BMTナッソー・ストリート線とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > BMTナッソー・ストリート線の意味・解説 

BMTナッソー・ストリート線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/16 14:04 UTC 版)

BMTナッソー・ストリート線
BMT Nassau Street Line
BMTナッソー・ストリート線を経由する運行系統のラインカラーは1979年からテラコッタ・ブラウンになっている。1駅だけM系統が乗り入れているが、その区間はIND6番街線の一部とみなされている。
概要
種別 地下鉄
系統 ニューヨーク市地下鉄
起終点 エセックス・ストリート駅
ブロード・ストリート駅
駅数 6駅
1日の乗客数 126,833人[1]
運営
開業 1908年-1931年
所有者 ニューヨーク市
運営者 ニューヨークシティ・トランジット・オーソリティ
路線構造 地下線
路線諸元
路線数 2線-4線
軌間 4 ft 8 12 in (1,435 mm)
電化 直流 600V 第三軌条方式
路線図

マンハッタン ブルックリン
エセックス・ストリート駅
バワリー駅
キャナル・ストリート駅
マンハッタン橋接続線
チェンバーズ・ストリート駅
フルトン・ストリート駅
ブロード・ストリート駅
テンプレートを表示

BMTナッソー・ストリート線(BMT Nassau Street Line)はニューヨーク市マンハッタン区を走るニューヨーク市地下鉄Bディビジョンの路線である。 ブルックリン区を走るBMTジャマイカ線とはウィリアムズバーグ橋西詰で繋がっている。また、BMTブロードウェイ線とはモンタギュー・ストリート・トンネル手前で接続している(2010年7月からブロード・ストリート駅以南の直通運転は中止されている)。

終日J系統が運行されている。Z系統はラッシュ時の混雑方向のみの補完的な運行系統である。

正式な路線名称こそナッソー・ストリート線となっているが、ナッソー・ストリート下にある駅はフルトン・ストリート駅だけしかない。

ナッソー・ストリート線ではM系統が運行されていたことがある。2010年6月28日からM系統V系統の代わりにクリスティー・ストリート連絡線経由でIND6番街線に乗り入れるようになったため、現在ではM系統が停車するナッソー・ストリート線の駅はエセックス・ストリート駅だけになっている。

運行

ナッソー・ストリート線では以下の運行系統が運転されている。系統マークの色はテラコッタ・ブラウンである。

系統 時間帯 区間
ラッシュ時 日中 / 夕方 / 週末 深夜
各駅停車
  • ブロード・ストリート駅以北
各駅停車 運休
  • エセックス・ストリート駅のみ
各駅停車(混雑方向のみ) 運休
  • ブロード・ストリート駅以北

歴史

インターボロー・ラピッド・トランジット(IRT)が開業すると、ニューヨーク市は新たな路線の計画に着手した。そのうち2つは既存路線の延伸で、ダウンタウン・ブルックリン英語版ヴァン・コートラント・パーク英語版に向かうものであった。しかし、他の2つ、「センター・ストリート・ループ線」(Centre Street Loop Subway、またはブルックリン・ループ線(Brooklyn Loop Subway)とも)と4番街線(ブルックリン区内)は既存路線とは接続しない独立した路線であった。センター・ストリート・ループ線はセンター・ストリートキャナル・ストリートおよびデランシ-・ストリートを経由してブルックリン橋マンハッタン橋およびウィリアムズバーグ橋を結ぶ複々線(当初計画では複線)の路線として1907年1月25日に承認された[2]。ブルックリン橋から南にウィリアム・ストリートの下をウォール街まで延伸することや、いくつかのループ線でハドソン川を渡河し、各橋をブルックリン区を通って結ぶことも計画も含まれていた。マンハッタン区内の本線を建設する契約は1907年初頭に結ばれたが、事業者の選定は完了していなかった。1908年初頭にはトライボロー・システム(ニューヨーク市内の3区を結ぶ路線網)計画に盛り込まれ、1913年3月4日にデュアル・コントラクト英語版の枠組みのなかでブルックリン・ラピッド・トランジット社 (BRT) が担当することに決まった[3][4]

1908年の計画書。チェンバーズ・ストリートとブルックリン橋を接続する部分。

BRTは1908年9月16日にウィリアムズバーグ橋からデランシ-・ストリートの下をエセックス・ストリート駅に至る短区間で運行を始めた[5]。センター・ストリート・ループ線は1913年8月4日にブルックリン橋側のチェンバーズ・ストリート駅まで西側の複線のみで暫定開業した[6][7]。マンハッタン橋の南線もチェンバーズ・ストリート駅まで結ばれ、1915年6月22日に開業した[要出典]。チェンバーズ・ストリート駅からモンタギュー・ストリート・トンネルに至る南側の延伸区間はナッソー・ストリート・ループ線(Nassau Street Loop)と呼ばれていたが、1931年5月30日にデュアル・コントラクトの一部として開業するまで開通しなかった[8]

チェンバーズ・ストリート周辺の計画は建設中に幾度も変更になったが、結局完成しなかったブルックリン橋への接続線だけは変わらなかった。1910年には、西側2線だけが橋上を通り、東側2線はモンタギュー・ストリート・トンネルに向かって南進していた。実際に1931年にチェンバース・ストリート駅より南側の区間が開通した際には、外側の2線がモンタギュー・ストリート・トンネルに入って南進し、内側の2線は折り返し運転のために設けられた数ブロック分の長さの行き止まりのトンネルに続いていた[9]

2004年9月20日に北行列車は西から2本目の線路(従来は南行ホームへの停車線)を走るようになり、キャナル・ストリート駅バワリー駅の旧北行ホームは閉鎖された。また、東から2本目の線路は撤去された[10][11]

