《帯下》の正しい読み方
「帯下」の正しい読み方
「帯下」の正確な読み方は複数あるが、「たいげ」あるいは「こしけ」が代表的である。「たいげ」は、「帯」と「下」それぞれの音読みを使用した読み方だ。そして、「こしけ」は当て字である。「帯下」という熟語にした場合にのみ、「こしけ」と読むことができる熟字訓だ。また、「おびした」という読み方もある。「帯」と「下」の訓読みを使用した形の読みだ。「たいげ」あるいは「こしけ」と、「おびした」では、意味が大きく異なるため、使い分ける必要がある。「帯下」の意味解説
「たいげ」あるいは「こしけ」と読む場合の「帯下」は、女性の下腹部から出る分泌物のことを指す。腰に巻く帯の下辺りに出る分泌物ということで、「帯下」という名前になっている。あくまでも分泌液そのものを指し、血液は含まれない。そして、「たいげ」と「こしけ」のどちらを使用しても、意味は特に変わらない。「おびした」と読む場合は、帯を締める腰の周辺や、帯から下の長さという、分泌物とは大きく異なる意味となる。なぜ「たいげ」「こしけ」「おびした」と読むのか・理由
「帯下」の「たいげ」という読み方は、漢字を音読みで統一した形である。そして、「おびした」は、訓読みで統一してある。「こしけ」に関しては「腰気(こしけ)」が元になっている。「気」という漢字には、身体で起こる現象という意味もある。そして、腰の辺りの現象で出る分泌物を指す言葉として、腰気となった。その読みである「こしけ」が、「帯下」に当てられた形だ。「帯下」の類語・用例・例文
「帯下」を「たいげ」「こしけ」と読む場合、女性特有の分泌物を指すために使用する。例文にすると、「帯下に異常が見られるため、精密検査をすることとなった」「自分の帯下の量に問題がないか、不安になることがある」といった形だ。「おびした」と読む場合は、「帯下の辺りが張っている気がする」「服を作るために、帯下の長さを測る」のような使い方となる。「たいげ」「こしけ」と読む場合の「帯下」の類語としては、「下り物(おりもの)」が挙げられる。女性の下腹部から出る分泌物のことであり、「帯下」と同義である。帯下は医療の専門用語として使われることが多く、一般的に分泌物を指す場合には、下り物が用いられる。また、「月経」や「月の物」という類語もある。女性の下腹部から出るものを指すという点は帯下と共通しているが、帯下が分泌物を指すのに対して、「月経」「月の物」は血液を指す。
「おびした」と読む場合の「帯下」の類語には、「腰丈」や「股下」などがある。腰丈は腰から下の長さを指す言葉で、帯下と同義である。股下は、足の付け根から下の長さという意味であり、帯下とは範囲が若干異なる。
「帯下」の英語用例・例文
「たいげ」「こしけ」と読む場合の「帯下」を英語にする場合、「vaginal discharge」という表現となる。また、「discharge」のみでも意味は成立するが、他の分泌物と区別するためには、「vaginal discharge」とした方が無難である。例文にすると、「Checking vaginal discharge is an effective way to quickly detect physical abnormalities.(身体異常をいち早く見つける方法としては、帯下を確認することが有効的だ)」「The amount of discharge has been unstable for the past few days.(ここ数日、帯下の量が不安定だ)」といった形だ。「おびした」と読む場合の「帯下」は、腰の周りを指す場合は「around the waist」、腰丈という意味であれば「waist length」と表現する。例文は「I want to train the muscles around my waist.(帯下辺りの筋肉を鍛えたい)」「I measure waist length.(帯下の長さを測定する)」という風になる。
《帯下》の正しい読み方
「帯下」の正しい読み方
「帯下」は「おびした」「たいげ」あるいは「こしけ」と読む。「帯下」の意味解説
「帯下」を「たいげ」あるいは「こしけ」と読む場合、これはいわゆる「おりもの」のことである。厳密にいえば、女性気から膣外に排出された分泌物の総称であり、どの器官から生じたかで名称や特徴、成分などが異なる。帯下は量が多くなると「おりもの」になり、カンジダ症や淋菌感染症、子宮頸がんなどの病気が疑われる。しかし、個人の体質によって帯下の分泌量が異なるため、量の多さは必ずしも何らかの病気の症状とは限らない。また、月経周期の半ばである排卵期になったら自然に分泌量が増えるので、病気を疑うなら専門医による検査を受けるのが正しい対処法になる。正常な帯下は透明、あるいは薄い乳白色であり、細菌感染や出血などの異常があると白色、黄色、赤褐色などの状態になる。また、わきがに似た悪臭を放つのも症状の一つである。閉経後の女性は帯下から悪臭が発生するイメージがある。これは閉経後の女性はホルモンバランスの変化から免疫力が低下し、帯下に影響をもたらす病気にかかりやすくなっているのが理由だ。特に老人性膣炎とも呼ばれる萎縮性膣炎は強い悪臭を放つ帯下の発生原因として知られている。
なぜ「帯下」と読むのか・理由
「帯下」と書いて「たいげ」と読むのは「膣から下りる」という意味に基づいている。帯下の別称である「おりもの」は「下り物」と書き、これは子宮などの器官から分泌物が「下りてくる」ためだ。また、「帯」は着物の帯が当たる部分であり、その部分に子宮などの器官があることから「帯が当たる位置から分泌物が下りる」、すなわち「帯下」になった。着物に関する語句である「おびした」は帯を締める腰の部分であり「帯下」と書く。ここから「子宮などから排出される分泌物」を表現するため「帯下」の言葉を拝借した説もある。「帯下」の類語・用例・例文
「帯下」の類語には「おりもの」「腰気」「白血」などがあり、「腰気」は「こしけ」、「白血」は「しらち」と読む。いずれも帯下の別称であり、意味はほぼ変わらない。「おりもの」は「下り物」と書き、体内から下りてくるという意味がある。「腰気」は腰の部分から悪い気が出ることを示す言葉である。子宮などは腰の部分にあり、そこから悪い気である帯下が出てくるので「腰気」と書くようになった。「白血」の「白」は色がないことを示す文字で、帯下が透明なことを示している。「帯下の分泌量が多いので処理が大変」「病気になったのでおりものが臭くなった」「昔の人は帯下を腰気と読む」「女性特有の生理現象である白血」などの例文がある。「帯下」の英語用例・例文
「帯下」を英語で書くと「vaginal discharge」になる。「vaginal」は「膣」、「discharge」は「排出」を意味する単語であり、組み合わせることで「膣からの排出」、すなわち「帯下」となる。例文には「おりものに血が混じる」を英訳した「blood is mixed in the vaginal discharge」がある。- 《帯下》の正しい読み方のページへのリンク