NGC5194とは? わかりやすく解説

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NGC5194

分類:銀河


名称:NGC5194(M51)
小分類:渦巻銀河Sb型
属す銀河群:M101群
属す星座:りょうけん座

NGC5194(M51)は、地球から約2100万光年の距離にある渦巻銀河です。その構造分かりやすさから、銀河系銀河アンドロメダ銀河(M31)などとともに渦巻銀河代表モデルとされています。また、渦状の腕の先に伴銀河がある親子銀河であることが最大特徴で、渦巻比較閉じているタイプ(Sb型)です。

1.見つけ方ポイントは?
古代ギリシャ時代おおくま座一部を、17世紀ドイツ人ヘベリウスがりょうけん座として独立した星座制定しました。おおくま座とうしかい座に挟まれた小星座である、りょうけん座中にあるのが、NGC5194(M51)です。渦状の腕の先に伴銀河(連なった銀河のうちの暗いほう)のある親子銀河で、明るさは9.0等級です。りょうけん座午後9時の東京での南中は、5月中旬となってます。

2.どのような特徴があるの?
渦巻の腕の先に伴銀河のある親子銀河。NGC5194(M51)の腕の形は、渦巻銀河Sd型などに比べる閉じた形をしています。

3.どれくらい大きさなの?
視直径11分×8分です。

4.地球からはどれくらい離れているの?
2100万光離れてます。

参考文献:河島監修/三品隆司ほか編「スペース・アトラス」PHP研究所小平桂一ほか編「平凡社天文事典平凡社浅田英夫「MY DATA 図鑑星空フィールド日記山と溪谷社国立天文台・編「理科年表丸善


子持ち銀河

(NGC5194 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/23 01:22 UTC 版)

子持ち銀河
Whirlpool (Galaxy)[1]
M51: 子持ち銀河
仮符号・別名 NGC 5194[1]M51[1]
星座 りょうけん座
見かけの等級 (mv) 8.36[1]
視直径 '8.217 × '5.587[1]
分類 SA(s)bc (渦巻銀河)[1]
発見
発見者 シャルル・メシエ[2]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  13h 29m 52.698s[1]
赤緯 (Dec, δ) +47° 11′ 42.93″[1]
赤方偏移 0.00155[1]
視線速度 (Rv) 465 ± 61 km/s[1]
年周視差 (π) 7.8[1]
距離 2300 ± 400 万光年
(7.1 ± 1.2 Mpc)[3]
他のカタログでの名称
Question Mark Galaxy[4]
Rosse's Galaxy[4]
UGC 8493[4],
PGC 47404[4]
Template (ノート 解説) ■Project
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した中心部。渦状腕に沿ってHII領域やダーク・レーンが存在している。

子持ち銀河[5](こもちぎんが、M51、NGC 5194)はりょうけん座にある渦巻銀河である[5]。渦巻銀河NGC 5194[6]から4' 35" 離れたすぐ近くに伴銀河NGC 5195があることが名前の由来であり、伴銀河を含めて子持ち銀河と呼ぶ場合もある(このときNGC 5194をM51A、NGC 5195をM51Bと表記することがある)。直径はおよそ10万光年。

観測史

子持ち銀河は1773年10月13日シャルル・メシエが発見した。「星はなく非常に微か」と記している[2]。伴銀河はピエール・メシャン1781年3月21日に発見した[2]。メシエは1781年に発刊したカタログで、「二重で、その各々がよく輝く中心部を持ち、両者は4'35"離れている。二つの「大気」は触れ合っており、片方が暗い。」と記している[2](同様に、ジョン・ハーシェル1889年にM51を中央部円形部分と外のリングの二重となっているスケッチを残している)。同じ1781年、ヨハン・ボーデは「小さく微かに輝く。おそらく楕円」と記した。ジョン・ハーシェルは「我々の世界と同じだと思われる。取り巻く暈は銀河系を表現する」とした。スミスは「明るく白い一対の星雲がそれぞれ核を持ち、惑星状物質がお互いに入れ込んで、南の方は中心部が輝き光輪にとりかこまれ水平になった時の輪のある土星のゴーストに似ている。我々が属する同じような星の宇宙は数えきれぬほどの能力のあるものが住んでいるにちがいない」とした。スミスはコアを取り巻く微かな4本程度の短い湾曲した腕のようなものをスケッチで描いている。

1845年にロス卿 (Lord Rosse) が観測しつつM51を描いた描画図。[7]

この銀河は銀河の渦巻構造1845年にはじめて観測された銀河であり、ロス卿による観測スケッチが残っている[7]。「渦状。高倍率では一層複雑な構造が分かる。大きい方と小さい方はつながっているに違いない。最も珍しい渦状星雲である」1861年には「外側の核は渦が左巻きになっているのは事実である」と記している。ウェッブは「ロス卿の驚異的な渦状星雲。この光輪はすぐれた器機でないと及ばない。この不釣り合いな一対はよいコントラストを示す。大きい方の光輪は追跡できる。9.3インチで渦の終わりがわかる。ファインダーでは神秘的な光班」、フラマリオンは「よく目立つ二重星雲。それぞれ中心部がよく輝いて明瞭。互いの連絡箇所ははっきりしている」とした。

子持ち銀河は明るい銀河で双眼鏡でも観測できるためアマチュア天文家にも人気が高い。双方の銀河を結ぶ腕は口径10cm程度の望遠鏡でも見えるという人もいる。マラス[誰?]は10cmの望遠鏡で主星雲の中心部分に濃淡を描き、伴星雲とつながった淡い腕を描いているが、単に「写真を見過ぎたせいかも」とも記している。渦状構造がどの程度の望遠鏡から見えるかと言えば、シュトルーヴェ[誰?]は15インチではっきりとし、サゴ[誰?]は13インチの80倍ではっきりするとした。マラスは12.5インチではっきりとみえるとした。条件が良ければ口径8cm程度の望遠鏡でも腕を見ることができるという人もいる[要出典]

M51銀河群

M51銀河群とはM51やM63を含む銀河群であり、地球からおよそ3700万光年離れたところにある。

このM51銀河群には以下の銀河が含まれる。

  • NGC 5023
  • UGC 8313
  • UGC 8331
  • M63
  • 子持ち銀河(M51A、NGC 5194)と伴銀河(M51B、NGC 5195)
  • NGC 5229
  • UGC 8683

超新星

いままでに以下の超新星が発見されている:

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k M51”. SIMBAD. 2015年6月25日閲覧。
  2. ^ a b c d Hartmut Frommert,Christine Kronberg (2013年4月24日). “Messier Object 51”. SEDS. 2015年6月25日閲覧。
  3. ^ Takáts, K.; Vinkó, J. (2006). “Distance estimate and progenitor characteristics of SN 2005cs in M51”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 372 (4): 1735. arXiv:astro-ph/0608430. Bibcode2006MNRAS.372.1735T. doi:10.1111/j.1365-2966.2006.10974.x. 
  4. ^ a b c d NED results for object MESSIER 51”. NASA/IPAC EXTRAGALACTIC DATABASE. 2015年6月25日閲覧。
  5. ^ a b メシエ天体ガイドM51”. AstroArts. 2015年6月25日閲覧。
  6. ^ 宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER :NGC5194”. 宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER. 2019年12月14日閲覧。
  7. ^ a b Hartmut Frommert,Christine Kronberg (2000年8月6日). “Lord Rosse's drawings of M51, his "Question Mark" "Spiral Nebula"”. SEDS. 2015年6月25日閲覧。

外部リンク

座標: 13h 29m 52.7s, +47° 11′ 43″



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