precedentとは? わかりやすく解説

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precedent

別表記:プレシデント

「precedent」とは、先例のことを意味する表現

「precedent」とは・「precedent」の意味

「precedent」とは、「先を行っている」という語義に持つ単語で、「伝統的なやり方」「先行する事柄」などを表現する場合用いられる言葉である。文法的に名詞と形容詞用法持ち名詞として用いる際は、「前例」「先例」「慣例」「判決例」「先例に従うこと」などの意味となる。また、音楽用語として「Tempo precedent」などと使う場合には「前のテンポで」という内容を示す。形容詞として文を構成する場合は、「(順番的に)前の」「(時間的に先行する」などの訳があてられる。「precedent」自体には動詞用法はないが、「先行する」のように動作表したい場合には、動詞形の「precede」を用いる。「precede」は「先行する」のほかに「優先する」「勝る」などの意味でも使うことができる。

「precedent(プレシデント)」の覚え方は、語呂合わせで「プレーし、でんと」と記憶する忘れにくい。「勝って負けて一生懸命にプレーし、でんと構えて動じないのがその野球チーム慣例とされている」などが例文として考えられる

「precedent」の発音・読み方

「precedent」の発音記号は「présədənt」となり、日本語読み風にカタカナ表記すると「プレシデント」である。発音目安としては、「p」で唇を閉じて止めた息を「プッ」と破裂させ、「ré」で舌を巻いて「ル」を発音して「エ」に続け、「sə」で舌先前歯の裏から少し離して隙間から「ス」と息吐いて「ア」と曖昧に続けて、「də」で舌先上前の裏につけてドゥと息破裂させ曖昧に「ア」と発声「n」舌先上前の裏につけて「ン」と息止め鼻から発音、「t」で舌先上前の裏につけた状態で「トゥと息破裂させる。これらを続けて「プレェサァダァントゥ」と発音するイメージとなる。

「precedent」の語源・由来

「precedent」の語源は、ラテン語で「先行している」を意味する「praecedens」であり、「~の前に」という意味を表す「prae-」と「行く」を示す「cedo」の組み合わせ由来している。

「precedent」を含む英熟語・英語表現

「set a precedent」とは


set a precedent」とは、「前例作る」という意味である。「set」の代わりにcreate」を使うこともある。「This will set a good precedent. (これはよい前例となるだろう)」などのように用いる。

「precedent」に関連する用語の解説

「unprecedented」とは


unprecedented」とは、「前例のない」「前代未聞の」という意味である。「precedent」に「反対・逆」の意味を表す接頭辞un」と、名詞形容詞化する接尾辞の「ed」が組み合わさった言葉で、「Crime has risen on an unprecedented scale. (犯罪前例のない規模増加している)」などの使い方をする。

「precedent-busting」とは


「precedent-busting」とは、「前例破りの」という意味の複合形容詞である。「busting」は動詞bust」を形容詞化した表現で「破裂する」という意味になる。すなわち「前例破裂する」「前例破りの」という意味になる。「I'd say that's precedent-busting. (前例破りといったところだな)」などと使う。

「condition precedent」とは


condition precedent」とは契約法上に見られる法律用語で、この場合用いられるcondition」とは「条件」といった意味となる。すなわち「condition precedent」とは「先行する条件」を表し、自然な表現改めると「前提条件」となる。「Full compliance with the relevant procedure will be a condition precedent to the completion of the transaction. (関連手続きの完全遵守取引完了前提条件となる)」などがその使い方である。

「precedent」の使い方・例文

「precedent」の使い方例文としては、「We dealt with this matter according to precedent.(我々は先例のっとってこの問題処理した)」、「It's totally without precedent for the suspect's attorney to be the true culprit.(犯人弁護していた弁護士が実は真犯人だったとは前代未聞のことだ)」、「If you comply with their demands once, it will create a precedent.(もし一度君が彼らの要求受け入れてしまえば前例作ってしまうことになるだろう)」、「The judgment of the Supreme Court in this case is considered a significant precedent of the two points as follows.(この最高裁判決は、以下の2つの点で、先例意義を持つとされている)」などを挙げることができる。

先例

(precedent から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/18 06:47 UTC 版)

先例(せんれい)とは過去に存在した同様の事例。また、その中で特に規範としての重みを持ち、諸々の判断基準として位置づけられるもの。前例。また、特に繰り返し行われてきたものについては「慣例」「通例」などともいわれる。

概要

先例は特に公務の執行や公的行事などにおいて、明文化されていない事柄についての重要な判断基準となってきた。日本の国会では議院規則に次いで国会組織運営の法源とされており、衆議院では「先例集」参議院では「先例録」が各議院事務局によって編まれており、議事関係法規に規定のない事柄について有力な法的根拠となっている。

先例が法源となりうる意義は、先人の事例に倣うことで不測の事態を防止しようという考えに基づくと考えられる。その歴史は古く普遍的であり、ローマ法にはすでに「先例拘束の原則」 (stare decisis) が現れ後世の法制度にも影響を残している。先例の拘束力は政務や相続などの分野に強い影響を持ち、特に役所では先例のない仕事を忌み嫌い、新しいことをやりたがらないという風潮があるため、たびたび「前例主義」として批判されることがある。先例を重んじる理由として他に、連綿と続いている作法はそれ自体尊重するべきものであるという思想があり、日本では公家武家などの支配階級はあらゆる行事において有職故実を重宝してきた。故実とは過去の実例のことであり、有職とはそういった知識が豊富な人を意味する。平安時代以後、公家社会では儀式と呼ばれる儀式書が編纂され、先人が残した日記も資料として尊重された。中世以前の共同体によっては、特に神事などの公的行事で先例を破ること(「違例」という)は、公的な制裁、懲罰を受ける正当な理由になるとも考えられ、累積して行われてきた行為がそれ自体、神聖性を帯びることがあった。

先例は蓄積されると慣習法を形成することがある。先人によって繰り返されてきた行動類型は社会構成員に当然守るべき規範としての意識付けがなされ、成文法としての明文化如何にかかわらず法的拘束力を持つものとされる。英米法におけるコモン・ローはそうした慣習法の蓄積であり、また日本の公家法は律令法を母体としつつもその多くが国例庁例などの先例や明法勘文などの法解釈などを取り込んであり、武家法は公家法を一部取り入れつつも基本的には武家社会の慣例、特に「右大将家(源頼朝)の先例」を機軸として発展してきたのである。ただし、その先例を採用するか否かは後世の為政者による権威付けに依拠するところが大きく、しかもそれが実際に存在した先例であるかは別問題である。

先例は今日でも国際法商法の分野で重要視されることが多く、成文法の補助的効力を有するとされる。日本では法の適用に関する通則法第3条において「公の秩序又は善良の風俗に反しない慣習は、法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り、法律と同一の効力を有する」とされている。

先例は裁判所の判断にも一定の拘束力を持つ。判例は過去の裁判における判決例であるが、法の公平性維持の観点から上級裁判所における判決、繰り返し出された同類同種の判決はそれ自体先例として未来の判決にも影響を及ぼす。

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