駅一覧

凡例
終日停車
深夜を除き終日停車
深夜のみ停車
平日のみ停車
ラッシュ時のみ停車
ラッシュ時の混雑方向のみ停車
時間帯詳細
近隣住区
(概略)
駅名 停車系統 開業 乗換・備考
ウィリアムズバーグ橋東詰でBMTジャマイカ線と接続 (J  M  Z )
ロウアー・イースト・サイド エセックス・ストリート駅 J  M  Z  1908年9月16日[5] デランシー・ストリート駅IND6番街線F  <F>
クリスティー・ストリート連絡線への分岐(M 
バワリー駅 J  Z  1913年8月4日[6]
チャイナタウン キャナル・ストリート駅 J  Z  1913年8月4日[6] BMTブロードウェイ線N  Q  R  W 
IRTレキシントン・アベニュー線4 6  <6>
マンハッタン橋南線への旧接続線
シヴィック・センター チェンバーズ・ストリート駅 J  Z  1913年8月4日[6] ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール駅IRTレキシントン・アベニュー線4  5  6  <6>
フィナンシャル・ディストリクト フルトン・ストリート駅 J  Z  1931年5月30日[8] IRTブロードウェイ-7番街線2  3 
IRTレキシントン・アベニュー線4  5 
IND8番街線A  C 
デイ・ストリート連絡通路英語版経由でコートランド・ストリート駅からBMTブロードウェイ線に連絡(N  R  W 
ブロード・ストリート駅 J  Z  1931年5月30日[8]
各系統 終点
BMTブロードウェイ線N  R )に合流しモンタギュー・ストリート・トンネル経由でBMT4番街線になる

脚注

  1. ^ MTA. “Average weekday subway ridership”. 2014年4月2日閲覧。
  2. ^ New York Times, Subway Loop Approved, January 26, 1907, page 16
  3. ^ James Blaine Walker, Fifty Years of Rapid Transit, 1864-1917, published 1918, pp. 203-239
  4. ^ Engineering News, A New Subway Line for New York City, Volume 63, No. 10, March 10, 1910
  5. ^ a b New York Times, Mayor Runs a Train Over New Bridge, September 17, 1908, page 16
  6. ^ a b c d New York Times, Passenger Killed on Loop's First Day, August 5, 1913, page 2
  7. ^ Public Service Commission For the First District, New Subways For New York: The Dual System of Rapid Transit, Chapter 1
  8. ^ a b c New York Times, Mayor Drives Train in New Subway Link, May 30, 1931, page 11
  9. ^ Joseph Brennan, Abandoned Stations: Chambers St closed platforms, accessed March 22, 2007
  10. ^ Joseph Brennan, Abandoned Stations: Canal St platform, accessed April 18, 2007
  11. ^ Peter Dougherty, Tracks of the New York City Subway, Centennial Commemorative Edition 3.7a, ©2004, page 65

外部リンク


BMTナッソー・ストリート線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/05 15:17 UTC 版)

ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール/チェンバーズ・ストリート駅」の記事における「BMTナッソー・ストリート線」の解説

チェンバーズ・ストリートChambers Street ニューヨーク市地下鉄駅 北ホーム。右には使われていない中央ホームとダウンタウンホームがある。 駅情報ディビジョンBディビジョンBMT路線BMTナッソー・ストリート線 運行系統 J (終日) Z (ラッシュ時混雑方向) 構造地下駅 ホーム島式ホーム 3面運用中2面相対式ホーム 2面1面廃止線路数4線 その他の情報開業1913年8月4日105年前) (1913-08-04) 次の停車駅北側の隣駅フルトン・ストリート駅: J Z 南側の隣駅キャナル・ストリート駅: J Z 停車案内マーク説明 終日停車 ラッシュ時混雑方向のみ停車 Chambers Street Subway Station (Dual System BMT) アメリカ合衆国国家歴史登録財 座標北緯404246西経740017秒 / 北緯40.7128度 西経74.0047度 / 40.7128; -74.0047 複合資産New York City Subway System MPS NRHP登録番号05000669 NRHP指定July 6, 2005 配線図 凡例キャナル・ストリート駅マンハッタン橋廃止) 至 フルトン・ストリート駅 BMTナッソー・ストリート線チェンバーズ・ストリート駅(Chambers Street)はマンハッタン・ミュニシパル・ビルディング近くセンター・ストリート - チェンバーズ・ストリート交差点にある島式ホーム3面相対式ホーム1面当初2面)4線の駅である。 南行ホーム南端で少し高い位置にあるが、これは南のフルトン・ストリート駅で南北線2層構造になるためである。中央2線は南で合流して車止め終わっている。駅北側にも行き止まり線があるが、これはかつてマンハッタン橋方面列車使用されいたものである。こちらはクリスティー・ストリート連絡線建設の際に廃止された。さらに、本線北側でいったん複線になった後、キャナル・ストリート駅手前線路分岐し3線になる。 駅にはブルックリン橋模した陶磁器タイル設置されている。

※この「BMTナッソー・ストリート線」の解説は、「ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール/チェンバーズ・ストリート駅」の解説の一部です。
「BMTナッソー・ストリート線」を含む「ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール/チェンバーズ・ストリート駅」の記事については、「ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール/チェンバーズ・ストリート駅」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「BMTナッソー・ストリート線」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「BMTナッソー・ストリート線」の関連用語

BMTナッソー・ストリート線のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



BMTナッソー・ストリート線のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのBMTナッソー・ストリート線 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール/チェンバーズ・ストリート駅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS