ゆあみとは? わかりやすく解説

ゆあみ〈新海竹太郎作 一九〇七年/石膏原型〉

主名称: ゆあみ〈新海竹太郎作 一九七年石膏原型
指定番号 3485
枝番 00
指定年月日 2000.06.27(平成12.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書
員数 1躯
時代区分 近代
年代 1907
検索年代
解説文:  若い裸婦立像で、本像がのっていた基台正面の「ゆあみ」の陰刻題名の示すとおり湯浴みの姿の像で、顔を右斜め下方に向け、手拭いを左胸から左大腿部・右大腿部内側当てて立つ。
 本躰は石膏造で、木材)は右足通り本躰台座底に出る。裸体塑形石膏にて手拭い部分を盛る。基台は漆喰製で、表面灰色に塗る。
 本躰台座後方に「1907/T.Shinkai」の刻銘があり、新海竹太郎明治四十年(一九〇七)の第一回文部省美術展覧会第三部)に出品した作品である。本展覧会殖産興業的なこれまでの展覧会から脱して純粋な美術的な意図により開かれた展覧会で、美術認識普及大きく促進彫刻全体の向上に貢献した
 新海竹太郎は、慶応四年(一八六八)、現在の山形市仏師の家に生まれ当初軍人志したものの、在隊中に彫刻才能認められ除隊後彫刻家後藤貞行一八四九一九三年)のもとで楠木正成像の馬の製作を手伝ったその後小倉惣次郎一八四六一九一三年)に師事し新し塑造技術学び、のちにヨーロッパ、特にドイツベルリン美術学校留学西洋彫刻実地習得した彼の作品としては他に「北白川宮能久親王像」(木彫原型明治三二年〉輪王寺銅像明治三六年〉東京国立近代美術館工芸館前)などが知られている。
 裸婦像としても先駆的な作品であるが、日本人モデルしながら西洋アカデミズム倣った堅実な写実技法によって古典的な理想的人体像を表現している。基台の意匠ひらがな崩して組み合わせた「ゆあみ」の字体などにはアール・ヌーヴォー影響指摘されている。一方髪型手拭い表現控えめ姿勢などは西洋彫刻裸婦像とは異なり日本的表現いえようこうした西欧美術影響そのまま表れる作風避け和洋美術融合による新し彫刻試み新たな進路示した意義大きい。後世に与えた影響見逃せず、本像は彼の代表作としてだけでなく明治彫刻後半期代表する作品称せられよう。




固有名詞の分類

このページでは「国指定文化財等データベース」からゆあみを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からゆあみを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からゆあみ を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ゆあみ」の関連用語

1
湯浴び デジタル大辞泉
100% |||||

2
湯浴み海綿 デジタル大辞泉
100% |||||

3
潮湯治 デジタル大辞泉
100% |||||

4
入浴 デジタル大辞泉
92% |||||

5
湯沐 デジタル大辞泉
92% |||||

6
74% |||||

7
74% |||||

ゆあみのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ゆあみのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS