《素性》の正しい読み方
「素性」の正しい読み方
「素性」の読み方は「すじょう」である。ただし言語学の用語などとしては「素性」と書いて「そせい」と読む場合がある。「素性集(そせいしゅう)」は、平安時代の僧であり歌人・三十六歌仙のひとりに数えられる素性法師(そせい-ほうし)の歌集である。
「素性」の意味解説
「素」という漢字は「ありのまま」という意味合い、「性」には「生まれながらの性質」という意味合いがある。したがって、素性(すじょう)は「血筋・家柄・生まれ・経歴」という意味で用いられる。また、「素性」を「そせい」と読む場合、「物の由緒や由来」「本来の性質」という意味で用いられるのが特徴。このように「素性」は読み方によって意味が異なるのできちんと覚えておくことが大事だといえる。なぜ「素性」と読むのか・理由
「素性」の「性」は「しょう」と読めるが、単体では「じょう」と読むことはない。「すしょう」ではなく「すじょう」と濁らせて読むのは、連濁という現象が起こることが理由である。連濁とは、2つの語が結びついて1つの語になる場合、発音しやすくするために後ろの語が清音から濁音に変化すること。「素性」の場合、後ろの語である「性」の語頭が清音の「し」から濁音の「じ」に変化する。そのため、「素性」は「すじょう」と読む。「素性」の類語・用例・例文
「素性」の類語として、「身元(みもと)」という言葉が挙げられる。「身元」には、対象人物の出生や経歴、一身上の事柄という意味がある。「素性」と「身元」は一見すると意味が似ているが、全く同じというわけではない。「身元」の場合、ニュース報道などで「犠牲者の身元が判明した」という表現で使われることが多い。その逆に、「被害者の素性が特定された」という表現では使われることはない。つまり、「身元」は「素性」と比べて性別、年齢、氏名、住所など対象とする人物を認識するためのデータという意味合いが強いといえる。・その女性は北国の出身だが、その他の素性は一切明かされていない。
・会社で重大なプロジェクトを任されて同僚の信頼を得るようになったので、昔の仲間に素性を明かされたくない。
・会社からの帰り道で素性が良く分からない男性と出会い、すごく怖かった。
・アパートの賃貸契約をするに当たり、素性を明かさなければいけない。
「素性」の英語用例・例文
「素性」は、英語で「identity」「birth」「background」などの単語で表現される。「identity」は「身元」、「birth」は「生まれ」、「background」は「経歴」という意味合いが強いのが特徴だ。英語の例文
I cannot bear to reveal her identity.(彼女の素性を暴くのは忍びない)
She is of unknown origin.(彼女の経歴は不明だ)
《素性》の正しい読み方
「素性」の正しい読み方
読み方:すじょう・そせい「素性」は「すじょう」とも「そせい」とも読むが、「すじょう」と読むほうが一般的である。辞書によっては、「そせい」という読み方は載っていない。また、広辞苑には「そせい」という読み方も載っているが、「本来の性質。すじょう。」と記載されている。
「素性」の意味解説
「素」には、「ありのまま」や「もとになるもの」という意味があり、「性」には、「さが」や「うまれつき」という意味がある。よって「素性」には、「人が生まれ育った場所」や「物の出どころ」といったニュアンスが含まれる。人に対して使用するときは「血筋」や「家柄」、「経歴」といった意味で使い、物に対して使用するときは「由緒」という意味で使う。日常生活では、一般的に人に対して使用することのほうが多い。なぜ「すじょう」と読むのか・理由
「素」の音読みは「ソ」と「ス」。訓読みは「もと」と「しろ」である。いっぽう「性」の音読みは「セイ」と「シュウ」で、訓読みは「さが」と「たち」。性には単独で「ジョウ」という読み方は存在しない。「素性」を「スジョウ」と読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれる用法によるものである。連濁とは、2つの漢字が結びついて1つの単語を構成するとき、発音しやすいように後ろの漢字の最初の音を濁音にするというものである。特にめずらしい用法ではなく、「手紙」や「色紙」といった単語などにも使用されている。「紙」には本来、「がみ」という読み方は存在しない。
「素性」の類語・用例・例文
「素性」を用いた用例や例文としては、「彼女は、素性の知れない男と結婚した」や「あいつの素性を調べておけ」などがある。「正しい素性の物」のような使い方をするときもあるが、基本的には「得体の知れない不安感」といったネガティブな感情を抱いて使用することのほうが多い。「素性」の類語は多く、「彼女は、素性の知れない男と結婚した」では、「家柄」や「生い立ち」に近い意味で使用されている。「あいつの素性を調べておけ」では、「経歴」や「履歴」、「身元」という意味に近い。また、物に対して使用する場合は「由緒」に近い意味である。
「素性」の英語・用例・例文
「素性」に該当する英語は多い。「血筋」や「家柄」という意味では「birth」や「family」などを使用し、「He is a man of low birth.(彼は素性の卑しい人だ。)」や「Kathy comes of a good family.(キャシーはれっきとした素性の持ち主だ。)」のように使う。また、物に対して「由緒」という意味で使用するときは「history」が相応しい。「a pot with a distinguished history(由緒ある壺)」のように使う。
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