《幕間》の正しい読み方
「幕間」の正しい読み方
「幕間」は「まくあい」と読む。「まくま」と読む人もいるものの、これは間違いである。「間」を「あい」と読むことは「幕間」以外のケースでほとんどなく、難読語のひとつとされてきた。「幕間」の意味解説
「幕間」とはもともと演劇用語だった。演劇の多くはいくつかのパートに分かれており、それぞれが終了すると舞台上に幕が下りる。幕が上がってから下りるまでのパートを「幕」と呼ぶ。幕と幕の間に、スタッフや演者は次のパートの準備をする。幕が下りている、転換のための時間が「幕間」だ。そこから派生し、単に「準備の時間」「軽い休憩」を「幕間」と表現することもある。なぜ「幕間」と読むのか・理由
本来なら「幕間」は「まくあいだ」もしくは「まくのあいだ」と読むべきだろう。「まくあいだ」から「だ」が省略されて、言いやすくなった形が「まくあい」だと考えられる。「幕間」の類語・用例・例文
「小休止」「休憩時間」「合間」などが、「幕間」の類語である。このうち、「小休止」は「軽い休憩」という意味で、「幕間」にニュアンスは近い。ただ、小休止は「動いていたり、働いていたりしていた人々が止まる」といった文脈で使われる。もともとは演劇用語で、「物語や話の進行が止まる」という意味を持つ、「幕間」とはやや使用できる場面が異なる。次に、「休憩時間」は「心身を休めるひととき」という意味だ。何かと何かの隙間にある時間という点で「幕間」に似ている。そのかわり、「幕間」は「次に備える」というニュアンスもあり、すっかり休んでしまう「休憩時間」とは定義が違う。そして、「合間」は「物事の隙間」という意味だ。「合間」には「意図せずして途切れた時間」という意味も含まれる。そのため、最初から想定されていることも多い隙間時間である「幕間」とは用法が異なる。以下、「幕間」の例文を挙げていく。「舞台劇の幕間に急いでトイレを探した」「幕間で購入したパンフレットにより、女優の出身地を知った」「そろそろ幕間も終わるので、話はこれくらいにして席に向かおう」「幕間」の英語用例・例文
「幕間」は英語で「intermission」「interval」という。いずれも演劇や音楽、ダンス、見世物など、幅広くエンタテインメントの場で使われてきた言葉だ。なお、演劇の幕間で演じられる短時間のコメディは「interlude」と呼ばれる。以下、例文を挙げる。Staff are busy working while an intermission.(幕間でスタッフは忙しく働いているところだ。)I can not stop telling you my thoughts until an interval.(幕間までに感想をもらすことを止められなかった。)This interlude is bored because the lines are unpleasant.(セリフが不愉快なので、この幕間狂言はつまらない。)- 《幕間》の正しい読み方のページへのリンク