63丁目-南東クイーンズ線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 05:05 UTC 版)
「プログラム・フォー・アクション」の記事における「63丁目-南東クイーンズ線」の解説
第1段階の旗艦プロジェクトは、マンハッタンのミッドタウンにある既存の57丁目駅から、スプリングフィールド・ガーデンズ(英語版)にあるやはり既存のロングアイランド鉄道ローレルトン駅(英語版)を結ぶ、63丁目-南東クイーンズ線であった。この路線の建設は3区間に分けられた。最初の区間はルート131-Aとされ、マンハッタンの6番街と7番街から63丁目とイースト川の下を通り、ノーザン・ブールバードへと向かう。次の区間はルート131-Bとされ、バイパス急行線としてロングアイランド鉄道の線路敷きに沿ってフォレストヒルズへ向かう。そして最後の区間がルート131-Dと呼ばれ、南東クイーンズ線とも呼ばれて、クイーンズ・ブールバード線のブライアーウッドで分岐してジャマイカ市街地を通りロングアイランド鉄道アトランティック支線に沿ってスプリングフィールド・ガーデンズまでを、ジャマイカ市街地のジャマイカアベニューにある既存の高架構造物を撤去できるように接続線も含めて造る。 この路線のもっとも西側の区間には、63丁目トンネルと、そこからIND6番街線とBMTブロードウェイ線への接続を含めた大規模な路線建設を含むことになる。63丁目トンネルのイースト川をくぐる区間には、上層に地下鉄用の2本の線路と下層にロングアイランド鉄道用の2本の線路を備えることになっていた。このイースト川をくぐる区間の建設により、INDクイーンズ・ブールバード線、IRTフラッシング線そして60丁目トンネルの列車の混雑を緩和する予定であった。63丁目トンネルのルーズベルト島西側に設けた準備工事から南へミッドタウンやロウアー・マンハッタンへと向かえば、INDクイーンズ・ブールバード線とIND2番街線の間を結ぶ列車を運行できることになっていた。こうした分岐器群は、2007年に開始された新しい2番街線プロジェクトの第3段階および第4段階で使われる可能性がある。 ノーザン・ブールバードより東では、クイーンズ・ブールバード線との分岐点が置かれることになっており、63丁目-南東クイーンズ線は既存のクイーンズ・ブールバード線に対して「超急行」(super-express) バイパスとなることになっていた。ピーク時の既存路線の過密のためにこのバイパスは提案され、当初は単線の「高速急行線」として途中駅なしで時速70マイル(約110 km/h)までの速度で列車が走れるようにすることになっていた。このバイパス線は、複々線のロングアイランド鉄道本線の両側に並行して存在する2本の線路のうちの1本を使う予定であった。この線路はかつてロッカウェイ・ビーチ支線(英語版)に使われていたもので、その時点では使用されていなかった。サニーサイド車両基地(英語版)近く、63丁目線の21丁目-クイーンズブリッジ駅の東側で路線が始まる予定で、将来的に60丁目トンネルや53丁目トンネルにつなぐ可能性もあった。東端側では、ロングアイランド鉄道の線路敷をホワイトポット分岐点付近で離れて、イエローストーン・ブールバードの下を走り、フォレスト・ヒルズ-71番街駅の近くでクイーンズ・ブールバード線へ合流する。71番街駅は2層か3層構造の駅に改造され、超急行線の線路は現駅南側に建設される下層階を使い、その先でクイーンズ・ブールバード線本線に合流する予定であった。 後の計画でこの路線は複線となり、ロングアイランド鉄道のウッドサイド駅の隣に中間駅が追加された。また、既存のクイーンズ・プラザ駅に隣接して、ノーザン・ブールバードの63丁目線に3線式の駅を設けることになった。このバイパス線と提案されたウッドサイド駅のために、ロングアイランド鉄道本線とポート・ワシントン支線(英語版)が分岐するウィンフィールド分岐点の西で、民有地にロングアイランド鉄道本線の敷地を拡張する必要が生じ、またサニーサイド車両基地の線路配置の再構成が必要となった。またINDクイーンズ・ブールバード線の線路容量をさらに拡大するために、逆走も可能にする信号に改良する予定であった。 この路線の線路容量を充分確保するため、GG系統の列車のクイーンズ・ブールバード線運行を止める必要があり、新たな終端駅で折り返しが必要となった。63丁目線が2001年に開業した際には、改称されたG系統の折り返し設備を設けるために、コート・スクエア駅が改造された。 路線の南東クイーンズ地区の区間は、INDクイーンズ・ブールバード線からブライアーウッド駅の既存の準備工事の場所から分岐して、ロングアイランド鉄道アトランティック支線(英語版)を通り、途中ジャマイカ駅でロングアイランド鉄道に接続し、南東クイーンズのスプリングフィールド・ブールバードへと向かう。この南東クイーンズ延長区間は、二層構造で計画されていたアーチャー・アベニュー線の上層階を使うことになっており、ロングアイランド鉄道支線に沿って何本か計画された路線の中でも最重要のものであった。当初はロングアイランド鉄道ローレルトン駅を拡張する構想となっていた。アーチャー・アベニュー線の上層階はクイーンズ・ブールバード線の列車が南東クイーンズ方面へ走るために利用する一方、下層階はBMT用で、ルーと133の第2段階の一環として建設される予定で、アーチャー・アベニューをさらに先にホリス(英語版)の188丁目へ向かうことになっていた。どちらの路線も、ジャマイカ・センター-パーソンズ/アーチャー駅までしか建設されなかった。ロングアイランド鉄道の延長には、新しい駅の建設あるいは既存設備の改造、列車を走らせる線路の容量拡大などが必要となった。
※この「63丁目-南東クイーンズ線」の解説は、「プログラム・フォー・アクション」の解説の一部です。
「63丁目-南東クイーンズ線」を含む「プログラム・フォー・アクション」の記事については、「プログラム・フォー・アクション」の概要を参照ください。
- 63丁目-南東クイーンズ線のページへのリンク