《納戸》の正しい読み方
「納戸」の正しい読み方
「納戸」は、「納」と「戸」をそれぞれ、訓読みして、「おさど」とは読まない。「戸」を音読みして、「おさこ」とも読まない。「納」は音読みすると、「ノウ」「ナ」「ナッ」「ナン」などと読むことができる。しかし、「のうど」や「のうと」や「など」や「なと」という読み方はしない。または、「戸」を音読みにして、「のうこ」や「なんこ」とも読まない。「納戸」の場合、「納」は音読みで「ナン」と読み、「戸」は訓読みで「と」と読むのである。そして、「なん」+「と」の形で、「なんど」と読むのが正しい読み方となる。
「納戸」の意味解説
「納戸」とは、季節が合わないなどの理由で着ない衣装のほか、使わない食器や家具などをしまっておく部屋のことだ。つまり物置である。通常「物置」というと、普段使わない様々なものを入れておく家の外にある「物置小屋」を指すが、「納戸」は家の中に設けられた使わない物を入れておく部屋のことである。たとえば、農閑期に使わない鋤や鍬などは「物置小屋」に入れておくのであって、「納戸」にはしまわない。逆に、夏には使わない羽毛布団などは、納戸にしまっておく物であり物置小屋には片付けない。なぜ「なんど」と読むのか・理由
「なん」+「と」の組み合わせで「なんと」ではなく、「なんど」と読むのは連濁音の影響である。連濁音とは、一つ一つでも意味を持つ語が組み合わされることによって一つの語となる際に、後ろの語の先頭にある字が清音の場合に濁音となる現象のことである。例えば、「青」と「空」が組み合わされた時に、後にくる「空」の先頭の字である「そ」が「ぞ」となる。「鼻」と「血」が組み合わされた時には、後にくる「血(ち)」が「ぢ」となるのである。そのため、「納戸」は「なんと」とは読まずに「なんど」と読むのである。「納戸」の類語・用例・例文
「納戸」の類語としては、「押し入れ」や「物置部屋」を挙げることができる。「物置部屋」は、「納戸」の意味を分かりやすくした表現である。「押し入れ」は、類語ではあるが、それぞれの部屋に付属した物置スペースであり「納戸」のように独立した部屋ではない。日常で使っている布団は畳んで押し入れにしまい、お客様用の布団は納戸にしまっておく。例文を次にあげる。
・お正月に使うお膳は、納戸にしまいなさい。
・夏が終わると、扇風機は納戸にしまう。
・もうすぐ冬なので、電気ごたつを納戸から出す。
「納戸」の英語用例・例文
納戸は英語で表現するなら、storeroomやstorage roomとなる。storeroomは、貯蔵庫や物置という意味だ。storage roomでは、storageが貯蔵や保管という意味を持っている。次に用例・例文を挙げる。・I put a chair in the storeroom.物置に椅子を入れた
・I put furniture in the storage room.物置に家具を入れた
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