エスディーエックスシー‐メモリーカード【SDXCメモリーカード】
SDXCメモリーカード

実力はどの程度かというと、HD(高解像度)録画で60時間分を保存可能。転送速度も最大で毎秒300MB(メガバイト)まで拡張が見込めます。これによりデジタルカメラの高速連写性能の向上や他メディアへのコピー時間短縮などが可能になります。ただ、いきなり記憶容量で2TBの製品が登場するわけではなく、48GBや64GBから順次、投入が始まっています。
SDXCは、SDメモリーカードの規格策定や普及促進にあたる業界団体SDアソシエーション(SDメモリーカードを共同開発した松下電器産業=現パナソニック、東芝、米サンディスクが2000年に設立。現在、会員約1300社)が09年1月に次世代SDカード規格として仕様を策定しました。これを受けて東芝は同年8月、世界初のSDXCメモリーカードを開発したと発表。SDメモリーカードとしては世界最大容量の64GB、世界最速の転送速度(書き込み速度は毎秒35MB、読み出し速度は毎秒60MB)を実現しています。今年3月末発売(オープン価格)予定で、想定価格は6万5000円です。
先行したのはパナソニックでした。2月19日、記憶容量48GBと64GBのSDXCメモリーカード2機種を発売(オープン価格)しました。ハイビジョンムービーのHAモードなら48GBタイプで約6時間20分、64GBタイプで8時間30分の動画記録が可能で、データ転送速度は最大毎秒22MB。
SDXCメモリーカードは、SDXCのロゴが機器や取扱説明書に表示されている商品で使用できますが、SDHCやSDなど従来のメモリーカードのみに対応した商品では使用できません。一方、SDXCに対応した商品なら、SDHCなど従来のメモリーカードは使用できます。
記憶媒体の大容量化が進む背景には、デジタルビデオカメラや一眼レフデジタルカメラなどで高まる大容量化のニーズがあります。既存のSDHCメモリーカードは最大容量で32GBまでしか対応していないため、プロ用カメラなどではすぐに容量が一杯になってしまう可能性があります。ビデオカメラでメモリーカードを利用すれば機器本体にストレージ(記憶装置)を装着する必要がなくなり、その分、機器本体の製造コストを低く押さえられます。長時間録画したいという顧客ニーズも満たす必要があり、2TBまで大容量化できるSDXCメモリーカードはうってつけといえます。
(掲載日:2010/03/16)
SDXC
読み方:エスディーエックスシー
別名:SDXCカード,SDXCメモリーカード
SDXCとは、SDメモリーカードの規格のうち、記憶容量が最大2TB(テラバイト)に拡張された規格のことである。2009年1月にSDアソシエーション(SDA)によって発表された。
SDXCの下位規格であるSDHCは、ファイルシステムにFAT32が採用されている。SDHCの記憶容量は最大32GB(ギガバイト)である。SDXCでは、Windows Vista SP1などで採用されている新規格「exFAT」が採用され、2TBの大容量記録を実現する。
また、データの読み書きに関する技術の向上により、読み書き速度は将来的に300MB/秒まで高速化されるといわれている。
なお、exFATはFAT32の拡張版に位置する規格であるため、SDXC対応の機器では、SDHCやSDメモリーカードを使用することができるようになっている。逆に、SDHCやSDメモリーカードにのみ対応した旧来の機器でSDXCを扱うことはできない。
2009年3月、米国のPRETECからSDXC規格の初の製品が世界で初めて発表された。最大容量は32GBで、SDHCとの互換性は持たない。
また、同年8月には、東芝が記憶容量64GBのSDXC製品を発表している。東芝が発売したSDXCは、発表時点で記憶容量が世界最大であることはもちろんであるが、SDメモリーカードの規格Ver3.00の高速インタフェース規格である「UHS104」をサポートしたことで、最大書込み35MB/秒、最大読出し60MB/秒という転送速度も同時に実現している。
※画像 / PreTec, Inc.
参照リンク
SDXC - SD Association - (英語)
Pretec - (英語)
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