なお、下級藩士に対しては他藩と同様蔵米知行であった。
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