1970年の新しいミサ典書とは? わかりやすく解説

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1970年の新しいミサ典書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/10 14:16 UTC 版)

新しいミサ」の記事における「1970年の新しいミサ典書」の解説

教皇パウロ6世1969年4月28日枢機卿会議sacrum consistorium)で、ミサ新し式次第Novus Ordo Missae)について予告した同年5月2日に、4月3日付け使徒憲章『ミッサーレ・ロマーヌム』が発表され長い総則(Institutio generalis)と共に公にされた。 同年9月、オッタヴィアーニ枢機卿バッチ枢機卿とは「新しいミサ批判的研究」を承認しパウロ6世の手紙にサインした10月21日、両枢機卿パウロ6世新しいミサ批判的研究提出し新しいミサ中止求めて次のような内容の手紙を送った。 「新しい司式は、その全体といいまたその詳細といい、トレント公会議の第22総会宣言されミサに関するカトリック神学から目を見張るばかりに逸脱してます。あの当時決定的に定められ典礼様式カノンは、この[ミサの]神秘完全性に対して向けられ如何なる異端に対して越えることのできない防御の壁を作っていたのです。」 「ですから、これ程痛ましい分裂と、信仰純粋さ教会一致対するますます大きくなる危機(このことは私たちの共通の父である聖下ご自身がお嘆きになったことでもあります)の時に当たって私たち本当に心から聖下ひたすらお願い申しあげます聖下ご自身がかくも高く賞賛され、全カトリック世界がかくも深く愛し崇敬してきた聖ピオ5世のローマ・ミサ典書実り豊かな完全性私たち続けて使用することが出来るようにその可能性私たちから奪わない下さい。」 パウロ6世この手紙と研究書受け取ると、これらを教理聖省長官セペル枢機卿Cardinal Seper)に送った教理聖省は“両枢機卿によりなされた批判”の精査を行うようにと依頼した。セペル枢機卿グート枢機卿相談し、ブニーニに要求して新しいミサ式次第最終的な出版一時的に差し控え教理聖省神学者3名に批判研究小論調査させることを命じたパウロ6世は、使徒座憲章初版には存在していなかった「この憲章規定したことは、本年11月30日待降節第1主日より発効するものとします」という22語を、密かに付け加えていた。他方で、Nostra haec autem statua et praescripta nunc et in posterum firma et efficacia esse et fore volumus.(上記規定決定とが今も将来にも確定され効力を持つものであることを望みます。)と自分意志表明したが、この規定聖変化言葉新しい形式についてのみ関わることであったので、パウロ6世は「真に法律上の意味合いにおいて、間違いなく御自分ミサ典書義務化お望みはなってはいなかった」と言える11月3日署名のないの通達オッセルヴァトーレ・ロマーノ紙に現れイタリア司教団の通達として1969年11月30日から新しいミサ式次第に従ってミサを行うべしと書かれていた。しかし、この通達について尋ねられると、イタリア司教協議会議長ポマ枢機卿は何も知らなかった述べた[要出典]。 11月12日教理聖省長官であるセペル枢機卿は、国務聖省通して教皇教理聖省神学者3名による批判研究分析結果送った。これによれば批判研究は、表面的過大不正確過激誤った命題多数含まれている」とした。 パウロ6世は、オッタヴィアーニ枢機卿らによって批判されていたミサ典礼総則第7条修正するように要請した。しかし、問題総則第7条対応している新しいミサ式次第それ自体修正は行わなかった。そして11月19日に、新しいミサ正統であると訓話をして、10日もするとイタリアではそれが“義務”となる事を明示した。また11月26日第2回目訓話パウロ6世は、この変革が「非常に大きな犠牲」であると言った。しかし、パウロ6世新しいミサとその総則は、1969年4月3日承認後に、何度も修正加えられ、公式の規範版が発表されたのは、1970年3月のことであった

※この「1970年の新しいミサ典書」の解説は、「新しいミサ」の解説の一部です。
「1970年の新しいミサ典書」を含む「新しいミサ」の記事については、「新しいミサ」の概要を参照ください。

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