《幅員》の正しい読み方

実用日本語表現辞典

《幅員》の正しい読み方

「幅員」の正しい読み方

「幅員」の正しい読み方は、「ふくいん」である。しばしば「はばいん」と読まれることもあるが、この読み方は誤読のため、注意が必要である。

「幅員」の意味解説

「幅員」は、道路や船舶、橋などの横幅の長さという意味を持つ。「幅」は、「はば」という意味の漢字である。「はば」は、そのものの横の端から端までの距離の事を指している。一方、「員」という漢字には、「かず」や「すうじ」の他、「はば」や「まわり」と意味もある。そのため、道路や橋などの、横の端から端までの距離を示したい時に、「幅員」という言葉を用いるのだ。この言葉は、カーテンや机などの幅を指す時には使わない。

なぜ「幅員」と読むのか・理由

熟語は、一部例外もあるが、一般的には音読みどうし、訓読みどうしで読んでいく。そのため、「幅員」の場合は音読みどうしの「ふくいん」となっているのだ。「幅」は、「はば」という訓読みの他に、「ふく」という音読みを持っている漢字だ。そして、「員」という漢字は、音読みの場合は「いん」、訓読みでは「かず」と読む。「かず」は、常用外での読み方だ。そのため、二つの漢字を組み合わせた場合は、「ふくいん」と読むのが正解になるのだ。

「幅員」の類語・用例・例文

「幅員」の類語には、「道幅」や「横幅」、「幅」などが挙げられる。ただし、いずれも「幅員」と全く同じ意味ではないため、使う際には注意が必要だ。用例・例文・この先は幅員減少しているため、気を付けよう。・道路幅員はどのくらいありますか。・幅員減少と車線減少は違う意味を持つ言葉なので、しっかり把握しておいてください。・工事をしているため、道路幅員が狭くなっている。・この橋の幅員は、とても広い。・1メートルを超える水路がある場合、道路幅員は水路の内側から測る。・4メートル以上の道路に2メートル以上接していない敷地の場合は、建物をセットバックさせる必要があるため、道路幅員には注意が必要だ。・道路幅員は、道路台帳で調べることも可能だ。・建物を設計する際には、必ず道路幅員を調べておきなさい。・このトンネルの幅員は、日本最大級らしい。・幅員減少の標識が立っている。・幅員の狭い道路で、これだけの交通量があると、歩くのが怖くなる。

「幅員」の英語用例・例文

「幅員」を英語で表記すると、「width」だ。「道路幅員」の場合は、「road width」のようになる。用例・例文・The width of this road is very narrow.（この道路の幅員は、とても狭い。）・Please tell me how to measure the road width.（道路幅員の測り方を教えてください。）・The width of ship is the largest in Japan.（この船舶の幅員は、日本一である。）・Please tell me the width of the road that this site touches?（この敷地が接している道路の幅員を教えてください。）・Be careful as the width will decrease.（幅員が減少していくため、注意しなさい。）・The width of the bridge is wider only in the central part.（橋の幅員が、中央部分だけ広くなっています。）

（2022年3月3日更新）